もりつちの徒然なるままに

ウォーゲームの話や旅の話、山登り、B級グルメなどの記事を書いていきます。 自作のウォーゲームも取り扱っています。

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アッツ島沖海戦のシナリオを作成してみた。
この戦いは両者の戦力差がかなり開いていて、シナリオの演出が結構難しい。
色々考えた末、こういう演出をした。

(1) 米側も逃げるだけでは勝利できないようにする。(史実の結果なら日本側の勝ち)
(2) ただし戦力差があるので、同程度の損害なら米側が有利になるようVP設定をする。
(3) ゲーム開始時の指揮ポイントを両軍とも少なめにし、移動の自由度を小さくする。

ちなみに両軍の技量についてだが、本シナリオでは例えば「聯合艦隊」のように日本側に不利な命中修正を課すことはしない。
アッツ島沖海戦といえば、日本側の不手際ばかりが目立つ印象があるが、改めて調べてみると、日本側の砲戦技量に限って言えば(決して褒められるほどのものではないにせよ)それほど酷いものでもない。事実、米巡「ソルトレークシティ」は4発以上の20センチ砲弾を受けて洋上に立ち往生している。
雷撃戦の方は酷いものだったが、これは後落した射点から発射するという戦術上の不手際が問題なのであり、術力の問題とするには無理がある。
ただ本海戦で日本側の不手際が目に付いたのもまた事実である。そこで本シナリオでは、艦隊規模の大きい日本艦隊と米艦隊の指揮値を同等とし、日本側指揮上の不手際を再現してみた。

そんなこんなで作ってみたのが上の写真である。
さてさて・・・。

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(写真1)アッツ島沖海戦 日本軍用
(写真2)アッツ島沖海戦 米軍用

記録シートの原案ができた。
「聯合艦隊」のものに比べるとデータ量は多い。
さてさて・・・。

次のテストプレイでは、艦隊戦闘を試してみたい。
夜戦はまだまだ検討しなければならない要素が多いので、まずは昼間の艦隊戦闘を試そう。
太平洋戦役での昼間水上戦闘といえば、
「スラバヤ沖海戦」
「アッツ島沖海戦」
「サマール島沖海戦」
などがあるが、「サマール」は大規模かつ航空攻撃という異質のルールを組み込む必要があるのでパス。
「スラバヤ」もかなり大規模なシナリオなのでこれもパス。
残ったのは「アッツ島沖海戦」なので、次回のテストプレイはこの戦いを取り上げる。

テストプレイの前に片付けるべきテーマは、
(1)雷撃ルール
(2)指揮統制ルール
(3)IJNの保護水準値に相当するルール
(4)記録シートの作成

いずれもラフなイメージはある。あとは具現化するだけだ。
まあ少しずつ前へ進もう。

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(写真1)第4ターン。距離30キロで両者砲戦を開始する。
(写真2)第14ターン。米艦隊120度回頭。艦首を敵艦に向ける。
(写真3)火砲性能表(案)

テスト1:大和vsアイオワ

早速テストプレイをしてみる。
テーマはお決まりの「大和vsアイオワ」。
レイテ沖海戦の時期を想定し、大和&武蔵とアイオワ級2隻が対決するというもの。
時間帯は昼。視認距離制限はなしということにする。
米2艦は新型の射撃用電探を装備しており、全領域で夾又率+1(10%増し)の修正を得る。
ゲームの長さは18ターン。勝利条件は最終ターンまでに大和&武蔵が地図東端から突破すれば日本側の勝利、それを阻止すれば米側の勝利とする。バランス的には日本側が有利だと思う。

基本戦術

主に米側視点に立って戦術を考案してみたい。
アイオワと大和を比較すると主砲の威力、装甲強度、許容損害量のいずれも大和が勝っている。アイオワの有利な点は速度と射撃用電探による夾又修正+1だが、前者は少なくとも直接の砲戦には関係ない。また後者についても命中修正は控えめであり、今回のような昼間戦闘で決定的な役割を演じるとは考えがたい。したがって本シナリオのような状況でまともに撃ち合った場合、大和優位は動かないと思われる。
本ゲームでは砲戦距離が3段階(近距離、中距離、遠距離)に分けられている(写真3参照)。
アイオワが大和と交戦する上で最も危険な距離は中距離である。この距離では大和の主砲がアイオワの主要装甲部を概ね貫通できるのに対し、アイオワの主砲は大和の主要装甲部を貫通するのはほぼ不可能になる。また主砲の命中率についても、この距離では米側射撃用電探の優越もそれほど顕著ではなく(基本夾又率、アイオワ50%、大和40%)、両者の攻防力差をカバーするには程遠い。従って米側としては中距離戦闘は避けたほうが良い。
近距離戦闘の場合、アイオワの主砲でも大和の主要装甲部を貫通できるので、火砲/装甲差によるハンデは小さくなる。しかしこの距離では両者の命中率差が最も小さくなる(基本夾又率、アイオワ80%、大和70%)。そうなると結局は許容損害度と1発あたりの威力差がものをいって大和が勝利する可能性が高い。
米側にとってもっとも有利なのは遠距離戦闘である。この距離では両者の命中率差が最も大きくなり(基本夾又率、アイオワ20%、大和10%)、またアイオワの主砲でもある程度は大和の主要装甲部を貫通できる可能性を残している(大落角砲弾の威力を考慮して中距離よりも遠距離の方が貫通力は大きい)。従って米側としては遠距離戦闘で大和に立ち向かうのが良策ということになる。
しかしあまり遠距離戦闘に固執すると、全般的な射撃効率の悪さによって勝利条件を満たせない危険がある。従って遠距離戦闘である程度のダメージを与えたら、危険を覚悟で中/近距離戦闘に踏み込むことも時には必要だろう。
日本側としては米側の逆を考えれば良い。つまり可能な限り中距離戦闘に持ち込む。大和の主砲は広い中距離界を持っているので、それを最大限生かしたい。

ゲーム展開

第1~3ターン

初期配置では両者距離44ヘクス(66キロ)で相対している。そのためまずは両者接近を試みる。

第4ターン

距離30kmで両者砲戦を開始
この距離ではお互い遠距離射撃となり、その夾又率は低い(日本側10%、米側20%)。
大和・武蔵:射撃開始。前部主砲6門による射撃。夾叉せず。
アイオワ・ニュージャージ:全砲門で応戦。早くもニュージャージの射撃が武蔵を夾又する。2発が命中し武蔵に7ポイントの損害を与えた。

第5ターン

ここで日本側は決断を強いられる。このまま直進を続けるか、それとも一旦回避運動をするかだ。

[解説]一度夾又を得た場合、射撃艦及び目標艦がいずれも直進を続ける限り夾又修正+2が適用される。

日本側としてはこのまま距離を詰めて一気に中距離砲戦に持ち込みたいが、米側が夾又を得た以上、一旦回避するのもまた賢明かも知れない。
主導権は米側が得た。米側はここで後攻を選択する。

[解説]主導権は毎ターンダイスを振って決める。主導権を取った側は先攻/後攻を選択できる。先攻側は先に移動することになるが、その代わり先に射撃解決ができる。後攻側はその逆。

日本側は左へ60度回頭。この回頭によりニュージャージの夾又修正+2はキャンセルされた。米側は直進を続ける。
距離27キロ
日本艦隊の砲撃はまたもやはずれ。
米艦隊はニュージャージが再び武蔵を夾又。しかし今度は命中弾はなし。

第6ターン

米艦隊は左120度旋回。日本艦隊と並行する。
日本艦隊は右へ60度回頭。艦首を米艦隊に向ける。
日本艦隊砲撃。距離30キロ。夾又率5%(回頭した場合、夾又率が-1される)。はずれ。
米艦隊は回頭でCP(コマンドポイント)を使い果たしたので砲撃はなし。

第7ターン

日本艦隊は直進。このまま進めば米艦隊を中距離圏内に捉えることができる。
米艦隊は日本艦隊との距離を維持するために右へ60度回頭。艦尾を日本艦隊に向ける。
距離30キロ。両者の砲撃は共にはずれ。

第8ターン

両者ともに直進。距離30キロ。日本艦隊は前部砲、米艦隊は艦尾砲で砲撃する。
ニュージャージの砲撃が武蔵を夾又。命中はなし。(3門では少なすぎる・・・)

第9ターン

両者ともに直進。距離32キロ。日本艦隊は前部砲、米艦隊は艦尾砲で砲撃する。
ニュージャージの砲撃が武蔵を夾又。1発命中。しかし重装甲に阻まれ損害なし。

第10ターン

両者とも左へ60度旋回。並行砲戦になる。距離35キロ。
アイオワの砲撃が大和を夾又。ただし出目が悪く命中はなし。
ニュージャージの砲撃が武蔵を夾又。こちらは1発命中。しかしやはり重装甲に阻まれ損害なし。

第11ターン

日本艦隊、方針を変更。ちょろちょろ動いても自艦の命中率が落ちるだけなので、遠距離砲戦を甘んじて受けてじっくり狙うことにする(この距離では自艦回頭時の修正-1が結構痛い)。
両者距離32キロで並行砲戦。
武蔵の砲火が遂にニュージャージを夾又した。2発が命中。さすがに46cm砲は威力が大きく、ニュージャージに10ポイントの損害を与えた。あと1損害でニュージャージの速力は低下する。
米艦隊の場合、先ほどの砲撃でアイオワ、ニュージャージ共に夾叉を得ている。従って命中率は高い。
ニュージャージの砲撃が武蔵を夾又3発が命中。2発は非装甲部で炸裂して大浸水を生じさせ、1発は重装甲区画を貫通してさらに損害を拡大した。この砲撃で武蔵は合計11ポイント分の損害を被り、累積損害で合わせて18ポイントに達した武蔵小破。その速度は5(24kt)に低下した。

第12ターン

日本艦隊は被弾した武蔵に合わせて速度を24ktに落とす。
日本艦隊は直進。米艦隊は武蔵の砲撃が怖かったが(この時点で武蔵の夾又率は30%)、ここは勝負と判断し、あえて直進した。
日本艦隊の砲撃は外れ。期待の武蔵は3以下の目を出せなかった。
米艦隊の砲撃はいずれも夾又。大和は命中1発。損害は2ポイント(軽微)。
武蔵には2発命中。1発は非装甲部に命中して浸水を拡大し、もう1発は重装甲部を貫通した。損害は9ポイント。武蔵の累積損害は27に達した。武蔵中破。この時点で砲力半減。速度は4(19kt)にまで低下した。

第13ターン

日本艦隊直進。米艦隊は盤端に近づいたので左120度回頭する。
距離33キロ。日本艦隊の砲撃ははずれ。米艦隊は旋回にCPを使い果たしたので砲撃はなし。

第14ターン

米艦隊、艦首を日本艦隊に向ける。このままでは日本艦隊を逃がす恐れがあるので、一気に距離を詰める作戦に出た。
距離28キロ。日本艦隊の砲撃ははずれ。米艦隊の砲撃はアイオワの砲撃が大和を夾又。しかし命中はなし。

第15ターン

両艦隊とも直進。米艦隊が艦首を日本艦隊に向けたので距離は22キロ。一気に中距離になる。
日本艦隊の命中率は一気に高まる(夾又率40%)。しかしなんということか。ダイス目には恵まれず夾又はなし。
米艦隊の砲撃、アイオワの射撃が再び大和を夾又。今度は9門射撃なので3発の命中を得た。1発は重装甲に阻まれて損害なし。しかし2発は非装甲部に命中し大和に6ポイントの損害を与えた。

第16ターン

米軍はこのまま一気に近距離砲戦に持ち込みたい。近距離ならアイオワ級の16インチ砲でも大和の重装甲部を貫通し致命傷を与えることが可能だからだ。
米艦隊は距離を詰めたが、その距離は18キロ。まだ中距離だ。アイオワの砲撃が大和を夾又。命中1。非装甲部に命中したその1発は旨い具合に追加損害を引き起こし、大和に10ポイントの損害を与えた。しかし大和はまだ健在である。
夾又率40%で放たれた大和の砲撃が遂にニュージャージを捉えた。2発の46cm砲弾がニュージャージの装甲を紙のように貫く。ニュージャージの損害は10ポイント累積損害は20に達し、速度も6(28kt)に低下した。

第17ターン

大和、武蔵の両鑑が盤端突破を果たし、この時点で日本軍の勝利が確定した。

両軍の損害
 大和     :命中弾5:損害18(小破)
 武蔵     :命中弾9:損害27(中破)
 アイオワ   :無傷
 ニュージャージ:命中弾4:損害20(小破)

プレイ時間:約1時間

プレイの感想

地味な展開になってしまった。大和とアイオワを比べた場合、火力と防御力で大和が有利にたっているので、米側としては電探射撃による命中率の有利に賭けるしかない。しかし中距離以下では大和の砲撃精度も高くなって電探射撃の優位も生かしきれない。米側とし遠距離砲撃戦しか手がないが、この場合米側の命中率も低くなるのでなかなか大和に致命傷を与えられない。砲撃目標を分火せず、どちらか1方に集中すれば良かったのかも知れないが、遠距離砲戦でそれをやるとすべての夾又判定に-1が適用されるので甚だ非効率である(下記のルール改定参照)。このシナリオ、米側で勝利するのはなかなか難しいかもしれない。

ゲームの感想

この程度の規模ならサクサク進んで気持ちが良い。欠点としては、
(1)火砲の性能が別表になっているので参照するのが面倒
(2)砲撃目標、現在速度、現在損害を紙に記録するのが面倒
上記(1)については、国籍別に解決表や火砲・魚雷の性能表を1枚の紙にまとめてプレイしやすくしたい。
また(2)は速度マーカーや砲撃目標マーカーを使うアイデアも考えてみたい。しかし速度マーカーはまだしも、砲撃目標マーカーはコンポーネント上の制約から実現は難しいかも知れない。

ルールの改定

集中射撃の夾又修正一律-1は遠距離では厳しすぎる。以下のように改定する。
集中射撃の2~3隻目 -1
集中射撃の4隻目以降 -2

次回はもう少し大規模な戦闘を試してみようか・・・。

写真98

水上戦闘ゲームを作ってみようと思う。
テーマはもちろんWW2。
史実における艦隊同士の戦闘が再現できるようなものにしたい。
基本的な仕様は概ね以下の通り。
 1ユニット:1隻(戦艦~駆逐艦)
 1ヘクス :1500m
 1ターン :5分
 難易度  :中程度
 その他  :移動及び砲雷撃にはコマンドコントロールを適用する。
スケールについては、上記の案以外に
 1ターン :1000m
 1ヘクス :6分
という案もある。こちらは「聯合艦隊」との互換性を重視した案で、「聯合艦隊」のシナリオをそのまま流用できるというのが強みがある。
現時点では1案で行くつもりだが、場合によっては2案にするかも知れない。
途中で頓挫するかも知れないが、うまくいけば「鈴木銀一朗杯」にでも応募してみようかな?。
(激戦区だからなかなか当選は難しいかも・・・)

Crusadertankandgermantank


2週間に及ぶ種子島(別名「鬼ヶ島」)幽閉を逃れて、今晩、ようやく帰京できた。
思えば過酷な2週間であった。
これで次回のろけっとが(また)失敗したら大笑いである(M社の奴ら、ざまあ見ろ)。

さて「アドバンスド・トブルク」である。
今年1月に購入して以来、長い間「押入れ」ゲームになっていたが、

「このままではイカン」

と一念発起し、とにかくルールブックだけを島に持ち込んだ。
で、往復の車中や宿に帰ってからの時間を利用してつらつら読んでみたが・・・、

「うーん、さっぱりわからん」

戦車と歩兵と大砲が出てくるのはわかった。
どうやら指揮官や支援火器も別駒らしい。
懐かしの「スコードリーダー」(わたしゃASLは知らん)のようなものかな・・・。
で、なんじゃ、この地形種類の多さは・・・。
高度レベル10とか20とか・・・。
屋根のない工場?。なんでこんなものが砂漠にあるのね?・・・。
飛び交う専門用語についていけないわたし・・・。
FC状態?、HPN?、FOW?・・・。もうやめてくれ・・・。
(って、巻末の略語表見ろって、おっしゃる通り)

とにかく地形ルールはざーっと読み(殆ど「読み飛ばし」)、
移動・戦闘ルールを読み始めてたら、またもや専門用語に圧倒されるわたし・・・。
50ページに及ぶルールブックを読んでみて、殆ど得るものはなかった。
昔はもっと理解力があったのかな・・・?

今回の出張の最大の成果は

「アドバンスド・トブルク」を理解したこと

と高らかに発表したかったのだが、淡い夢に終わってしまった。

私の「トブルク」デビューはいつになることやら・・・。




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(写真1)セットアップ時の状況
(写真2)第2ターンの状況
(写真3)記入シート(日本軍)MS-Excel版
(写真4)記入シート(米軍) MS-Excel版

シナリオ14「抜群!」


最近仕事が忙しかったのでゲームをする暇がなかなかなかった。
今日、本当に久しぶりの休暇が取れたので、「聯合艦隊」をプレイしてみた。
選んだシナリオはNo14「抜群!」
ルンガ沖夜戦を扱ったものである。
駆逐艦8隻からなる劣勢な日本艦隊が、巡洋艦5隻を含む有力な米艦隊と交戦し、巧みな水雷攻撃でこれを撃破した戦いである。
日本海軍水雷戦隊の精強さを見せつけた戦いだが、ゲーム上ではどのような展開を辿るのだろうか?。

両軍の兵力

日本艦隊(第2水雷戦隊)駆逐艦8
米艦隊(第67任務部隊)重巡4、軽巡1、駆逐艦6

作戦方針

日本軍

兵力的には絶対不利なので奇襲にかけるしかない。幸い初期配置で米艦隊は速力3と低速。しかも主力たる巡洋艦部隊が駆逐艦から裸にされた状態になっている(写真1)。本来、水雷攻撃は敵に肉薄して行うのが鉄則だが、今回ばかりはそうも言っていられない。10キロ前後の比較的遠距離から大量の魚雷を発射し、敵巡洋艦の撃沈を狙う。目標は2隻。あとは雑魚を数隻片付ければ勝利を得ることができるだろう。

米軍

初期配置が悪いのでとにかく体勢の立て直しを図る。脅威になるのは日本側前衛の「高波」なので、まずこれを無力化し、可能ならば他の前衛艦を撃破する。第1ターンに発砲するかどうかは日本側酸素魚雷の脅威との兼ね合いなので難しい所。

セットアップ

視程は6キロ。初期配置では日米艦隊は反航状態にある。前衛警戒艦「高波」から見て、米前衛駆逐艦隊は左舷やや前方距離7キロ。後衛の巡洋艦部隊は10キロである(写真1参照)。

第1ターン

(以下の記述は主に日本側の視点に立っている)
ガダルカナルに対するドラム艦輸送も今日で何度目だろうか?。
折角の優秀駆逐艦が、このガダルの海で、しかも輸送任務で次々と失われて行くのはなんとも辛いことである。
そんなことをボンヤリ考えていると、突然闇夜に吊光弾が輝いた。続いて左舷の海にいくつもの発砲閃光が現れた。どうやら有力な敵水上部隊が姿を現したらしい。敵巡洋艦が射撃を開始した。
この最初の射撃で数隻の味方艦が被弾したが、戦闘能力は支障なし。
10~12キロの距離を低速(15kt)で航行する敵巡洋艦5隻の発砲閃光を捉えた。
「高波」「親潮」「黒潮」の3艦が魚雷24本を発射する。
「高波」の魚雷2本が「ペンサコラ」に命中。しかしなんとしたことか。サイの目は6ゾロ。2発とも不発!。
「親潮」の魚雷は1本が旗艦「ミネアポリス」に命中。缶室満水で航行不能。「ミネアポリス」絶体絶命である。
「黒潮」の魚雷は「ニューオーリンズ」を狙ったが、惜しくも外れた。
米駆逐艦3艦(「フレッチャー」「パーキンス」「ドライトン」)の魚雷26本が「高波」に殺到。3本が命中。しかし2本が不発。残った1本が「高波」の速力を半減(3p)させ、さらに舵機故障で同艦を旋回不能に陥れた。

第2ターン

米巡洋艦、駆逐艦が吊光弾の照明の下、日本艦隊を猛攻する。
「高波」に命中弾。魚雷発射管に被弾して火災発生。
「巻波」「長波」「江風」にも軽微な損傷。
日本艦隊もサーチライトを使って反撃。
米駆逐艦2隻(「パーキンス」「ドライトン」)被弾による軽微な損傷。
「陽炎」「巻波」「長波」、距離7キロで魚雷計24本発射。
「巻波」の魚雷2本が「ニューオーリンズ」に命中。「ニューオーリンズ」轟沈
「陽炎」の魚雷1本が「ペンサコラ」に命中。しかし不発
「長波」の魚雷1本が航行不能の「ミネアポリス」に命中。しかしなんたることか?。肝心の魚雷が不発だったとは・・・。
「ニューオーリンズ」を失った米艦隊の反撃は猛烈を極めた。
「ノーザンプトン」の砲撃が僚艦の仇とばかりに「巻波」に降り注ぐ。命中多数。弾薬庫直撃により「巻波」は轟沈した。
米駆逐艦3艦(「パーキンス」「ラムソン」「ラードナー」)の魚雷17本が「高波」に発射。2本が命中。1本不発だったが、1本が爆発して「高波」は轟沈。それにしても「高波」は魚雷計5本を受けるまで頑張ったのだから驚きである。
「長波」「陽炎」にも相当の損害が出た。
この時点で日本軍のPLが0未満になり、日本軍の敗北が確定した。

第3ターン以降

ゲームの決着は第2ターンでついたが、しばらく続けてみる。
このターン「江風」が米軽巡「ホノルル」の砲撃により轟沈。日本側の損失は3隻目となった。「陽炎」もさらに被弾。
一方で日本側の砲撃で「フレッチャー」に火災が発生した。
その後日本艦隊はガダルカナル島沿岸近くに移動して米レーダーによる探知を避け、米艦隊も積極的な追撃を行わなかった。

戦果と損害

日本艦隊

 沈没:駆逐艦3(「高波」「巻波」「江風」)
 中破:駆逐艦2(「陽炎」「長波」)

米艦隊

 沈没:重巡1(「ニューオーリンズ」)
 中破:重巡1(「ミネアポリス」)
    駆逐艦3(「フレッチャー」「ドライトン」「モーレ」)

勝因と敗因

日本艦隊の敗因は不発魚雷の多さであろう。
発射魚雷48本のうち、米重巡に命中したのが計7本。しかしそのうち実に半数以上の4本が不発に終わってしまった。「ミネアポリス」に命中した1本が炸裂していたら同艦は沈没していたか、悪くても航行不能になっていただろう。また「ペンサコラ」には実に3本もの酸素魚雷が命中したのだが、なんとしたことか3本がすべて不発だった。
結果的には勝利を収めた米艦隊であったが、今回は幸運に助けられた感が強い。日本の酸素魚雷は命中率が高く、10キロ前後の距離でも十分な脅威になる。本シナリオではゲーム開始時に既に両軍が接近していて、米軍得意の前衛駆逐艦戦術を採用する余裕がない。1つの選択として米軍が第1ターンにあえて砲撃を行わず、日本側の魚雷攻撃を回避する戦術がある。この場合、日本艦隊に島影に隠れる猶予を与えることになってしまうが、その一方で米艦隊も理想的な陣形に変更する機会を得ることになる。試してみる価値のある戦法かも知れない。

感想

魚雷が結構よく当たるという印象を持った。
日本の酸素魚雷の場合、今回のリプレイでも見たとおり非常に命中率が良い。標準的な8門艦(「朝潮」「陽炎」「夕雲」)で考察した場合、距離10キロ前後でも10%弱の命中率を期待でき、距離7キロならば12%以上、2キロ以内なら約20%に達する。
米軍の魚雷はかなり命中率が落ちる。例えば10門艦(「フレッチャー」等)で考察してみると、7キロで命中率5%、5キロ以内で6%強、1キロでようやく10%の命中率になる。
命中率は高いのだが、不発率もまた高い。米魚雷では実に半分が不発。だから今回の「高波」のように魚雷5本を食ってようやく沈没という例も起こりえる。酸素魚雷の場合は不発は全体の1/6に過ぎないが、それでも今回の「ペンサコラ」のように3本食らって全部不発という例も起こりえる。
「IJN」シリーズの特徴の1つとして、すべての艦の耐久力が一定(5wまたは5p)というのがある。他のゲームで多く見られるような「船体ボックス」のような概念がないのだ。このためか、魚雷に対する耐久力では小型艦の方が大型艦よりも有利に評価されている。例えば平均的な魚雷の場合、駆逐艦級の目標を1発で撃沈することはできない(特殊損傷は除く)。平均的な目ならば駆逐艦級の目標の場合2~3発の命中で撃沈できるが、戦史を紐解くと駆逐艦級のフネなら魚雷1本で致命傷になることが多い。そう考えると、「聯合艦隊」における魚雷の対小型艦威力は、実際よりも過小に評価されていると考えて良さそうである。
目標が戦艦級の大型艦になると評価は概ね妥当な値に落ち着く。例えば防御力33以上(各国の新鋭戦艦がこれに相当)の艦なら、平均的な魚雷命中に伴う損害は平均1p。5pで沈没なので新鋭戦艦の魚雷致死量は平均5本ということになる。これは実際の戦例を考慮しても概ね妥当な値だ。

今回のようなシナリオの場合、駆逐艦の砲撃を実施するかしないかで結構迷う。特に米軍の場合、巡洋艦の火力が強力なので、雑魚駆逐艦が弾を当ててもオッズが変わらないことが多い。だからといって僅かでもオッズを上げる可能性がある場合はやはり追加射撃したくなる。殆ど効果が期待できず、それでもほんの少しの可能性を求めてダイスを振るのは正直悲しい。
このゲームに限らず、多くの水上戦ゲームでは彼我の距離や状況に関係なく「全艦常時砲撃」が1つのセオリーになっている。しかし実際の海戦を見れば、「全艦砲撃」はむしろ稀で、普通はごく一部の艦が射撃しているに過ぎない場合が多い。プレイし易さの面から考えても「全艦砲撃」の意味は小さく、むしろ弊害ばかりが多くなってしまう。
うまい具合に「砲撃実施」をリアルに再現できるルールはないものか?。
「コマンドコントロール」ルールの採用が1つの答えだが、その一方で多くのゲーマーが「アイアンボトムサウンド」のように「自由に動けて、自由に撃てる」ゲームを求めているのも事実である。

プレイし易さとリアリティを兼ね備えたうまい砲撃解決システムはないものか、と思う?。

(明日から出張。しばらくブログを更新できません。2週間後にまたお会いしましょう)

仕事がきついっす。
先週はついに土日出勤。
たぶん今週末も休みなしでしょう。
このまま出張なので、次の休みは6月半ばかな。
ゲームする暇もありません。
・・・・・・
厳しい上司は許せるけど、
無能な上司は許せない・・・。

Yamato_Trial_1941


某会議室での「聯合艦隊」ネタはようやく下火になってきたが、今にして思うと「なぜいまさらIJN?」の感は拭うことができない。確かにサンセットから鳴り物入りで登場した新作品であり、コンポーネントの豪華さとも相まって話題になる要素はある。しかしあの加熱ぶりはやはり「異常」だと思わざるを得ない。

その答えは結局「アイオワの防御力が大和を勝る」という1点のみに求めることができると思う。
この話題の発端となった某氏の発言もアイオワ級の防御力評価に対する批判であったし、その後の議論も概ね「大和とアイオワはどちらが強いか?」という点を軸に展開されて行ったように思う。多くの日本人にとって、また多くの戦史ファンにとって、戦艦大和という存在はある種の聖域である。これを宗教に例えるなら、戦艦大和は信徒達にとってのであり、その教義は「大和はいかなる敵戦艦よりも強力でなければならない」ということなのではないだろうか。

ところで戦艦大和と並んで日本人が誇りを感じるものに、零式艦上戦闘機(零戦)がある。しかし我々ボードゲーム界における零戦の評価は必ずしも芳しいものではない。「日本機動部隊」のように「零戦最高!」的なレーティングのゲームも中にはあるが、アメリカ製のゲームでは大半が「零戦はF4Fと互角、あるいはちょっと強いぐらい」であり、中には「フラットトップ」のように「F4Fは零戦よりも強い」というとんでもない(あくまで日本人から見た場合)レーティングのゲームもある。にも関わらずF4Fと零戦のレーティングが話題になることはあまりない。なぜか?。私が思うに、零戦の場合は「零戦が必ずしもF4Fに代表される米戦闘機を圧倒していたわけではない」という歴史的な事実が広く知られるようになってきたためだと思う。つまり実戦記録による戦闘力の証明が既になされているということになる。

ところで大和に話を戻すと、大和の場合、幸か不幸が戦闘記録に乏しい。もちろん米水上艦艇と砲火を交えたこともあるし、その記録は必ずしも「大和信者」の期待に応えるようなものではなかった。しかし対戦艦の実戦記録は皆無である。したがって大和の対戦艦能力は未だに(そして多分永遠に)未知数なのである。

神は人から見えないから神であり続けることができる。戦艦大和という名の神は、これからも多くの信者たちの心を捉え続けることになるだろう。

戦艦大和に対する批判は、信者達にとって「神への冒涜」になるのかも知れない(笑)。


余談:レーティングに関して言えば、IJNよりも日本機動部隊シリーズの方がよっぽど異常だと私は思うのだが・・・。「大和が強ければ何でもOK、大和が弱いと断固糾弾」的な考え方は、少し悲しい。

射撃統制用レーダー、MK-13の説明書を読み終えた。ふー。
もちろん全部ではない。関係なさそうな所(歪みだとか虚像だとか)はさーっと読んだだけだ。
時間があれば、詳しいレポートを発表したいのだが、今回はとりあえず現時点で判明した事項について紹介したい。

測角精度

これは繰り返し述べている通り、「2ミルまたはそれ以上」に間違いはない。
また、ビーム幅と測角性能については、直接の因果関係はないようである。
これについては、私が前回予想した内容でほぼ正解であった。
オペレーター(方位盤操作員)は、目標映像がBスコープの丁度真ん中に来るようにレーダーの向きを調整し、その時の方位と距離を読み取ることで測角を行っている。目標エコーの大きさは36ミルぐらいで、これは私の予想よりも大きかった。
ただし熟練したオペレータは、レシーバーゲインを調整することによって目標エコーの大きさを自在に変化させることができるようである。また、それにより分解能(2つの目標を分離できる性能)もビーム幅やパルス幅による理論値よりも良好にできたようだ。

測距性能

ノーマルレンジの場合、15ヤード+実距離の0.1%である。
レーダー操作員は、画面上に現れた目標エコーの下端にノーマルレンジラインが一致するように調整を行い、その時の距離を読み取ることによって測距を行っている。
距離の分解能は100ヤード。これは同一方向に存在する2つの目標が100ヤード以内の場合、2目標が重なって見える事を意味する。しかし熟練したオペレーターはレシーバーゲインを調整して距離分解能を高めることができる。

着弾観測

MK13は着弾観測を有効に行うことができる

MK-8Mod3

MK-8Mod3は旧式のレーダーであるが、Mk-13とよく似ている。主要な変更点は以下の通り。
(1) 整備性に難がある。
(2) 6万ヤードまで観測できるが、測距可能なのは4万ヤードまで。
(3) 精密スイープの有効距離は2000~44000ヤード(MK-13は最大5万ヤード以上)

Mk-13レーダーの性能については下記参照
http://www.eugeneleeslover.com/USNAVY/CHAPTER-20-G.html

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