Compass GamesのThe Battle for Germanyをプレイした際 、ふと思いつきで第3次大戦ゲームのマップを並べてみたくなりました。そこで東西ドイツにおける東西両陣営の直接対決を描いたいくつかの作品について、マップを並べてみました。

NATO:Operation Combat in Western Europe in the 1970's(SPI)(1973)

デザインはジム・ダニガン。第3次世界大戦を描いた最も初期の作品です。ユニットスケールは連隊~師団。マップスケールは不明ながら1Hex=約10kmだと思います。古いゲームなので、マップがやや味気ないのは仕方がありません。SPIも1970年代後期になるとグラフィックのセンスが秀逸なものがチョコチョコでてくるのですが、この時期はまだまだです。

SPI_NATO


The Next War:Modern Conflict in Europe(SPI)(1978)

デザインはジム・ダニガン。デヴェロッパーはマーク・ハーマン。いずれもウォーゲーム界の重鎮です。SPIを代表するビッグゲームで、カウンター2400枚、フルマップ3枚(+追加マップ2枚)というコンポーネントは豪快そのもの。1ユニットは連隊~師団。1Hexは14km。1Turnは実際の2日間に相当します。このゲームも死ぬまでに1度はプレイしてみたいと思っているのですが、他に良いゲームが沢山ある昨今、ノスタルジー以外の意味でこのゲームをプレイする価値が下がってきていると感じている今日この頃です。

NextWar1
NextWar2


NATO:The Next War in Europa(VG)(1983)

「ピーナツとビールを片手にプレイできるゲーム」という触れ込みのWW3ゲーム。しかし私にとっては「ビールを飲みながら」プレイできるような軽い作品ではありませんでした。結構ヘビーな作品です。デザインはブルース・マクスウェル。1ユニットは連隊~師団(基本的には師団規模)、1Hex=15マイル、1Turn=2日というスケールです。私は対人戦とソロプレイで各1回プレイしましたが、NATOが苦しい作品だなぁ・・・、と思いました。
最近、 Compass Games社からDesigner Signature Edition が発売されました。

VG_NATO1

VG_NATO2


The Third World War:Battle for Germany(GDW)(1984)

第3次世界大戦をヨーロッパ全域及び中東戦域で扱ったThe Third World Warシリーズの第1作。ガスマスクとキノコ雲という衝撃的なボックスアートは、日本語版ではさすがに変更になりました。デザインはフランク・チャドウィック。1ユニットは連隊~師団ですが、両陣営とも基本は師団になります。1Hex=45km、1Turn=1週間です。VGのNATOとユニットスケールはほぼ同じですが、マップスケールが大きいため、両陣営ともユニット密度が厚めになり、その分NATOは守りやすいです。
個人的にはベストゲームの1つで、Compass Games社からリメイク版が発売されるのを心待ちにしております。

GDW_TWW

GDW_TWW2


Iron Curtain:Central Europe,1945-1989(MMP)(2020)

いきなり新しいゲーム。2020年に発売された作品です。1990~2010年頃までは、冷戦終結と共に「東西ドイツにおける東西両陣営の対決」という設定そのものが陳腐化したため、新たな作品の出版は明らかに減っています。このテーマが再び脚光を浴びるのは、「東西ドイツにおける東西両陣営の対決」という設定が、過去の歴史における仮想戦として地位を確立した2010年代以降となります。
このゲームの特徴は、時代別に8本のシナリオが用意されている点で、1962年シナリオや1945年シナリオは、他のWW3ゲームでは見られないものです。さらには「東側からの侵攻」だけではなく「NATO側からの侵攻」がシナリオ化されている点も本作の特徴です。デザインはディーン・エッシグ。日本でもファンの多いOCSやSCSのデザイナーとしても知られています。1ユニットは連隊~師団。WP側は師団規模、NATOは旅団規模が中心です。1Hex=15マイル、1Turnは実際の3日間に相当します。
シナリオがたくさん入っているこのゲームは、その点は魅力的ですが、ゲームとしての完成度は今一つに思えました。大きな移動力と弱いZOCがSCSの基本形で、そのようなゲームが好きな方にはお奨めできます。私は戦線がクダクダになるので、あまり好きにはなれません。

SCSI_C

SCSI_C2


The Doomsday Project;Episode 1 - The Battle for Germany(CompassGames)(2021)

2021年度に発売された最新のWW3ゲーム。The Doomsday Projectの第1作目で東西ドイツにおけるNATOとWPの対決を描いています。ちなみにThe Doomsday Projectの第2作は南ヨーロッパ戦線で、
デザインはアダム・スタークウェザー。MMMP社から発売されているGTSシリーズやCompass Gamesから発売されているCSSシリーズのデザイナーとしても知られています。ちなみに氏は日本のゲームにも詳しく、「戦国大名」「ウクライナ44」「信長、最大の危機」といった作品の英語版を発表しています。
この作品については、1ユニットが連隊~師団。WP側は師団規模、NATOは旅団規模が中心で、先のIron Curtainとほぼ同じスケールです。1Hex=12km、1Turn=1日で、マップスケールはIron Curtainの半分。つまりユニット密度はIron Curtainよりも薄くなります。実際、師団規模のWPユニットが戦線全域をギッシリ敷き詰めるのは無理で、WP側の戦線はかなり隙間が空いた形になります。

TBfG1

TBfG2


おまけ:World War 3:1976-1984(SPI)(1975)

第3次世界大戦を世界規模で描いた作品で、全世界で1Hex=500マイルのスケールで描かれています。1Turnは実際の3ヶ月。米ソの直接対決だけではなく、直接対決に至るまでの局地戦も扱うようです。デザインはダニガン先生。何だかクソゲーの匂いがプンプンしますけど、なんだかプレイしてみたい気持ちになってくる作品でもあります。

GlobalWar