戦闘の科学-軍事ORの理論

飯田耕司 三恵社

オペレーション・リサーチズ(OR)。元々はWW2中に軍事作戦の有効性を定量的に評価し、最適な意思決定を支援するために生み出された学問である。その後ORは、軍事面のみならず非軍事面へと適用範囲を拡大させ、今では軍事・非軍事分野を問わず様々な意思決定を支援するために広く用いられている。本書は、軍事ORの中から捜索理論、射爆理論、交戦理論を取り上げ、その内容を数式を交えて紹介している。
正直なところ、本書はかなり難解である。数式が多用されており読みこなすのはかなり厳しい。丁度理系大学生の教材に近い趣きがある。私自身、全部を読み解くことはせず、必要な部分以外は流し読みである。従って本書の内容について10%も理解できていないのが偽らざる実情だ。
いずれにしても軍事ORに興味がある向きには必読書と言って良い。改訂版も出版されているようなので、機会を見つけて入手したい。

お奨め度★★★★

190615_戦闘の科学