220210_朝鮮戦争と

朝鮮戦争と日本・台湾「侵略」工作

江崎道朗 PHP新書

第2次世界大戦が終わった後もアジアでは戦乱が続いていた。中国大陸における国共内戦とそれに続く台湾紛争、そして朝鮮戦争、さらにインドシナ戦争など。さらに日本国内でも日本共産党による革命工作が活発に行われていた。さらにアメリカでもGHQ内部に共産党シンパと言われるグループが支配権をにぎり、陰に陽にアジアの赤化に力を貸していた。まさに日本は赤化革命寸前の状態であった。
本書ではそのように混乱した戦後期の東アジアを舞台に、スターリン、毛沢東、金日成、そして日本共産党の面々がどのような形で赤化革命を成し遂げようとしたのか。またそれに対して日本政府、日本の民間人(元軍人達)はそれを阻止しようとしたのか(そして阻止したのか)。本書はそのことを追った著作である。
内容は本書をお読みいただきたいが、以下の筆者の言葉は現在の我々も肝に銘じるべきだろう。
「敗戦後、日本の命運をアメリカ任せにするような愚かな判断をしなかった日本の政治家、軍人たちが存在したからこそ、日本は敗戦後の「危機」を乗り越えることができた。たった1回、戦争に負けたぐらいで、独立国家としての誇りを失うような情けない人ばかりではなかったのだ」

P.S. 本書を読んで現在の日本の政治状況に当てはめると、例えば立〇党などは単に「愚か」なだけだが、共産党は真に「狡猾で恐るべき」脅威であると考えうる。

お奨め度★★★★