表紙


「真珠湾強襲」(以下、本作)は、2011年にGame Journal#39の付録ゲームとして発表されたシミュレーション・ウォーゲームだ。テーマは1941年12月に開始される太平洋戦争。3年8ヶ月に及ぶ太平洋戦争を1Turn4ヶ月、計11Turnで再現する。
システムはいわゆる強襲システム。決められた数のカードで自分のデッキを構築し、カードを交互にプレイすることで進行する。マップはエリア方式、艦艇は同型艦2隻、航空隊、地上部隊は旅団から師団で再現する。
今回、その中からシナリオ2「珊瑚海海戦」をプレイしてみた。このシナリオは第2Turnから始まり、第5Turnまでをプレイするシナリオである。1942年の春から翌1943年の春までを扱う。日本軍が30VPの勝利ラインをどこかでクリアすれば勝利、それ以外は連合軍の勝利である。

前回までは --> こちら

Turn04-00


4Turn

このTurn、日本軍としては、ポートモレスピーを取って勝ち逃げした。その日本軍は、補給2枚、急襲作戦2枚、独立部隊、空母機動部隊でデッキを組んだ。
対する連合軍は、急襲作戦2枚、独立部隊、補給、空母機動部隊である。

[US_BBノースカロライナワシントン]先攻を取った日本軍は、航空攻撃を選択。ラバウル航空隊でポートモレスピーを空襲した。対する連合軍は「急襲作戦」を選択。ガダルカナルに海兵隊を上陸させてこれを奪回した。
日本軍は「急襲作戦」でポートモレスピーを攻撃したが、これがまさかの失敗(成功率75%)。ポートモレスピーは陥落せずに踏みとどまった。なおも日本軍はポートモレスピーを攻撃したが、米軍守備隊が奮戦して踏みとどまる。その間、米軍の水上部隊が珊瑚海に進出。日本機の猛攻を受けながらも珊瑚海の制海権を奪回した。

Turn04-01
Turn04-02


このTurnに日本軍はガダルカナルの2VPを失ったため、VP合計が26VPまで減少した。日本軍勝利まであと4VP。

Turn05-00


5Turn

JP_CV飛龍蒼龍最終Turnである。日本軍としてはガダルカナル、ポートモレスピーの2ヶ所を取りたい。空母機動部隊、補給2枚、独立部隊、海上輸送、急襲作戦という手札だ。
対する連合軍は、補給2枚、共同作戦、独立部隊、空母機動部隊、迎撃機である。

連合軍は「空母機動部隊」等を使って大艦隊を珊瑚海へ前進させた。これによりポートモレスピーを攻撃中の日本軍旅団が後方を遮断されてしまう。その結果、ポートモレスピー付近で戦っていた日本軍は遂に壊滅した。
さらに米海兵隊がラエに侵攻。無血占領に成功する。
しかしガダルカナルでは執拗な日本軍は遂に米海兵隊を壊滅に追い込んで、ガダルカナルを日本軍が支配した。

Turn05-01


このTurnに日本軍はラエを失ったが、ガダルカナルの2VPを得たので、VP合計が27VPまで戻った。

この時点でシナリオは終了。日本軍が勝利ラインを超えられなかったので、連合軍が勝利した。

Turn05-02


感想

JP_BB大和武蔵日本軍にとってチャンスは第3Turnだった。ここでガダルカナル、ポートモレスピーを占領すれば勝利していた。艦隊戦力を珊瑚海に集結させて海空から全面支援していればポートモレスピーを占領できた可能性はあったと思われるが、さてさて。

本作については久しぶりにプレイしてみたが、デッキの構築が難しい。上手くデッキを組まないと、攻撃が連携せずに頓挫してしまう。一番使い道が確実にありそうなのが「補給」で、他は「急襲作戦」「独立部隊」あたりが有効だろう。「空母機動部隊」も便利なカードなので1枚は入れておきたい。「迎撃機」「潜水艦」「待ち伏せ」等は奇襲的要素としてデッキに組み込んでおくのは面白い。
難点を言えば、カードの使い方がテクニカルなので、慣れが必要。また「潜水艦」「迎撃機」等のカードは嵌れば強力なので、その存在を知らないと痛い目に遭う可能性が高い事等かな。

本作は太平洋戦争を陸海空からシンプルに再現した佳作である。同テーマの傑作「Victory in the Pacific」に代わり新たな太平洋戦争ゲームの定番ともなり得る作品だ。機会があれば再戦したい作品である。

USS N.Carolina