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足の怪我 によりしばらく宿泊を伴う旅行を控えていた。GW中も 千葉方面へ日帰り旅行へ行っただけ で、宿泊を伴う旅行には結局行かなかった。
しかし手術から4ヶ月、退院してからもそろそろ2ヶ月が経過しようとしていたし、補助具なしでの歩行も可能になった。リハビリでもかなり安定して歩けていると評価されている。そこでGWから2週間後の5月の週末に1泊2日で鉄道旅行に出かけることにした。今回は鉄道を使た旅をメインにし、途中で少しグルメ等も楽しもうという趣向である。

秋田内陸縦貫鉄道、急行「もりよし」

東京発0732の新幹線「こまち5号」で秋田方面へ出発。GW明けでしかもコロナがまだ完全に収束していないためか、「こまち」の車内は比較的空いていた。久しぶりの新幹線。車内の軽い振動が心地よい。ただし車販のコーヒーが缶コーヒーしかなかったのが些か残念であった。

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「こまち5号」は定刻に秋田県の角館駅に到着した。秋田県は個人的に好きな都道府県の1つで、これまでにも何度か訪れている。まあ東北の県はどれも大好きなのだが・・・。今回の目的は、秋田県の南北に貫く秋田縦貫鉄道の観光列車「もりよし」に乗車すること。秋田内陸縦貫鉄道については 以前にも紹介したが 四季折々の田園風景が美しい路線である。また今回乗車した車両は「縄文号」と呼ばれる新型車両で、快適な椅子と大きめの窓で美しい景観を堪能できるように工夫されている。

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車内で早速駅弁を購入。この「笑弁当」が絶品である。秋田比内地鶏を使った唐揚げと鶏メシがメインだが、この唐揚げのサクサク感がたまらない。東北の駅弁はレベルが高いが、中でもこの駅弁はトップクラスの旨さだと思う。

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食事が終われば、後は外の景観を眺めながらのんびりとした時間を過ごす。ビール片手につまみでも、というのが最高のシチュエーションだが、膝がまだ完全ではないので、事故予防のためアルコールは自重する。その代わりに車販で甘いお菓子を2種類購入。車販嬢お奨めの2品は、いずれも甘くて美味しいスイーツであった。

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田園風景を走る事約2時間。車販嬢ともすっかり仲良くなったので別れるのが惜しい所だが、1310に終点の鷹ノ巣に到着。ここから再びJR線に乗り換える。

五能線、快速「リゾートしらかみ」

県境を越えて青森県の弘前に到着。ここから1430発の五能線経由快速「リゾートしらかみ4号」に乗る。「リゾートしらかみ」は観光列車の魁というべき存在。1997年の運行開始以来既に25年以上にも渡って運行され続けている伝統ある観光列車だ。

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「リゾートしらかみ」の観光列車としてのサービス品質は、近年続々と登場してきた他の観光列車に比べて見劣りする面は確かにある。しかし追加料金が530円の指定席券のみであり、かつ青春18切符でも利用できるなど、利用しやすい観光列車としても魅力は現在でも大きいものがある。またコースとなっている五能線はJR各線の中でも屈指の景観を誇る観光路線。そういった意味において未だに「リゾートしらかみ」の価値は高いと言える。

弘前を発車した列車は、奥羽本線を北上。2つ先の川部で停車して進行方向が変わる。ここから列車は五能線に入り、秋田を目指す。窓の外には津軽のシンボル岩木山が見えている。こちらはサービスコーナーで珈琲とチョコレートをゲット。本当はビールを行きたかったが、ここはぐっと我慢する。

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五所川原を過ぎ、鰺ヶ沢に近づくと、右手に日本海が見えてくる。五能線の魅力はやはり日本海の景観。荒々しい海岸風景が眼前に広がる。
そして列車は千畳敷に到着。ここでは15分の長時間停車があり、千畳敷海岸を見学できる。私も不安な右足を庇いながら、千畳敷海岸を少しだけ散歩してみた。

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そこから先も日本海の景観が続く。険しい岩が聳える五能線屈指の景観と言われる行合崎海岸、あるいは高所から岩々を見下ろす岩舘海岸など、本当に五能線の景観は素晴らしい。

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東能代からは奥羽本線に戻り、日本海の景観はもう見えないが、その代わり真っ赤な夕陽が美しい。これほど赤く焼けた夕陽を見るのは久しぶりだ。本当に「リゾートしらかみ」は見所の多い列車である。

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秋田駅には1900頃に到着した。今日の行程はここまで。今晩は秋田に1泊し、明日は秋田からスタートする。

つづく