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(写真1)セットアップ時の状況
(写真2)第2ターンの状況
(写真3)記入シート(日本軍)MS-Excel版
(写真4)記入シート(米軍) MS-Excel版

シナリオ14「抜群!」


最近仕事が忙しかったのでゲームをする暇がなかなかなかった。
今日、本当に久しぶりの休暇が取れたので、「聯合艦隊」をプレイしてみた。
選んだシナリオはNo14「抜群!」
ルンガ沖夜戦を扱ったものである。
駆逐艦8隻からなる劣勢な日本艦隊が、巡洋艦5隻を含む有力な米艦隊と交戦し、巧みな水雷攻撃でこれを撃破した戦いである。
日本海軍水雷戦隊の精強さを見せつけた戦いだが、ゲーム上ではどのような展開を辿るのだろうか?。

両軍の兵力

日本艦隊(第2水雷戦隊)駆逐艦8
米艦隊(第67任務部隊)重巡4、軽巡1、駆逐艦6

作戦方針

日本軍

兵力的には絶対不利なので奇襲にかけるしかない。幸い初期配置で米艦隊は速力3と低速。しかも主力たる巡洋艦部隊が駆逐艦から裸にされた状態になっている(写真1)。本来、水雷攻撃は敵に肉薄して行うのが鉄則だが、今回ばかりはそうも言っていられない。10キロ前後の比較的遠距離から大量の魚雷を発射し、敵巡洋艦の撃沈を狙う。目標は2隻。あとは雑魚を数隻片付ければ勝利を得ることができるだろう。

米軍

初期配置が悪いのでとにかく体勢の立て直しを図る。脅威になるのは日本側前衛の「高波」なので、まずこれを無力化し、可能ならば他の前衛艦を撃破する。第1ターンに発砲するかどうかは日本側酸素魚雷の脅威との兼ね合いなので難しい所。

セットアップ

視程は6キロ。初期配置では日米艦隊は反航状態にある。前衛警戒艦「高波」から見て、米前衛駆逐艦隊は左舷やや前方距離7キロ。後衛の巡洋艦部隊は10キロである(写真1参照)。

第1ターン

(以下の記述は主に日本側の視点に立っている)
ガダルカナルに対するドラム艦輸送も今日で何度目だろうか?。
折角の優秀駆逐艦が、このガダルの海で、しかも輸送任務で次々と失われて行くのはなんとも辛いことである。
そんなことをボンヤリ考えていると、突然闇夜に吊光弾が輝いた。続いて左舷の海にいくつもの発砲閃光が現れた。どうやら有力な敵水上部隊が姿を現したらしい。敵巡洋艦が射撃を開始した。
この最初の射撃で数隻の味方艦が被弾したが、戦闘能力は支障なし。
10~12キロの距離を低速(15kt)で航行する敵巡洋艦5隻の発砲閃光を捉えた。
「高波」「親潮」「黒潮」の3艦が魚雷24本を発射する。
「高波」の魚雷2本が「ペンサコラ」に命中。しかしなんとしたことか。サイの目は6ゾロ。2発とも不発!。
「親潮」の魚雷は1本が旗艦「ミネアポリス」に命中。缶室満水で航行不能。「ミネアポリス」絶体絶命である。
「黒潮」の魚雷は「ニューオーリンズ」を狙ったが、惜しくも外れた。
米駆逐艦3艦(「フレッチャー」「パーキンス」「ドライトン」)の魚雷26本が「高波」に殺到。3本が命中。しかし2本が不発。残った1本が「高波」の速力を半減(3p)させ、さらに舵機故障で同艦を旋回不能に陥れた。

第2ターン

米巡洋艦、駆逐艦が吊光弾の照明の下、日本艦隊を猛攻する。
「高波」に命中弾。魚雷発射管に被弾して火災発生。
「巻波」「長波」「江風」にも軽微な損傷。
日本艦隊もサーチライトを使って反撃。
米駆逐艦2隻(「パーキンス」「ドライトン」)被弾による軽微な損傷。
「陽炎」「巻波」「長波」、距離7キロで魚雷計24本発射。
「巻波」の魚雷2本が「ニューオーリンズ」に命中。「ニューオーリンズ」轟沈
「陽炎」の魚雷1本が「ペンサコラ」に命中。しかし不発
「長波」の魚雷1本が航行不能の「ミネアポリス」に命中。しかしなんたることか?。肝心の魚雷が不発だったとは・・・。
「ニューオーリンズ」を失った米艦隊の反撃は猛烈を極めた。
「ノーザンプトン」の砲撃が僚艦の仇とばかりに「巻波」に降り注ぐ。命中多数。弾薬庫直撃により「巻波」は轟沈した。
米駆逐艦3艦(「パーキンス」「ラムソン」「ラードナー」)の魚雷17本が「高波」に発射。2本が命中。1本不発だったが、1本が爆発して「高波」は轟沈。それにしても「高波」は魚雷計5本を受けるまで頑張ったのだから驚きである。
「長波」「陽炎」にも相当の損害が出た。
この時点で日本軍のPLが0未満になり、日本軍の敗北が確定した。

第3ターン以降

ゲームの決着は第2ターンでついたが、しばらく続けてみる。
このターン「江風」が米軽巡「ホノルル」の砲撃により轟沈。日本側の損失は3隻目となった。「陽炎」もさらに被弾。
一方で日本側の砲撃で「フレッチャー」に火災が発生した。
その後日本艦隊はガダルカナル島沿岸近くに移動して米レーダーによる探知を避け、米艦隊も積極的な追撃を行わなかった。

戦果と損害

日本艦隊

 沈没:駆逐艦3(「高波」「巻波」「江風」)
 中破:駆逐艦2(「陽炎」「長波」)

米艦隊

 沈没:重巡1(「ニューオーリンズ」)
 中破:重巡1(「ミネアポリス」)
    駆逐艦3(「フレッチャー」「ドライトン」「モーレ」)

勝因と敗因

日本艦隊の敗因は不発魚雷の多さであろう。
発射魚雷48本のうち、米重巡に命中したのが計7本。しかしそのうち実に半数以上の4本が不発に終わってしまった。「ミネアポリス」に命中した1本が炸裂していたら同艦は沈没していたか、悪くても航行不能になっていただろう。また「ペンサコラ」には実に3本もの酸素魚雷が命中したのだが、なんとしたことか3本がすべて不発だった。
結果的には勝利を収めた米艦隊であったが、今回は幸運に助けられた感が強い。日本の酸素魚雷は命中率が高く、10キロ前後の距離でも十分な脅威になる。本シナリオではゲーム開始時に既に両軍が接近していて、米軍得意の前衛駆逐艦戦術を採用する余裕がない。1つの選択として米軍が第1ターンにあえて砲撃を行わず、日本側の魚雷攻撃を回避する戦術がある。この場合、日本艦隊に島影に隠れる猶予を与えることになってしまうが、その一方で米艦隊も理想的な陣形に変更する機会を得ることになる。試してみる価値のある戦法かも知れない。

感想

魚雷が結構よく当たるという印象を持った。
日本の酸素魚雷の場合、今回のリプレイでも見たとおり非常に命中率が良い。標準的な8門艦(「朝潮」「陽炎」「夕雲」)で考察した場合、距離10キロ前後でも10%弱の命中率を期待でき、距離7キロならば12%以上、2キロ以内なら約20%に達する。
米軍の魚雷はかなり命中率が落ちる。例えば10門艦(「フレッチャー」等)で考察してみると、7キロで命中率5%、5キロ以内で6%強、1キロでようやく10%の命中率になる。
命中率は高いのだが、不発率もまた高い。米魚雷では実に半分が不発。だから今回の「高波」のように魚雷5本を食ってようやく沈没という例も起こりえる。酸素魚雷の場合は不発は全体の1/6に過ぎないが、それでも今回の「ペンサコラ」のように3本食らって全部不発という例も起こりえる。
「IJN」シリーズの特徴の1つとして、すべての艦の耐久力が一定(5wまたは5p)というのがある。他のゲームで多く見られるような「船体ボックス」のような概念がないのだ。このためか、魚雷に対する耐久力では小型艦の方が大型艦よりも有利に評価されている。例えば平均的な魚雷の場合、駆逐艦級の目標を1発で撃沈することはできない(特殊損傷は除く)。平均的な目ならば駆逐艦級の目標の場合2~3発の命中で撃沈できるが、戦史を紐解くと駆逐艦級のフネなら魚雷1本で致命傷になることが多い。そう考えると、「聯合艦隊」における魚雷の対小型艦威力は、実際よりも過小に評価されていると考えて良さそうである。
目標が戦艦級の大型艦になると評価は概ね妥当な値に落ち着く。例えば防御力33以上(各国の新鋭戦艦がこれに相当)の艦なら、平均的な魚雷命中に伴う損害は平均1p。5pで沈没なので新鋭戦艦の魚雷致死量は平均5本ということになる。これは実際の戦例を考慮しても概ね妥当な値だ。

今回のようなシナリオの場合、駆逐艦の砲撃を実施するかしないかで結構迷う。特に米軍の場合、巡洋艦の火力が強力なので、雑魚駆逐艦が弾を当ててもオッズが変わらないことが多い。だからといって僅かでもオッズを上げる可能性がある場合はやはり追加射撃したくなる。殆ど効果が期待できず、それでもほんの少しの可能性を求めてダイスを振るのは正直悲しい。
このゲームに限らず、多くの水上戦ゲームでは彼我の距離や状況に関係なく「全艦常時砲撃」が1つのセオリーになっている。しかし実際の海戦を見れば、「全艦砲撃」はむしろ稀で、普通はごく一部の艦が射撃しているに過ぎない場合が多い。プレイし易さの面から考えても「全艦砲撃」の意味は小さく、むしろ弊害ばかりが多くなってしまう。
うまい具合に「砲撃実施」をリアルに再現できるルールはないものか?。
「コマンドコントロール」ルールの採用が1つの答えだが、その一方で多くのゲーマーが「アイアンボトムサウンド」のように「自由に動けて、自由に撃てる」ゲームを求めているのも事実である。

プレイし易さとリアリティを兼ね備えたうまい砲撃解決システムはないものか、と思う?。

(明日から出張。しばらくブログを更新できません。2週間後にまたお会いしましょう)