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(写真)セットアップ

菊水作戦

「戦艦の戦い」でもう1つシナリオをしてみる。
折角だから日本艦の出てくるのが良い。格好のシナリオが見つかった。
「菊水作戦」
戦艦大和が沖縄近海に突入して米艦隊と交戦するというものだ。
架空戦だから多分バランスも良いだろう。史上最大の戦艦「大和」が出てくるというのも良い。

オーダーオブバトル

日本側はほぼ史実通りの編成である。大和、矢矧、駆逐艦2個戦隊。
対する米軍は戦艦5、軽巡1戦隊(2隻)、駆逐艦3個戦隊。戦艦のうち2隻はサウスダコタ級、ノースカロライナ級で、あとの3隻は旧式戦艦だ。旧式艦だけで大和に対抗するのは難しい。2隻の新戦艦に期待する。

第1ターン

「距離約3万」
「敵速20」
「主砲、撃て」
轟音と共に前部主砲6門が火を噴いた。
戦艦「大和」の巨大な46cm砲が始めて敵戦艦向けて放たれたのだ。
「用意!、だんちゃーく」
巨大な水柱が敵艦の付近に立ち上る。しかし巨大な水柱は敵艦の左に大きく逸れた。当然命中弾はない。
前方約30kmに敵艦の姿が見える。敵の主力は5隻の戦艦だ。
次の瞬間、敵戦艦から火炎が吹き上がる。
「敵艦、発砲」
見張員が叫ぶ。
数十秒後無数の水柱が艦の周囲に立ち上る。そして大きな衝撃が2回。「大和」に2発の敵弾が命中したのだ。
「応急班、消火急げ」
ちょうどその頃、前方約5kmの海上では、水雷戦隊を率いる軽巡「矢矧」に無数の敵弾が注ぎ込まれていた。その大半は戦艦級の大口径砲弾である。「矢矧」の周囲にはいくつもの巨大な水柱が立ち上り、命中弾の光が「矢矧」の艦上で炸裂する。
ひときわ大きな爆発が起こった。一瞬「矢矧」が黒煙に包まれて見えなくなる。次の瞬間「矢矧」の姿は海上から姿を消していた。
「矢矧がやられました!」
見張員の絶叫が響き渡る。

第2~3ターン

右舷から敵駆逐艦が突進してきた。その数15隻。味方の駆逐艦は「大和」を守るように敵駆逐艦に立ちはだかる。彼我の駆逐艦同士で激しい砲雷撃戦が繰り広げられた。「大和」も副砲を敵駆逐艦に向けて応戦する。
味方駆逐艦の何隻かに火炎が吹き上がる。しかし敵はほとんど無傷だ。味方の砲火を物ともせず突進してくる。
「右舷に雷跡!」
見張員の絶叫が響く。急速回頭。魚雷は艦首をかすめるように通り過ぎていった。
ホッとする間もなく敵戦艦からの砲火が「大和」に降り注ぐ。いくつもの水柱が立ち昇り、次々と命中弾が艦全体を揺るがす。
「畜生!」
誰かが叫ぶ。
「敵艦に命中弾!」
遥か彼方、敵先頭艦上に爆発が発生し、続いて黒煙が立ち昇った。しかし敵艦はまだ健在である。その間にも「大和」は敵弾により痛めつけられていった。次々と沈黙していく砲塔群。次第に低下していく航行速度。「大和」はその戦闘力を次第に失いつつあった。

第4~5ターン

応急班による必死の整備が功を奏し、「大和」の主砲群がその機能の過半を取り戻した。
その間にも敵戦艦はぐんぐん迫ってくる。その距離はおよそ1万メートル。
「撃て!」
9門の46cm砲が咆哮した。敵先頭艦に火柱。手応えあり。
「敵艦、大火災」
見張員の嬉しそうな声が響く。敵先頭艦。恐らくサウスダコタ級と思われる新型戦艦が今や火炎に包まれていた。

第6~7ターン

「敵艦、距離5000!」
見張員の絶叫が響く。
敵戦艦5隻は最早目と鼻の先に迫っていた。
近づき過ぎたか?。「大和」艦長は戦術運動を失敗を悔いたがもう遅い。この距離では「大和」の装甲や砲力の優位は失われ、敵の数的優位が物を言う。
「全砲門、撃て!」
46cm砲が吼える。命中。敵ペンシルバニア級戦艦に爆発が起こった。その艦はガクッと速度を落とす。
しかし喜びも束の間、それに倍する敵弾が「大和」に降り注ぐ。
「左舷高射砲群壊滅!」
「第2砲塔大破!」
損害が徐々に累積していく。
「左舷水線下に命中」
「機関室浸水」
水線下にも損害が拡大し左舷に急速に傾斜の度を深めていく。
そして・・・。
右へ回頭し始めた「大和」の左舷から降り注いだ9発の40cm砲弾が「大和」の命運を決した。
至近距離から放たれた40cm砲弾は410mmの厚さを誇る舷側装甲を易々とぶち抜き、第2砲塔下の弾薬庫で炸裂した。
巨大な火柱が立ち昇った。
続いて大量の黒煙が吹き上がる。
黒煙はしばらく「大和」の巨体をしばらく隠す。
黒煙が晴れたとき、そこに「大和」の姿はなかった。

感想

「大和」にとって不運だったのは第1ターンに1W1Sの損害を被ってしまったこと。そのために速度の優位が失われ、米戦艦の数的優位に屈する結果となってしまった。また「大和」側の戦術も褒められたものではなかった。如何に強力な「大和」とは言え、5隻の戦艦とまともに戦えば勝ち目は薄い。速度の優位を生かし、敵の戦力を徐々に殺ぎつつ隙を見つけて盤端突破を図るべきだった。あと駆逐艦隊の使い方も無様だった。
ゲームとしての感想は、これだけ隻数が多いシナリオだと両軍の砲撃解決で結構時間がかかる。「聯合艦隊」の時も思ったが、水上戦ゲームで毎ターン射撃を行えるということは、単に手間を増やしているだけのようにも思える。歴史性からもゲームとしての面白さからも「毎ターン全艦射撃」という現象はない方が良い。