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(写真1)高原沼から見た緑岳
(写真2)赤岳、第3雪渓付近の紅葉
(写真3)今回のコース

 少し前の話ですが、9月前半の3連休に北海道へ行ってきました。
 目当ては大雪山の紅葉めぐりです。
 以下のアルバムに写真を掲載しました。よろしければ見て下さい。

 今回歩いたコースは以下の3コースです。

東大雪、高原沼めぐり

 本州の人には余り知られていませんが、東大雪の高原沼といえば、紅葉の美しさでは北海道で屈指の名所です。
 標高約1200mの高原温泉までは車かバスで入ることができ、そこから熊が出没するという高原沼の巡回コースへ入っていきます。
 終点の高原沼は標高1500m付近にあります。往復の所要時間は3時間前後。登山というにはやや大げさですが、ハイキングというには少しハードです。熊が出るということもあり、舐めてかかると危険な場所ではあります。

 さて、私が行ったときには紅葉はまだ殆ど進んでおらず、わずかにゴール地点である高原沼付近が少し赤くなっている程度でした。 昨年やはり高原沼を歩いたときは、今回とほぼ同じ時期だったのにも関わらず紅葉はやや終わりかけの様相を示していました。1年違うとこうも違うものですね。いずれにしても今年の北海道は、全般的に紅葉が少し遅めのようでした。

 満足度=40%

緑岳

 高原沼では紅葉を堪能できなかった私は、まだまだ時間があったので、その足で緑岳まで登ってみることにしました。
 緑岳とは大雪山系の山の1つで、標高は2019m。大雪の山々の中ではそれほど有名な山ではありません。登山口は先ほどと同じく高原温泉。山頂までの所要時間は約3時間で、往復5時間程度と大雪山系の山の中では比較的登りやすい山だと言えます。また緑岳の頂上から少し入った所に白雲の避難小屋があり、山中1泊で縦走を目指す人たちにとっての貴重な中継点となっています。

 さて、高原沼から帰ってきた時間が0940頃。入山時間としてはやや遅めですが、緑岳に登るぐらいの時間はありそうでした。また、今回は必ずしもピークハントが目標ではなかったので、「行ける所まで行って引き返そう」というぐらいに考えていました。
 1時間ほど登った所に第1花畑があります。その付近の紅葉はかなり綺麗でした。標高1500m付近はかなり紅葉が進んでいるようで、それより上の方は丁度見ごろという感じでした。
 緑岳については、斜面付近の紅葉はかなり綺麗な状態になっていたのですが、標高の低い所がまだ青い状態だったので、絶景という訳には行きませんでした。
 この登山では結局7合目付近まで登り、そこで写真を撮って引き返しました。高原温泉に戻ってきたのが1440頃。高原温泉という名の温泉に浸かり、汗を流しました。

 満足度=70%

赤岳、黒岳縦走コース

 緑岳へ行った翌日。今度は赤岳、黒岳縦走コースに向かうこととしました。昨日の青空が今日は一転して曇り空。天気予報では夕方から雨だとか言っています。なんとか夕方ぐらいまで持って欲しいものですが・・・。
 この赤岳、黒岳コースは大雪山系の縦走コースの中で私の好きなコースの1つです。黒岳の登山口は層雲峡、赤岳の登山口は銀泉台という所です。交通の便が良い層雲峡は勿論バスで行くことができます。また赤岳登山口の銀泉台には少数とは言え層雲峡からのバス便があり、時間さえ間違えなければ車を使った縦走も可能です。今回私はレンタカーを層雲峡に停めて、層雲峡-(バス)->銀泉台-->赤岳-->黒岳-(ロープウェイ)->層雲峡というコースで歩きましたが、逆のコースでも十分可能です。

 層雲峡から銀泉台へ向かうバスは0600に層雲峡のバスターミナルを出発。途中の大雪レイクサイトで客を乗せて満員状態で銀泉台を目指します。銀泉台に着いたのは0710頃。トイレを済ませていざ出発。30分も歩かない間に第1花苑と呼ばれる景勝地に着きます。眼下に見える紅葉が綺麗でした。ここで早くも三脚を取り出して30分ほど時間を使って写真を撮りました。
 さらに登っていくと駒草平と呼ばれる広い高原に出ます。この辺りまで来ると紅葉ががさらに鮮やかさを増してきました。赤黄そして緑が映えてとても綺麗です。そこからさらに歩いていくと目の前にどーんと紅葉絵巻が目に飛び込んできます。第3雪渓と呼ばれる赤岳屈指の紅葉の名所です。この美しさもまた格別です。大げさな言い方かも知れませんが、私が今まで見てきた中では一番美しい紅葉かも知れない、と思いました。三脚を取り出して夢中で写真を撮りました。ここから第3雪渓、第4雪渓に至る登山路はまさに絶景で、この間何度振り返ってカメラを構えたかわからないほどです。惜しむらくは灰色の空。あーあ、これで青空が見えていれば最高だったのに・・・。
 第4雪渓を越えると赤岳頂上への最後のアプローチです。赤岳(2078m)頂上に辿り着いたのは1110。所要時間4時間はコースタイムを1時間以上上回るノンビリタイムでした。ここで少し休んで再び出発。灰色の空の下、白雲分岐から北海岳方面を目指します。この辺りから登山者の数が急に減ってきます。さすがに縦走する人は少ないのでしょうか・・・。
 北海岳(2149m)に着いたのは1245。ここで軽く食事でも、と思っていましたが、風が強いのでやめてました。ここから黒岳石室まで長い下り斜面を降りていくことになります。この辺りの紅葉もまた美しいものでした。御鉢平の方を見ると、斜面を紅葉が赤黄色に染めています。右手を見れば、烏帽子岳(2072m)の斜面、そして赤石沢の源流部を紅葉が真っ赤に染めています。三脚を立てて写真を何枚か撮りました。気がつけばデジカメのメモリーが残り12枚になっています。
 と、その頃から急に雨が降ってきました。えーえい、これから紅葉の良い所なのに・・・。急いでレインウェアを着込み、傘をさして歩きました。雨はかなり激しく、時折横殴りに吹き付けてきます。紅葉の写真をもっと撮りたかったのですが、天候悪化による光量不足のためになかなか良い写真が撮れません。
 雨の中長い斜面を降り、赤石沢の源流部を渡渉して黒岳石室に着いたのは1410。10分ほどの休憩の後に再び出発。黒岳へ向かう登り斜面を喘ぎながら登ります。黒岳頂上に辿り着いたら、あとはリフトの乗り場まで降りていくだけ。しかし黒岳斜面を黄色く染める紅葉の美しさはまた格別でした。実際、私にとって秋の黒岳は今回で4回目で、その間紅葉も何度か見てきたましたが、今回ほど美しいと感じたことはありませんでした。山一面が黄色に染まり、その美しさは先ほど見てきた赤岳の第3雪渓に勝るとも劣らない程でありました。

 満足度=90%

まとめ

 紅葉の美しさを楽しむことができた旅でしたが、惜しむらくは青空の下で赤岳、黒岳の紅葉を見ることができなかったこと。先にも書きましたが、今年の紅葉の美しさは今まででも屈指のものだったと思います。それを青空の下で見ることができればまさに最高でしょう。残念なことに旅の後半は悪天候に祟られて紅葉狩りに出かけることはできませんでした。私が北海道を離れた翌日から天候は回復してきたとのこと。旭川の駅から列車に乗り込む時、本当にもう1日休暇を伸ばして北海道に残ろうか、と何度も思いました。
 まあ来年の楽しみが増えたというもの。今年はこんなところで終わりにしましょう。