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前回までのあらすじ

 前回はこちら

 先日、京阪神へ行く用事がありまして、その時に昔からの数少ない対戦相手であるW氏とゲームをしました。その際、「ソロモン夜襲戦」(自作水上戦ゲームの仮称)のシナリオを計5回戦うという稀有の機会を得ることができました。第1回戦はベララベラ島沖海戦で私は連合軍を担当。第2海戦はサボ島沖海戦でやはり連合軍を担当しました。連載(?)第2回目の今回は、第3~4回戦についての経過と感想を簡単に記してみたいと思います。連続5回とは言っても、実際の所最初の4回は練習みたいなものだったと言えるかも知れません。

第3回戦 - マレー沖仮想戦



 今回の本命はマレー沖仮想戦でした。このシナリオは後ほどもう1度対戦する機会があったのですが、その時は再戦の機会があるということは予想していなかったので、とにかく1回プレイしておきたいという私の強引な要求が半ば通った形になりました。ダイスの結果、私=日本軍、W氏=英軍です。
 前回の解説にも書きましたが、このシナリオでは両軍とも秘密裏に戦力を変更することができます。日本軍の場合、デフォルトは重巡5、軽巡2、駆逐艦8の艦隊なのですが、重巡4隻(いずれも最上型)を金剛型戦艦2隻に変更することができます。私は重巡のままにしておきました。これはどちらが有利なのかは結構悩ましい所ではないかと思います。
 英軍は、戦艦1、巡戦1、駆逐艦4がデフォルト。そこに戦艦1か重巡3か、あるいは軽巡2+駆逐艦3を任意に追加することができます。この選択肢にはやや問題があったようです。これについては後ほど触れる機会があるかも知れません。W氏は定石どおり重巡3隻を選びました。
 W氏は前回の対戦で夜間の電探射撃について何かを会得したようです。電探で捉えた敵艦に対して照明弾を発射し、照らし出された敵に対して有視界射撃を行うというものです。またその一方で徹底した魚雷回避運動を行い、日本艦隊を常に斜め後方に見るような姿勢を維持しようとしました。このような位置関係だと、相手はなかなか有効な雷撃を実施し得ないものなのです。
 我が重巡部隊の上空で炸裂した数発の照明弾は、我が重巡を照らし出し、それを見た「プリンスオブウェールズ」と「レパルス」は先制攻撃をかけてきました。その射撃は必ずしも正確なものではなかったのですが、それでも長時間に及ぶ射撃によって我が重巡2隻にかなりの被害があったようです。一方我が方は遠方から撃ってくる敵戦艦には見向きもせず、手前から接近してきた敵重巡3隻に対して激しい砲火を浴びせました。元々の隻数比が5対3で我が方有利。しかも比較的武装の弱い英重巡に対し、こちらは武装(だけ)は強力な日本重巡である。我が方の射撃は次々と敵重巡を脱落せしめていた。これにより指揮系統に混乱を来たした敵艦隊は、効果的な艦隊行動が取り難くなってきた。
 機会を失せず我が重巡は突撃し、距離6~9キロに迫った敵戦艦に対して砲火を開いた。小沢中将の旗艦「鳥海」がその主砲を敵巡戦「レパルス」に向けた。至近距離から放たれた8インチ砲弾は、それほど重装甲とは言えない「レパルス」の舷側装甲を次々と撃ちぬいた。「レパルス」は強力な艦ではあるが、主砲数が6門と少ない上、舷側装甲も約6インチしかありません。至近距離での撃ちあいになった場合、重巡でも十分に勝機があります。この時も「鳥海」の砲撃によって「レパルス」は機関部に重大な損傷を受けてしまいました。最大速度は一気に10ノットにまで低下してしまいます。一旦速度が落ちてしまえば、優勢な日本艦隊に追いつかれてしまいます。駆逐艦が放った魚雷が「レパルス」に迫る!!。数本の魚雷が「レパルス」に命中。「レパルス」は轟沈してしまいました。この時点で英軍の指揮値は遂に1にまで落ち込んでしまいました。こうなっては有効な艦隊運動など望むべくもありません。唯一生き残った戦艦「プリンスオブウェールズ」は、日本艦隊の追撃を逃れていずこともなく姿を消しました。
 このシナリオの所要時間は約2時間でした。比較的大規模なシナリオでありながら2時間程度でプレイできたのは大きな収穫でした。ただ当初の予想に反して結果がかなりブラッディなのが気になります。

第4回戦 - アッツ島沖海戦




 日付は変わって11月27日。某大阪MEの会場に舞台を移して第4回戦が戦われました。今度はW氏に加えて、第3の刺客=M氏が登場。M氏に対するルール説明もかねてということで、簡単なシナリオをプレイすることにした。それで選ばれたのがアッツ島沖海戦。本ゲームでも練習用シナリオという位置づけになっています。
 ダイス判定で私=日本軍、W氏=連合軍という結果になりました。
 「アッツ島沖海戦=無様な日本軍」というのが私のイメージ。だったら、このシナリオでその汚名を返上してくれよう。という訳でとにかく敵を逃がさないの一心で敵に向けて艦隊を突撃させました。しかし兵力に劣り、ほうほうの体で逃げ出すはずの米艦隊は、なんと逃げもせずにこちらが近づくのを手ぐすね引いて待ち構えていたのです。
 第1ターン。数キロの距離から「ソルトレークシティ」発砲!!。初弾から「多摩」を夾又。砲弾は次々と「多摩」に命中(わざわざ弱い軽巡を狙い撃ちするなんて許せん!、って私のリプレイでも「軽巡を狙いましょう」って書いてましたね・・・)。「多摩」は早くも中破に追い込まれ、ここに日本軍の指揮値は早くも2にまで落ち込んでしまいました。
 第2ターン。「那智」が「ソルトレーク」に反撃の砲火を向けた。1発が命中。ようやく一矢報いた。
 第3ターン。「那智」の砲弾が立て続けに「ソルトレーク」に命中。累積損害4。しかも特殊損傷「衝撃」が出て「ソルトレーク」は一時的に戦闘能力を失った。これなら勝てるかも・・・。
 第4ターン。しかし日本軍の夢もこれまでだった。至近距離から放たれた米駆逐艦の魚雷が「那智」と「摩耶」に次々と命中した。「那智」には2本が命中。「那智」は大破して戦闘能力を失う。「摩耶」にも1本が命中。こちらも中破。この時点で米艦隊が勝利条件を満たして、米軍の勝利が確定した。
 プレイしての感想。日本軍の指揮値が少なすぎる・・・。これでは満足に指揮できない!!。でも以前に書いたシナリオ紹介には「日本軍の不手際を再現するために日本側の指揮値を小さくした」というコメントもある。さてさてどうしたものでしょうね。
 ちなみにこのシナリオの所要時間は30分ほど。まあアッサリ終わったのでこんなものですが、最終ターンまでプレイすれば2~3時間程かかるかも知れません。

 次回は最終回。マレー半島沖で再び日英の艦隊が激突します。