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イタリア軍入門 1939~1945―第二次大戦を駆け抜けたローマ帝国の末裔たち

CMJ68で紹介されていた「イタリア軍」の入門書です。この本については、他でも結構色々な所で紹介されているみたいですね。
WW2のイタリア軍といえば、「弱い」「負け続け」というイメージが一般に流布されています。本書ではそういったステレオタイプなイタリア軍評からは少し距離を置き、WW2におけるイタリア軍の実際の姿を醒めた目で追いかけています。

本書は3章構成となっています。

第1章「イタリア軍の戦歴」では、イタリア軍を陸海空に分けて、それぞれの戦歴について紹介しています。珍しい所では、RSI軍(RSIとは「イタリア社会共和国」のことで、イタリア降伏後の親独政権)の戦いや、南王国軍(バドリオ政権軍)の戦いについても紹介しています。

第2章は「イタリア軍の兵器と装備」ということで、WW2中にイタリア軍が使用した陸海空の代表的な兵器について解説しています。この中で例えば75mm野砲や90mm対空砲等はドイツ軍にも認められた優秀な兵器であったこと。また個々の兵器には優れたものがあったが、これら優秀な兵器も結局は工業力の不足により十分な数量を前線に供給することができなかったこと(まるで極東の某国のようですね)等が記されています。

第3章「イタリア軍の編成・生活・軍装」では、文字通りイタリア軍の編成(陸海空軍)や兵士、士官達の日々の生活、そして彼らの装備や軍装について説明しています。編成、生活についてはそれなりに楽しめましたが、軍装については私自身が全く興味の外なので、読み飛ばしました。

総じてイタリア軍を扱った書籍としては、可もなく不可もなく、といった所ではないかと思います。記述内容についても特に「これは」というような目新しい所はなく、ゲーム雑誌等の「イタリア軍特集」(そんな特集がかつてあったかどうかは知りませんが・・・)とレベル的にはどっこいどっこいではないかと思います。記述も全般に平坦で、読んでいて「面白い」類の書物ではありません。

ただ、今までまともに取り上げられる機会の少なかったWW2のイタリア軍というものに焦点をあたという点は評価したいです。本書の出版を期に、WW2期におけるイタリア軍が広く知られることになれば良いとは思います。

評価★★☆(3つ目の☆はサービス)

P.S. この本を読んだら無性に「アリエテ師団でアフリカ戦線を駆け巡りたい」とは思いませんし、「CR-42でハリケーンを叩き落したい」とも思いませんでした。ただ、「ヴェネト級戦艦でウォースパイトを沈めてみたい」とは少しだけ思ってみたりして・・・。