SSGの古角さんから「ソロモン夜襲戦のプレイ例を作ってみては?」というアドバイスを頂いたので、叩き台として作ってみました。
前回までは「移動」と「射撃」について取り上げました。


今回は雷撃を取り上げます。

(注)「ソロモン夜襲戦」とは、自作の水上戦ボードゲームです。詳しくはこちら

雷撃の例

雷撃は射撃と並んで艦艇の主要な攻撃手段の1つです。雷撃の特徴としては、魚雷の発射と魚雷の命中判定が非同時的に行われることです。それでは早速雷撃戦の例を見てみましょう。

前回の続きです。日本軍が射撃によって米重巡「シカゴ」(CA2)を中破させた所から今回のリプレイは開始されます。

魚雷発射フェイズ

日本軍は連合軍に止めを刺すべく魚雷による攻撃を決意しました。CA2,CA3の2隻が魚雷発射を行います。CA2,CA3は1つのグループのみなすことができるので、消費CPは1CPです。日本軍のCP残量は遂に「0」になりました。CA2,CA3はそれぞれ右舷方向に向けて93式魚雷を高速モードで発射します。発射する魚雷数はそれぞれ4本づつです。なお、この時の発射魚雷数は、記入シートに書き込むだけで、連合軍プレイヤーに申告する必要はありません(発射したフリをして、相手に回避運動を強要するのもアリです)。
魚雷マーカーは発射した艦の進行方向と直角に置かれます。今回は右舷方向への発射なので、魚雷マーカーは右向き直角に置かれます。

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魚雷発射

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魚雷発射の記録

指揮ポイント補充フェイズ

魚雷攻撃とは直接は関係ないのですが、ここでCPの補充について説明します。ルールに書かれている通り、両軍はそれぞれ指揮値に相当するCPを毎ターン補充することができます。日本軍の指揮値は「4」、連合軍の指揮値は「3」です。シナリオ開始時における連合軍指揮値は「4」だったのですが、CA2の中破によって指揮値が1点減少してしまいました。さらに連合軍はシナリオ特別ルールによって第1~第3ターンの間は「指揮値の半分(切り上げ)」しかCPを補充できません。
結局、指揮ポイント補充フェイズで両軍のCPは以下のようになりました。

 日本軍 「0」 -> 「4」
 連合軍 「0」 -> 「2」

これで第1ターンは終了です。不要なマーカーを取り除きます。続いて第2ターンに進みます。

第2ターン

主導権決定フェイズ

第1ターンの主導権はシナリオで決められていましたが、第2ターン以降は主導権をダイスで決定します。ここで重要になるのが「主導権値」です。主導権値は0~10の数字で表現されるのですが、数字が大きいほど日本軍に有利(連合軍に不利)となります。何故なら、主導権決定フェイズに振ったダイス目が主導権値以下の場合、日本軍が主導権を獲得し、それ以外の場合は連合軍が主導権を獲得するからです。ただし主導権値は主導権を握った側が不利になるように1マスづつ移動するため、一方の軍が永遠に主導権を取り続けるというようなことにはなりません。
シナリオの指定によりゲーム開始時の主導権は「9」。従ってダイス目が9以下なら日本軍が、10ならば連合軍が主導権を獲得します。ダイス目は「4」でした。その結果日本軍が主導権を獲得し、主導権値は「9」から「8」に変化します。
日本軍は先攻を選択しました。

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記録トラック上における主導権値の変化

速度決定フェイズ

日本軍は現在の速度を維持することにしました。
問題は連合軍です。今のままだと砲雷撃でタコ殴りなのは目に見えています。速度2以下なら砲雷撃の命中率がかなりアップしますから、とにかく加速します。一気に最大速度まで加速したい所なのですが、CA2が中破しているのでそういう訳には行きません。結局CA2の最大速度である「4」まで加速することにしました。なおシナリオ特別ルールにより、連合軍の全艦は下記のような配置でも同一グループとみなすことができます。従って消費CPは1CPです。

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速度決定フェイズ

第1移動フェイズ

まず先攻の日本軍が移動します。日本軍各艦は真っ直ぐ前進しました。また日本軍の魚雷は下図の通り移動しました。
連合軍は少し悩みますが、もう魚雷を回避する余地はないので、こちらも全艦真っ直ぐ進みます。

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第1移動フェイズ

<< 補足 >>
魚雷の移動は艦船と同様に行われます。相違点としては、まず魚雷は針路変更できません。また魚雷はヘクスサイドではなくヘクスポイントに向けて置かれます。移動の際には、前方に隣接する2つのヘクスのいずれか好きなほうへ移動することができます。

第2移動フェイズ

ここでもやはり先攻の日本軍が先に移動します。日本軍各艦はやはり1ヘクス前進。魚雷は下図の通り移動します。魚雷が連合軍巡洋艦CA1,CA2と同一ヘクスに侵入したので、命中判定に移行します。

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第2移動フェイズ

目標決定

まず日本軍は各魚雷マーカーの魚雷数を明らかにします。各魚雷マーカーはそれぞれ4本の93式魚雷であることが連合軍に通知されます。続いて日本軍は各魚雷マーカーの攻撃目標を決定します。攻撃目標は連合軍CA1,CA2のスタックなので、日本軍は好きな方を目標として選ぶことができます。ここでは両方のマーカー共無傷のCA1を狙うことにしました。

雷撃係数決定

魚雷の命中判定を行う際には、「命中モード」と呼ばれる数値を使用します。各シナリオには、それぞれの軍に対して「魚雷命中モード」なるものが指定されています。本シナリオにおける日本軍の魚雷命中モードは「7」です。これに表C3「雷撃係数決定表」に示した各種の修正を適用し、最終的な「命中モード」が得られます。
今回適用される修正は以下の通りです。
・非直角命中 -4
最終的な命中モードは「3」になります。
この命中モードと魚雷発射位置から目標までの距離を表C3で交差照合して得られた値が「雷撃係数」になります。今回は命中モードが「3」、距離が「4」なので、雷撃係数は0.6になります。

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命中判定

雷撃係数に魚雷本数をかけた結果が雷撃力です。魚雷マーカーはそれぞれ4本の魚雷を示しているので、雷撃力は2.4となります。端数四捨五入して「2」。各魚雷マーカーの雷撃力は「2」です。
雷撃力が5以下の場合、D10で雷撃力以下の目を出せば魚雷1本の命中となります。魚雷マーカーは2枚なので、ダイスを振る回数は2回です。ダイス目は以下のようになりました。

「2」「4」

魚雷1本が連合軍CA1「キャンベラ」に命中しました。

損害判定

魚雷による損害判定は、射撃の場合と似ています。相違点といえば、
(1) 目標の装甲値は常に短距離のものを使用する。
(2) 特殊損傷表が射撃とは別のものを使用する。
ぐらいでしょうか・・・・。まあ砲弾に比べて1発あたりの威力が桁違いという点も相違点といえば相違点になりますが。

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命中魚雷は1本なので損害判定のダイスは1回だけ振ります。ダイス目は「10」でした。装甲部命中なので連合軍CA1の短距離装甲値+3をDMとして適用します。修正後のダイス目は「13」。これを表C1の93式魚雷の欄と交差照合すると、結果は

「4緑」

です。損害ポイントは「4」。さらに「緑」が出たのでもう1度ダイスを振ります。結果は「8」。これにDM+3を適用して「11」。表C1を参照すると

「6赤」

です。損害ポイントは合計10。さらに表C5「雷撃特殊損傷表」でダイスを振ります。ダイス目は「6」でした。

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艦首切断、最大速力が中破時の値となる

しかし幸か不幸かCA1は既に中破していました。従ってこの特殊損傷は適用されません。CA1が中破したので連合軍の指揮値はさらに-1されて「2」になります。

「青葉」「衣笠」の2艦は約8000mから計8本の魚雷を発射した。そのうちの1本が重巡「キャンベラ」に命中。艦首を吹き飛ばされた「キャンベラ」は最大速度が20ノットにまで低下してしまった。

まとめ

以上で「雷撃の例」は終了です。如何でしょうか?。
雷撃の例も射撃の場合と同じく、文章で書くと結構面倒に思えるかもしれませんが、実際にプレイしてみるとサクサク進みます。