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南アルプス登山記(第2回)

一昨年の夏に南アルプス北部、昨年の夏には南アルプス南部を踏破してきました。そのことはかつてこのブログでも紹介させて頂いた通りです。


これまでの登山で南アルプスの3000m級峰はその大半を制することができました。残る3000m峰は塩見岳、聖岳の2つだけです。そこでこの夏、残った2つのうちの1つ、聖岳へ登頂することにしました。

聖岳から上河内岳へ

起床0400。外はまだ暗い。0430から朝食。トイレを済ませて出発は0530。まずは目の前に見える標高3013mの聖岳を目指す。
途中の分岐で重い荷物を置いていき、身軽になって聖岳を目指す。
しばらくは林の中の急坂を登っていき、少し上り返しがあった後、植生限界を超えて斜面を歩く。少し歩くとそこが小聖岳(2662m)の頂上だ。目の前には本州最南端の3000m級山岳である聖岳の雄大な姿が見える。

小聖岳より先はやせた尾根を歩く。足を滑らせたら一巻の終わりなので、慎重に慎重に歩く。30分ほどでやせ尾根を過ぎ、そこから前聖岳へ最後の登り斜面が続く。
喘ぎ喘ぎしながら斜面を登り、ようやく聖岳の頂上に着いたのは0730頃だった。聖平からの所要時間は約2時間。標準コースタイムの約半分という好成績である。目の前には昨年歩いた赤石岳、さらに富士山の姿も見える。

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聖岳山頂から見た富士山。この日は天候が素晴しかったです。

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聖岳山頂にて

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小聖岳から聖岳を見る。

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聖岳に向かう途中に見える花畑。綺麗な花畑ですが、これでも聖岳の生態系はこの数十年で大きく破壊されたそうです。

聖平に降りてきたのは0950頃。さらにカロリーメイトで昼食をする。トイレを済ませたり、少しノンビリしたりする。
聖平を出発したのは1020。ここから次は上河内岳(2803m)を目指す。標高差は600m。大したことはない、はずだった。
最初は樹林帯を登っていく。半分ほど上った所で植生限界を超える。前方に山の頂上らしきものが見える、が、これは上河内岳ではない。標高約2700mの南岳だ。南岳に着いたのは1130。既に聖平から1時間以上が経過していた。振り返って聖岳方面を見ると、頂上部がガスに覆われている。早朝は晴天だったのに、山の天気はホントあてにならない。
南岳から上河内岳までは少し登り返しがある。ここまで来るとさすがに疲れてきた。フラフラになりながらも上河内岳を目指す。上河内岳へ向かう分岐に辿り着いたのは1210。やっとこさ、という感じである。天気は晴れから曇りに変わっていた。

荷物を置いて上河内岳の頂上を目指す。往復20分ほどで上河内岳山頂制覇完了。カロリーメイトでエネルギー補給。そして山を降りていく。目指すは茶臼小屋。今夜は茶臼小屋に泊まることにしよう。
山を降りていく途中で何人かの登山家とすれ違う。これから上河内岳を越えて聖平小屋まで行くのだろう。ご苦労なことである。
標高が下がってきて樹林帯になる。若干のアップダウンがあり、茶臼小屋への分岐に辿り着いたのが1350である。ここから茶臼小屋まで降りていく。かなりの急斜面。疲れた足にこれはキツイ。

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茶臼小屋へ向かう山道。空は完全に白い雲に覆われてきました。

茶臼小屋に着いたのが1410。受付を済ませてビールを飲む。
夕食は1700から。なんと刺身が出た。山小屋の食事としてはかなり贅沢な部類に入る。その他のメニューも概ね美味しい。1800頃寝る。それなりに混んでいたが、目茶苦茶な混み方ではないのが嬉しい。

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茶臼小屋の外観。小さい山小屋でしたが、居心地の良い小屋でした。