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歴史群像2007年12月号 学研

この雑誌も時々面白そうな記事を掲載することがあります。

今回は瀬戸利春氏の「アウトレンジ戦法に勝機はあったか」が私の心を捉えてしまいました。
これは日本海軍における遠距離砲戦の発展と終焉を記した記事です。砲術の基本をわかりやすく紹介し、散布界や戦闘公誤といった概念を理解するには良い記事です。また筆者の結論にも概ね異論はないのですが、実は一つ困ったことがあります。というのも、私も日本海軍の砲戦について記事を書こうと企図していたのですが、それがこの記事とかぶる点が多いのです。日本海軍の砲戦技術の実像が世間に広く知られることは私も望む所なのですが、このままでは私の書いた記事が「二番煎じ」の誹りを受けかねないので、困ったものです。

それ以外の記事としては、アメリカ海軍から見たミッドウェー海戦、日本海軍における戦艦爆沈事件(数字で比べてみると日本海軍における爆沈事故の余りの多さに唖然)等が面白かったです。

この種の雑誌としては比較的安価なのも嬉しいです。

お奨め度★★★