220819_LeanとDevOps

LeanとDevOpsの科学

Nicole Forsgren Ph.D他/武舎広幸・武舎るみ訳 インプレス

ソフトウェア開発組織の成熟度を示す指標としてCMMIがある。今でもCMMIは有益だと評価されているが、変化の激しい現在のシステム開発環境において、CMMIは過度に「官僚的」であるという批判もある。本書は、現在のソフトウェア開発環境に適合した組織とは何かという点に着目し、そのための望ましい尺度や望ましい組織の姿について考察した著作である。本書によれば、継続的デリバリこそがソフトウェア開発組織における「勝ち組」に求められる共通の項目であり、そのための手段として包括的な攻勢管理、継続的インテグレーション、継続的テストを実現する仕組みが必要であるとしている。
現実のソフトウェア開発の世界で本書の唱える考え方が実現できる企業はそれほど多くはないと思われるが、本書で提唱されている考え方がソフトウェア開発企業の生き残り戦略として有益なものであることは否定できないだろう。

お奨め度★★★