PFB2008が完成しましたので、注目選手の皆さんを紹介したく思います。

今回は最終回ということで、ライオンズを除くパリーグ5球団から注目の投手を見て行きたいと思います。

過去の掲載分
 2008Giantsの場合 --> こちら
 2008Tigersの場合 --> こちら
 2008Lionsの場合 --> こちら
 2008セリーグ打者 --> こちら
 2008セリーグ投手 --> こちら
 2008パリーグ打者 --> こちら

小松聖

イメージ 12008年のパリーグは優れた投手が多かった年ですが、この小松もその一人です。この人の特徴はまず勝率の高さです。15勝3敗で.833。これは岩隈の.840にこそ及びませんでしたが、堂々のリーグ第2位です。防御率2.51も岩隈、ダルビッシュに次ぐ第3位。その他の公式記録やセイバーメトリクスの値も概ね岩隈、ダルビッシュに次ぐポジションを占めています。
データカードを見ても高グレード、高制球力と安定した能力を持つ投手で、彼を打ち崩すのは容易なことではありません。

ダルビッシュ有

イメージ 2今や日本のエースにまで成長したダルビッシュ有。2007年はマリーンズの成瀬がライバルでしたが、2008年のライバルはイーグルスの岩隈です。両者を比較した場合、球威ではダルビッシュ、制球力では岩隈が勝っています。いずれが優れているかは判断に迷う所ですが、ここ数年の活躍をトータルで判断した場合、ダルビッシュが優れていることは疑う余地がありません。

成瀬善久

イメージ 32007年において防御率1位に輝き、ダルビッシュと並んでリーグを代表する投手となった成瀬でしたが、2008年は前半戦不振に苦しみました。北京五輪で活躍を見せた後は立ち直り、最終的には3.23の防御率(リーグ7位)をマークしました。元々三振を多く取るタイプではなく、奪三振率も7.11と、ダルビッシュや杉内の9点台、田中将大の8.29には及びません。奪三振率では楽天の岩隈に近い存在です。防御率と被安打率が2007年に比べて若干悪化したためにグレードが低下してしまいましたが、それでも能力的には高いレベルで安定している投手です。

岩隈久志

イメージ 4優勝チーム以外からMVPが選ばれることは珍しいことではありませんが、確かに今年の岩隈はそれに相応しい活躍を見せました。防御率1.87、勝数21、勝率.840はいずれもリーグ1位。なんといっても史実5位のイーグルスにあって、21勝4敗という数値は「立派」というよりも「驚異的」でさえあります。
岩隈とダルビッシュが今のパリーグを代表する投手といえますが、両者を比較した場合、ダルビッシュが優れているのは"WHIP"(1イニング平均何人走者を出したか)や"K/BB"(四死球に対する奪三振の割合)といった数値です。いわゆるセイバーメトリクスでは、若干ダルビッシュが優れているようです。
一方の岩隈は勝率、防御率、勝数といった公式記録面でダルビッシュを凌駕しています。
岩隈とダルビッシュ。どちらが優れているかの答えは簡単には見い出せません。しかしこの両者がパリーグ、いや日本を代表する投手であることは疑う余地がありません。


杉内俊哉

イメージ 5最後はホークスを代表する左腕投手の杉内です。10勝というのは寂しい限りですが、防御率2.66はリーグ第5位。杉内の特徴はなっといっても奪三振率の高さです。奪三振数213、奪三振率9.78はいずれもリーグ最高(2位はダルビッシュの208、9.33)。三振と四死球の比率を示す"K/BB"は5.92で、これまたリーグ最高です。グレード2.8は少し物足りませんが、左腕投手であることと、安定した制球力を上手く使えば史実以上の活躍も十分可能です。