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先日、大阪で「Conflict Heroes」のシナリオ6「ムツェンスク包囲網を突破せよ」をプレイする機会を得ました。このシナリオは、「コンフリ」の中では比較的大規模なシナリオであり、標準参加プレイヤー数は4名です。今回は4名のプレイヤーを集めることができたため、フルメンバーでプレイすることができました。ダイスで担当陣営/戦区を決定した結果、私の担当はドイツ軍第2部隊になりました。

状況分析


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ドイツ軍第2部隊=第2機械化中隊は、戦車9両、対戦車砲2門、機関銃分隊1、トラック2両を持つ機動打撃部隊である。その任務は、ムツェンスク包囲網に包囲されている友軍第1対戦車砲中隊(増強)を救援すべく、包囲している赤軍部隊を撃破し、補給物資を友軍に届けることである。
オーダーオブバトルをもう少し詳しく見てみると、対戦車砲のうち1門は強力な88mm砲である。また戦車の中で1両だけ新鋭の3号戦車h型が混じっている。前者はT-34やKV-1といった赤軍新鋭戦車を正面から撃破可能な威力を持ち、後者はT-26やBT-7を圧倒し、T-34に対してもある程度は戦える火力と防御力を持っている。この両者の使い方が戦いの鍵を握ることになりそうだ。
包囲網を構成している赤軍部隊は、戦車5両、対戦車砲1門、迫撃砲2門、歩兵2個分隊である。さらに敵側には新鋭戦車3両を含む計4両の戦車が第3ターンに登場する。初期配置された戦車兵力を比較すれば9:5で我が方が優勢だが、敵に増援が加わると量的な有利は失われる。我々としては初期における数的優位を生かすべく、敵を各個撃破したい所だ。

先ほども書いたが、我々には強力な88mm砲がある。我々としてはこの砲を最大限生かしたい。そのためには早期に射界を確保できる高台に88mm砲を配置したい。赤軍の増援部隊が登場してくるのは第3ターンだ。そこで第2ターン中に高所を確保し、88mm砲を配置できれば理想的である。そのための具体的な方針を以下のように決定した。

(1)第1~2ターンの間に前線に展開する敵戦車、対戦車砲部隊を制圧する。
(2)第2ターンの終わりまでに88mm砲を高台に展開させる。

第1ターン

イメージ 6戦いは赤軍による先制射撃により幕を開けた。距離約400mから放たれたT-26戦車の主砲弾が我が3号戦車の転輪を直撃。3号戦車は走行不能となってしまった。
しかしすぐに反撃の火蓋が切られた。まず林から飛び出してきたT-26戦車に対し、先ほど転輪を撃破された3号戦車が反撃。直撃弾が砲塔基部を貫いて内部で爆発。T-26は一瞬にして炎に包まれた。
引き続いて新鋭の3号h型がその50mm砲で林に隠れるT-26をアウトレンジ射撃した。これまた砲撃がT-26を貫いて撃破。さらに3号h型が別のT-26をも撃破。結局このターンだけで敵戦車3両、対戦車砲1門、歩兵分隊1個を撃破したドイツ軍は、早くも敵第1線の制圧を半ば終えていた。

ムツェンスク包囲網(たこば大尉)で包囲されている友軍は、今の所健在のようである。

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第2ターン

イメージ 7間接射撃の砲弾が赤軍陣地に降り注ぐ。森の中に隠れていた歩兵分隊は制圧され、さらにBT-7戦車も走行不能に陥った。
先ほどのターンに引き続いてドイツ軍は赤軍防衛線の制圧突破戦を継続。赤軍も必死の抵抗を見せ、BT-7戦車の射撃によって2号戦車1両が制圧、さらに虎の子3号h型も走行不能に陥った。しかし奮戦を見せていたBT-7戦車2両も結局は撃破され、さらにドイツ軍の一部が高台へ突進。赤軍歩兵部隊を制圧して地歩を広げた。
結局このターン終了時には予定通り88mm砲を高台に配置することに成功。第3ターンにおける敵増援部隊に備えた。

ムツェンスク包囲網(たこば大尉)で包囲されている友軍は、盤外射撃、迫撃砲、そして敵歩兵部隊の密集攻撃によってそろそろ苦戦を強いられているようである。

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第3ターン

イメージ 8高台に残っていた赤軍部隊を独軍が追い詰めた。4号戦車が75mm砲で歩兵を粉砕し、2号戦車が20mm機関砲で迫撃砲陣地を蹂躙する。このターンの半ばで高台は完全にドイツ軍の支配する所となった。
兵力の余裕を見たドイツ軍は苦戦を続けるムツェンスク包囲網内の友軍に向けて4号戦車1両を差し向けた。集落の内部まで侵入してきた赤軍歩兵部隊に対し、4号戦車が距離約400mで発砲。赤軍歩兵分隊2個を撃破した。

この時点で作戦の失敗を認めた赤軍は撤退を開始。この戦いはドイツ軍の勝利に終わった。

感想

イメージ 5包囲網を攻める赤軍とそれを外部から救援するドイツ機械化部隊というシチュエーション自体は面白いと思います。ゲームそのもののバランスは微妙な所ですが、今回は赤軍側にツキがなかったことは確かなので、常にこのような極端な結果になる訳ではないと思います。全般的にバランスは良好なのではないでしょうか。

「コンフリ」の4人戦は今回が初めてなのですが、思いの他時間がかかりました。1ターンの所要時間は約1時間。トータルでは3~4時間かかっています。プレイの流れが完全にシーケンシャルなので、プレイヤーが増えてもあまり時間効率が良くなりません。シナリオ自体は良く出来ていると思うのですが、プレイ時間がかかってしまうのは少し残念な所です。

「コンフリ」には他にも4人用シナリオがいくつかあり、機会があればそれらも試してみたいのですが、今回参加したプレイヤーの反応が今ひとつだったので、再戦は難しいかもしれません。