先日、YSGAさんの例会に参加し、いくつかのゲームをプレイする機会を得ました。
以下はそのレポートです。
以下はそのレポートです。
激闘!マンシュタイン軍集団(GJ#04)
今回のメインディッシュです。今回対戦頂いた相手はYさん。本作のプレイ歴は「かつては何度かプレイしたが、最近はあまりプレイしていない」とのことでした。お相手頂いてありがとうございます。ちなみにルールはMMP社"A Victory Lost"のものを使用しました。
攻撃プラン
ダイスによって陣営を決定し、私が赤軍を担当することになりました。本作は両軍にとって勝つのが難しい作品ですが、赤軍の場合「勝っているつもりで調子に乗っていたら、ある日突然絶望の淵に立たされる」ことになります。特にマンシュタインチットが2枚揃った後の独軍の反撃は強力で、ドイツ軍のチット数が最大になる第6~7ターンの反撃をどのように凌ぐかがポイントになります。独軍装甲部隊が集まるとその威力は破壊的なものになるため、極力集結させないことが必要。そのためには(1)独装甲部隊そのものを撃破し数を減らす、(2)独歩兵部隊を撃破して戦線維持に装甲部隊を投入せざるを得ない状態にする、の2点を基本方針としました。
具体的な攻撃プランは以下の通りです。
(1) 攻撃軸は北からハリコフを目指す第1親衛軍、南からロストフを目指す第5打撃軍+第2親衛軍、その間を進む第3親衛軍の3本を設定する。
(2) 序盤は第5打撃軍と第2親衛軍を攻撃の主軸とする。特に初期配置でスターリングラード南方に展開する独第4装甲軍(装甲師団3個基幹)の捕捉撃破を最重要目標とする。
(3) 中盤(第4ターン)以降は攻撃軸を第1親衛軍にシフトし、ハリコフからさらにドニエプル河畔のドニエプルペトロフスクやザボロジェを目指す。その際、増援で登場する第3戦車軍も北方に投入する。
(4) その後の展開はドイツ軍の反撃しだいだが、独軍に「モグラ叩き」的な対応を強要するように北と南から圧力をかけ続ける。
(5) 最終的にはロストフの確保はノルマとし、それ以外にハリコフかスターリノのどちらかを保持したいが、ダメでも独軍に与えた損害によって勝利を得られるよう可能な限り多数の独軍部隊を撃破する。
さてさてどうなることやら。(2) 序盤は第5打撃軍と第2親衛軍を攻撃の主軸とする。特に初期配置でスターリングラード南方に展開する独第4装甲軍(装甲師団3個基幹)の捕捉撃破を最重要目標とする。
(3) 中盤(第4ターン)以降は攻撃軸を第1親衛軍にシフトし、ハリコフからさらにドニエプル河畔のドニエプルペトロフスクやザボロジェを目指す。その際、増援で登場する第3戦車軍も北方に投入する。
(4) その後の展開はドイツ軍の反撃しだいだが、独軍に「モグラ叩き」的な対応を強要するように北と南から圧力をかけ続ける。
(5) 最終的にはロストフの確保はノルマとし、それ以外にハリコフかスターリノのどちらかを保持したいが、ダメでも独軍に与えた損害によって勝利を得られるよう可能な限り多数の独軍部隊を撃破する。

第1ターン(1942年12月中旬)
今回のプレイで選んだチットはSTAVKA、1GA、2GA、3GA、5SA、そして第3ターンに登場する3TAの6枚である。そのうち第1ターンにはSTAVKA、1GA、2GA、3GAをカップに入れた。第1ターンの特別攻撃によってイタリア第8軍の歩兵部隊を撃破して突破口を啓開した後、予定通り作戦行動を開始した。
最初に5SA、次に2GAと赤軍チットが続き、ドイツ軍R4Aチットを引いた後に引かれたチットが恐怖の「STAVKA」。動きの取れない独第4装甲軍を赤い奔流が襲いかかる。
包囲を攻撃を受けて独第6装甲師団がまず壊滅。さらに別の装甲師団もステップロスし、当初の目的である「独第4装甲軍包囲撃滅」は概ね期待通りの戦果をあげることができた。
北方戦線でも順調に推移し、イタリア第8軍の前線を突破した後、ハンガリー第2軍を半包囲することに成功した。

第2ターン(1942年12月下旬)
このターン、さらに戦果の拡大を図りたかったが、独第4装甲軍には捕捉する前に逃げられてしまった。それでも我が軍の進撃は快調であり、北方を進む第1親衛軍、南方を進む第2親衛軍のいずれも順調な進撃を続けていた。特に南方戦線では、戦線を支えていたルーマニア軍5個師団が悉く壊滅し、生き残ったドイツ軍はドン川南方から撤退。第2親衛軍前面は「無人の野」状態になった。北方ではドイツ軍の集結が確認され、現時点で装甲師団4個、歩兵師団4個が第1親衛軍前面に立ちふさがった。

第3ターン(1943年1月上旬)
このターンもさらに攻撃前進を続けたかったが、独軍の抵抗も激しさを増し、赤軍の前進にやや陰りが見え始めた。南方の第2親衛軍と第5打撃軍は独第27装甲師団を捕捉撃滅することに成功したが、第11装甲師団に対する包囲攻撃には失敗。千載一遇のチャンスを逃した。
北方では前面に展開する独軍部隊を撃破すべく3-1攻撃、4-1攻撃を仕掛けたがいずれも失敗に終わった。また包囲されているハンガリー第2軍に対する掃討作戦も進展が思わしくなく、このターン増援に現れた第3戦車軍もドン川の東側で足止めを食ってしまった。

第4ターン(1943年1月中旬)
独軍が北方戦線で反撃を実施してきた。が、ダイス目我に幸いし独軍の反撃は効果なし。逆に第1親衛軍は反撃によって独軍歩兵師団1個を撃破し、第22装甲師団をステップロスに追い込んだ。南方ではソ連第5打撃軍がドネツ川渡河を試みるも失敗。しかしその南方ロストフ方面では第2親衛軍の先鋒が南からロストフに近づきつつあった。
第5ターン(1943年1月下旬)
このターンから攻撃の重心を南方から北方に移す。2GAのチットをカップから取り除き、代わって3TAのチットをカップに入れた。これで北方における突破力は大幅に強化されることになる。その北方では第1親衛軍が第3戦車軍と共同で独軍部隊に猛攻を加えた。無傷の装甲師団1個を完全包囲により一撃で撃破し、その他にも大きな損害を与えた。独軍防衛線を突破した赤軍部隊はハリコフに猛進。ドネツ川に迫る。対する独軍は新着の2個SS装甲師団「ライプシュタンダーテ・アドルフ・ヒトラー」「ダス・ライヒ」をハリコフ前面に展開し赤軍の突破に備える。
南方では第2親衛軍の歩兵部隊が遂にロストフ入場を果たした。彼らはコーカサスから長駆転進してきた独第1装甲軍によってロストフから叩き出されたが、その間独軍増援部隊の足止めをし、貴重な時間を稼いだ。
その北のドネツ川突出部では第5打撃軍がドネツ川渡河に成功した。シャフティからヴォロシロフグラドの線にかけて赤軍部隊が橋頭保を固める。
その北のドネツ川突出部では第5打撃軍がドネツ川渡河に成功した。シャフティからヴォロシロフグラドの線にかけて赤軍部隊が橋頭保を固める。

第6ターン(1943年2月上旬)
ハリコフ前面に突進するソ連戦車軍に対し、独軍はSS装甲2個師団を投入して反撃を実施してきた。赤軍戦車軍団1個がステップロスを強いられたが、赤軍はただちに反撃を実施し、SS装甲師団1個にステップロスを強いた。南方ではドン川河畔を守備していた独装甲師団1個を第5打撃軍が捕捉撃滅した。その他のドイツ軍は後退してミウス川沿いに新たな戦線を構築した。
この時点でドイツ軍が失った部隊数は、装甲師団7個、歩兵師団8個(同盟軍含まず)に達していた。赤軍は独軍に対して投降を促し、独軍がそれを了承。この時点でゲーム終了となった。

感想
以上のように今回は赤軍の勝利に終わりました。前半から中盤にかけて独軍装甲部隊に大きな損害を強いたのが直接の勝因になりました。独軍の積極防御が裏目に出た形になったようです。逆に赤軍としては序盤において「いけいけドンドン」的に前進させたことが勝利に結びつきました。先にも書きましたが、ゲーム中盤以降の独軍は非常に強力なので、赤軍としては序盤の勝っている時期に手を抜かず独軍装甲部隊を叩き続ける必要があるようです。その際、主眼は独軍装甲部隊の捕捉撃破に置きつつ、独軍装甲部隊を引き付けるための「餌」として「土地」や「独軍歩兵師団」を狙う作戦が良いと思います。今回は6ターンまでプレイして所要時間は約6時間。1ターン約1時間です。全9ターンをプレイする場合、全部で9時間ぐらいかかる見通しになります。それなりに駒数が多く、しかも司令部の指揮範囲等考えることが多いので、1ターン1時間というのは妥当な時間かもしれません。10時からプレイ開始して終了が19時になります。
今回の対戦は私にとって初の「激マン対人戦」となります。盤面では勝たせて頂きましたが、その間色々と学ぶことの多い対戦でした。また本作の面白さを再確認できたことも収穫でした。プレイに少々時間がかかるのでそれなりの覚悟は必要ですが、ルールは簡単で解しやすく、またゲーム展開も劇的で面白い作品です。機会があればまたプレイしてみたいです。
(つづく)
(つづく)
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