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前回に引き続きLPS社のゲーム付き雑誌「Against the Odds」誌の 「Operation Cartwheel」のリプレイ報告です。
前回はシナリオ2「トーネイルズ作戦」のレポートを紹介しました。

「Operation Cartwheel」の詳細については --> こちら

シナリオ1「ビスマルク海」

イメージ 4時間が余ったので別のシナリオを、ということで、一番短時間で終わるシナリオ1をプレイすることにしました。
このシナリオは、1943年3月のビスマルク海海戦を扱ったものです。史実では日本軍の一方的な敗北に終わった戦いですが、このシナリオでは日本側にも増援兵力が与えられているので、挽回できる可能性は十分にあります。

下名は連合軍を担当しました。

1Turn(1943年3月前半)


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イメージ 6このシナリオにおける日本軍の目的は輸送船団をラバウルからラエに送り込むことである。史実同様それを阻止する最大の脅威が東部ニューギニアに展開する米豪空軍機である。日本軍としては東部ニューギニアにおける米豪軍機を叩いておきたい所だ。

最初に動いたのは連合軍。B-17とB-24各1ユニットからなる爆撃隊がラエ飛行場を襲った。ラエ飛行場は機能喪失。日本軍は船団を守るための有力な戦闘機基地を失うことになる。

日本軍はポートモレスピーに対して大規模な航空攻撃を敢行した。零戦x2ユニット、1式陸攻x1ユニットからなる攻撃編隊である。P-40x1ユニット、P-38x2ユニットが迎撃発進。日本機を迎え撃つ。連合軍はいつものダイブ&ズーム戦法を仕掛けようとするが、今度は零戦がその格闘戦性能を生かして米軍機を苦しめた。日本軍の損害は零戦1ユニット壊滅と陸攻1ユニットがステップロス。対する米軍はP-38x1ユニットが壊滅した。戦闘機同士の対決では日米が星を分けたことになる。

続いて日本軍の第2波攻撃隊がポートモレスピーに飛来した。九七重爆と二式水戦各1ユニットからなる攻撃隊である。これをP-38x1ユニットが迎撃。P-38が高速性能を生かして九七重爆を撃墜した所で決着が着いた。

頃合い良しと見た日本軍はラバウルから輸送船団を出撃させてラエに向かう。ラエ入港直前、米豪空軍の猛攻が始まった。
第1波はA-20x2ユニット。それをエースが操る零戦が迎え撃つ。護衛のない爆撃機は脆い。忽ちA-20x1ユニットが零戦の猛攻でステップロス。さらに船団上空で対空砲火を浴びた別のA-20もステップロス。最後に攻撃を終えて離脱中のA-20が零戦に捕まって撃墜されてしまう。この攻撃で米軍の損害は75%に達した。
第2波はB-25x3ユニット。こちらは幸い日本機の迎撃を受けることなく目標上空に到達。低空から船団に猛爆を加えた。攻撃隊は半数以上が被弾するという損害を出したが、輸送船1ユニットを撃沈した。

残った日本軍輸送船はラエに入港。日本軍は輸送物資の半数を失いながらも、残り半数をラエに送り込むことに成功した。

この時点でシナリオ終了。プレイ時間は約1時間であった。結果は、勝利得点で14:10で連合軍の辛勝となった。

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おまけ

イメージ 5さらに時間があったので練習シナリオをプレイすることになった。以前に紹介したこともある「山本シナリオ」である。今回も連合軍を担当した。

今回は第1RoundでP-38が山本機をアッサリ撃墜。これで勝負ついたはずだったが、その後P-38は同数の零戦に追い回されることになってしまった。P-38の損害は大きく、殆ど全機を失った。勝利条件的には引き分けに終わった。

感想

ルール量は多いのですが、実際にプレイしてみると細かいルールこそ多いものの個々のルールは比較的シンプルに組まれているので、見た目ほど複雑ではありません。またユニット数が少ないため、プレイ時間もそれほど極端に伸びることはないです。1Turnの所要時間は1~2時間。ターン数が短いシナリオプレイなら最大でも6時間程度。全12ターンのキャンペーンシナリオであっても、20時間前後でプレイできそうです。

今回のリプレイを見て頂ければご理解頂けるとは思いますが、本作のプレイ時間は大半が戦術マップ上での空対空戦闘です。このスケールのゲームで戦術マップというのは少しアンバランスな気がしますが、戦術マップでの空中戦はゲームとしてとても盛り上がります。また「高速で火力と防弾性には優れるものの、動きの鈍重なライトニング」や「防弾性に難はあるものの無類の格闘戦性能を発揮する零戦」といった個々の機材の特徴が上手く表現されています。

気になる点はユニット数の少なさです。陸海兵力については「まあこんなものかな」という気がしますが、航空兵力はちょっと少なすぎるような・・・。例えばゲームに含まれるF4Uは2ユニット、P-38は3ユニットですが、ソロモン、ニューギニア全域でコルセアが最大24機、ライトニングが最大36機というのは、どう考えても少ない。現実に投入された両軍航空兵力の実数を考慮すれば、現状の2~4倍(あるいはそれ以上)のユニット数があってしかるべきだと思います。

いずれにしても今回のプレイで本作のルール概要は掴めたので、次回はキャンペーンシナリオに挑戦してみたいです。

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