Ukraine43(GMT/CMJ)は、1943夏から秋にかけてのロシア戦線を扱ったシミュレーションゲームで、同年7月のクルスク戦に勝利したソ連軍が、ウクライナ全域に対して実施した大攻勢と、それを迎え撃ったドイツ軍を主体とする枢軸軍の戦いを描きます。
今回私は独軍を担当することになりました。Ukraina43自体のプレイ回数は何度かあるのですが、対人戦で独軍を担当するのは初めてです。さてさてどうなることやら・・・。

セットアップ時の状況
第1Turn
Ukraine43の第1Turnはソ連軍による大規模な攻撃から始まる。航空支援、砲兵、攻城連隊が組み合わさった攻撃は強力。独軍はただ麾下の部隊が次々と撃破されていくのを見続けるしかない。しかもソ連軍のダイスが良い。序盤の攻撃で5,6の連発。陣地攻撃で攻撃側が1~4の目を出した場合、攻撃側は追加損害を強いられるのだが、今回はそれがなかなか出てくれない。ソ連軍ターンが終了した時、難攻不落に思われた独軍戦線はあちらこちらに穴が開く。北方では、ベロゴルドからスミの間で東西に走る独軍戦線を、機械化集団2個を擁する強力なヴォロネジ方面軍が突破口を穿つ。
中央部ではドネツ側の湾曲部、イジューム突出部でソ連軍が突破口を開く。
南に目を向けると、アゾフ海沿岸の要域タガンログはなんとか独軍が守り切ったが、その北方、ドネツ工業地帯前面をではソ連軍ショックアーミーが戦線を抜く。

第1Turnのソ連軍プレイヤーターン終了時における北方戦線
独軍は直ちに対応行動を開始した。北方戦線では、歴戦の第48装甲軍団が、4個装甲師団(第6、7、11、19)とティーガー大隊による反撃を実施。戦線西端付近のスミ付近でソ連軍先鋒部隊を撃破した。
独軍対応移動。第48装甲軍団をばらしてベロゴルドからスミ間で戦線を引く。
スミ方面に第48装甲軍団反撃(6,7,11,19PzDiv+Tiger)。スミ前面でソ連軍を撃破し、戦線を整理した。
イジューム突出部では、第2SS装甲軍団麾下の4個装甲師団(3SS、5SS、3、17)で反撃を実施。ソ連軍をかなり押し戻したが、完全に安定化するには至らず。
ドネツ前面では第3装甲軍団の2個装甲師団(1SS、23)が歩兵及び山岳兵と共同で反撃を実施。初期の陣地線まで戦線を戻した。
独軍対応移動。第48装甲軍団をばらしてベロゴルドからスミ間で戦線を引く。
スミ方面に第48装甲軍団反撃(6,7,11,19PzDiv+Tiger)。スミ前面でソ連軍を撃破し、戦線を整理した。
イジューム突出部では、第2SS装甲軍団麾下の4個装甲師団(3SS、5SS、3、17)で反撃を実施。ソ連軍をかなり押し戻したが、完全に安定化するには至らず。
ドネツ前面では第3装甲軍団の2個装甲師団(1SS、23)が歩兵及び山岳兵と共同で反撃を実施。初期の陣地線まで戦線を戻した。
第2Turn
ソ連軍は各地で攻撃を継続する。砲兵支援を欠いた攻撃なので先ほど程の圧力はないが、それでも兵力をものに言わせた攻撃は独軍にとって苦しい。南方戦線ではタガンログの戦いでは独軍が勝利を納めたものの、その北方、ドネツ前面では再びショックアーミーが猛威を奮い、独軍は後退を強いられる。
北方の要域ベロゴルドは、10個師団以上のソ連軍による集中攻撃によってあえなく陥落。
圧巻はスミ~ベロゴルド間の攻防戦で、猛将ジューコフ督戦の元、ソ連軍が1.5-1の比率で陣地に籠る独軍歩兵師団に対して強襲を実施した。この戦いでソ連軍は独軍師団を2ヘクス後退させることに成功したものの、その償として実に5ステップものソ連兵が天に召された。
独軍は前回と同様の対応で反撃を実施。
ベロゴルド南方では第48装甲軍団がソ連軍2個戦車軍団を撃破し、さらに歩兵軍団数個を撃退せしめてベロゴルド手前まで戦線を押し戻した。ドネツ戦線では装甲反撃によってショックアーミーを後退に追い込み、イジューム戦区でも状況は徐々に改善しつつある。
ベロゴルド南方では第48装甲軍団がソ連軍2個戦車軍団を撃破し、さらに歩兵軍団数個を撃退せしめてベロゴルド手前まで戦線を押し戻した。ドネツ戦線では装甲反撃によってショックアーミーを後退に追い込み、イジューム戦区でも状況は徐々に改善しつつある。
第3Turn
ソ連軍の攻撃は明らかに鋭さを欠いてきた。このターン実施した攻撃は計5箇所であったが、ダイス目にも恵まれずAR1回、Ex4回の結果に終わった。そのうち突破に成功したのはExによって1ステップ残すのみになっていた独軍歩兵師団を倒した1箇所のみ。ドイツ軍は新たにグロスドイッチュランド(GD)師団を戦線に投入した。独軍最強のGD師団はドネツ戦線に投入。兵力の優位により遮二無二に攻めてくるソ連軍部隊と激しい戦闘に入っていった。
第4Turn
相変わらずソ連軍の攻撃はダイス目に恵まれず突破を成すことができない。スミ東方で久々にソ連軍が突破口を啓開。大きく突進したが、独第48装甲軍団が直ちに現場に急行。突破してきたソ連軍機械化部隊を撃破し、戦線を回復した。
第5Turn
ソ連軍は北部ハリコフ北方と南部タガンログ北方の2箇所で独軍戦線を突破してきた。特にハリコフ北方では、第5親衛戦車軍団、第1戦車軍団という2個戦車軍団を擁するソ連軍は戦線突破後に独軍歩兵師団2個を包囲殲滅。ソ連軍らしからぬ電撃戦を演じてみせた。
第5Turn途中の状況。ハリコフ北方で漸くソ連軍が突破口を開きつつあった。
独軍は第48装甲軍団をハリコフ北方に派遣。合計7個以上の装甲師団を投入して反撃を実施。ソ連側第1戦車軍団を撃破した。
第6Turn
ハリコフ北方、調子に乗って敵中に突出した独装甲集団(装甲3個師団)がソ連軍の重囲下に陥った。第5親衛戦車軍を主力とするソ連軍の大部隊がジューコフ将軍の督促の元、1.5-1の比率で総攻撃を敢行する。完全包囲下の独軍装甲師団は、絶体絶命の危機。しかし(半分近い確率で大戦果であったにも関わらず)ソ連軍の攻撃はダイス目悪く失敗。独軍装甲集団はギリギリで乗り切った。
第6Turn途中の状況。包囲下に陥った独軍装甲部隊であったが、運よく危機を脱した。
今度はドイツ軍の番である。3個戦車軍団を主力とするソ連第5親衛戦車軍を文字通り一網打尽で討ち取るチャンスだった。手順さえ間違えなければ100%撃滅できたはずだが・・・。今度は独軍がポカをして第5親衛戦車軍の退路を残してしまう。比率5-1、マグニチュード3の大攻撃で第5親衛戦車軍に大損害を与えることには成功したが、完全に撃滅することはできなかった。
第7Turn
このターンは大きな動きなし。ショートシナリオはこのターンで終了となる。ソ連軍の戦果はベルゴロド陥落の1点のみ。VP的には独軍の圧勝に終わった。が、内容は決して褒められたものではない。特に第6Turnの危機はこちらの不用意が招いたもので、注意深くプレイしていれば避けることができた。それまでにやや楽勝ムードだったので慎重さに欠けていた点は否めない。戦況に関係なくベストを尽くす。簡単なように見えてなかなかできないことだが、今回も「まだまだ修業が足らんな」と思ってしまった。
ゲーム終了時の状況
それにしてもUkraine43は面白い。ロシアの大平原で繰り広げられるダイナミックな機動戦。両軍とも攻撃が楽しめるというシチュエーション的な面白さ。その一方で繰り広げられる血みどろの陣地戦等、プレイしていて飽きない。決して簡単とは言えないルールであるが、実際にプレイしてみると見た目ほどは難しくない。曖昧な部分は熟練者に聞けば良いし、失敗したらまたやり直せば良い。Ukraina43は繰り返しプレイするに値する魅力に満ちた作品である。
今回の対戦も結果的にはワンサイドに終わったが、対戦相手の方も十分に満足頂いたようである。次回の対戦が待ち遠しい今日この頃だ。
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