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猿遊会2日目。
イメージ 8昨日は大きめのゲームを多人数でワイワイプレイしたので、今日は2人用ゲームをガッツリプレイすることにしました。本日最初のプレイ対象に選んだのが、自作の「決戦!アバオアクー」。アバオアクーなのかア・バオア・クーなのかは兎に角として、アバオアクーが名作アニメ機動戦士「ガンダム」における最終決戦となった戦場のことであることは、40代以降のオジサンにとっては自明のことでしょう。

「決戦!アバオアクー」は、このアバオアクー会戦を1ユニット=艦船数隻、MS約10機のスケールで描いたシミュレーションゲームです。同じテーマを扱った旧ツクダホビーの「フォートレス」と比べると、1ユニットのスケールが大きめに設定してあるため、ユニット数の総数が少なめに抑えられています。ルールも比較的平易なため、慣れれば4~5時間程度でプレイ可能でしょう。

基本的なシステムはチットシステムで、合計6枚の活性化チット(連邦2枚、ジオン2枚、外れ2枚)を4回あるアクションフェイズに1枚ずつ引き、引いてきた陣営のユニットが全て1回ずつ移動-戦闘(又は戦闘-移動)を行うようになっています。特徴的なルールは以下の通り。

(1)攻撃は常に1ユニットで行われる(複数ユニットによる共同攻撃禁止)
(2)攻撃されたユニットは反撃を行える(ただし撃破された場合は反撃不可。また相手が長距離射撃を行ってきた場合は反撃不可)
(3)スタック制限は常時適用される。

イメージ 9特に重要なのが(1)(2)で、このためガンダムのような強力なユニットに対して下手に手を出すと、反撃によって死体の山を築くことになってしまいます(リックドム12機ぐらいで済んだら御の字です)。
本ゲームの基本的な戦術としては、直接攻撃は常に自分と同格又はそれ以下の敵に対してのみとし、自分より格上の敵に対しては雑魚のZOCで拘束して動きを封じるとか、長距離射撃可能なユニットによる長距離射撃でマグレ当たりを期待するといった戦い方になるでしょう。
なお、チット引きが一方に偏るとゲームが崩壊する危険があるので、チット引きの偏りを抑制する選択ルールが用意されています。

プレイ開始

イメージ 10今回下名は連邦軍を担当しました。連邦軍はどの戦線(Nフィールド、Sフィールドというやつですな)にどれだけの兵力を配分するかで悩みます。一方に兵力を集中すると一見安全そうに見えるのですが、必ずしもそうではありません。ある程度兵力を分散させてジオン軍の防御を分散させないと、対応を容易にさせるだけです。
今回は初期戦力のうち、サラミス2個戦隊、ジム4個中隊、ボール2個中隊を別動隊としてNフィールドに配置。残りの主力をSフィールドに配置しました。明らかにSフィールドに重点を置いた布陣です。

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セットアップ時の状況です。薄青が連邦軍、緑がジオン軍です。マップの右側がNフィールド、左側がSフィールドです。

1Turn

イメージ 11ミノフスキー粒子レベルは5。行動フェイズは、なし、ジオン、ジオン、連邦であった。
ジオン軍は軽巡ムサイの3個戦隊。モビルスーツは最新鋭のMS-14ゲルググ3個中隊、MS-09Rリックドム2個中隊、MS-06ザクⅡ2個中隊をNフィールドに投入。MS-14とMS-09Rの一部はエリートユニットであり、弱体な連邦軍分遣隊を一気に叩く作戦に出た。技量と性能に勝るジオン軍は連邦軍を圧倒。ジム2個中隊とボール1個中隊が昇天し、ジム2個中隊が混乱状態となってしまう。ジオン側に損害なし。初戦における勝利に沸き立つジオン軍であった。

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2Turn

イメージ 12ミノフスキー粒子レベルは5。行動フェイズは、連邦、ジオン、ジオン、なし。
このTurnより増援部隊が登場する。ジオンの増援はシャアのMS-14S。連邦軍の増援は「補充4」マーカーである。連邦は早速マーカーを使用。先ほど撃破されたジム2個、ボール1個を復活させた。
増援ルールも本作の特徴的なルールの一つであり、連邦、ジオン共にカップの中からランダムに増援を選ぶことになる。ジオンの増援はエリート系ユニット(シャア、ランバラル、ガトー等)が多く、連邦は補充系(撃破されたユニットを復活させることができる)が多い。この辺りにも「質のジオン」「数の連邦」という特徴付けがなされている。
ちなみに「ガンダム」も増援ユニットとして扱われており、引きによってはいつ出てくるかはわからない(出てこないことはない)。

連邦軍はSフィールドで前進し、一部の部隊がジオンの前線部隊と接敵する。MS-09Rリックドム1中隊を撃破し、MS-09R、MS-06各1中隊を混乱状態に追い込んだ。一方の連邦軍はコアブースター1中隊が弾切れで混乱状態。戦いは始まったばかりだ。

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3Turn

イメージ 13ミノフスキー粒子レベルは4。行動フェイズは、なし、ジオン、連邦、ジオン。
連邦軍は増援で「ガンダム」を得た。兵力の少ないNフィールドに投入し、後方からの突破を図る。ジオン軍はMS-18EケンプファーとMS-09Rリックドムを得た。いずれもエリートユニット。リックドムは「黒い三連星」。ガンダム対策に悩むジオン軍であったが、このTurnの増援はSフィールド方面に投入(つまりガンダムとは反対側)した。
Sフィールドでは連邦軍とジオン軍の戦いが本格的になってきた。ジム、ボールの中隊がジオン防衛線に襲いかかる。このTurnだけでMS-06、MS-09R等5個中隊のモビルスーツ部隊を撃破し、他にMS-09R 3中隊が混乱状態に追い込んだ。防衛線の間隙を突いてパブリク突撃艇の編隊がジオン艦隊を強襲。重巡チベ1個戦隊を撃破した。

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4Turn

イメージ 14ミノフスキー粒子レベルは1。行動フェイズは、なし、なし、ジオン、連邦。
増援は連邦がRX-77「ガンキャノン」と「補充3」。ジオンはMA-05「ビグロ」と「補充2」である。
Sフィールドにおける連邦軍の猛攻をは続く。ジオン側の反撃や弾切れ等によって混乱するジム、ボールの数も徐々に増えては来ているが、全般的に量に勝る連邦軍が押している感は否めない。
ジオン軍はMS-18Eケンプファーや「黒い三連星」を使って連邦軍に対する反撃を仕掛ける。しかし多勢に無勢の感は否めない。

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5Turn

イメージ 15ミノフスキー粒子レベルは6。行動フェイズは、なし、ジオン、連邦、連邦であった。
増援は連邦軍がRGM79SP2「ジムスナイパー2」とRGM79G/S「ジムコマンド」。珍しくエリート部隊の登場である。ジオン軍はMSN-03「ブラウブロ」とシーマ海兵戦隊。シーマ戦隊はザンジバル級機動巡洋艦の戦隊として扱われている。
連邦軍はNフィールド、Sフィールドの両面からアバオアクーに迫る。Nフィールドでは要撃に上がってきたブラウブロをガンダムが撃破。ガンダムは次Turnにアバオアクーに取りつける位置まで前進してきた。
Sフィールドでも連邦軍はアバオアクー要塞に迫ってきた。一連の戦いで疲労激しいジム、ボールの中隊は多くが後退して母艦に着艦。一方で戦艦マゼランの戦隊が前面に出てきた。遠距離砲撃を仕掛けるマゼラン戦隊は、その圧倒的な物量に物を言わせてジオン艦艇を次々と撃破していった。

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6Turn

イメージ 16ミノフスキー粒子レベルは3。増援は連邦軍が補充3、補充4。撃破されたユニットを惜しげもなく復活させる連邦軍。ジオン軍はアナベル・ガトー大尉のMS-14S中隊(第302哨戒中隊かな?)とマクべのMS-15「ギャン」。後者はザクレロが並んで外れキャラの代表。この期に及んで泣き面に蜂のジオン軍であった。

第1活動フェイズはジオン軍。ガトーのMS-14Sはアバオアクーに取りつくジム中隊に必殺の白兵戦を挑む。火力16という必殺コラムだったが、ダイス目最悪で攻撃失敗。逆にジムの反撃が冴えまくってガトー中隊はビームサーベルの餌食になってしまう。哀れソロモンの悪魔。

第2活動フェズは連邦軍。アバオアクーに取りついた連邦軍。まずジム中隊が要塞ユニット1個を撃破する。4個ある要塞ユニットのうち2つを撃破した時点で連邦軍の勝利が確定する。二の矢を放ったのはガンダム。こちらも火力16の必殺コラムを浴びせるが、なんとまあ攻撃失敗。まあいいや。他にもユニットは沢山あるし・・・

という所でゲーム終了となりました。形勢的には連邦軍有利は動かない所。順当にいけば6Turnか7Turnに連邦軍が勝利条件を満たすでしょう。運が悪ければ連邦が負ける可能性も皆無ではありませんが、サイの目勝負の戦いを続けても仕方がないので(他にやりたいゲームもあったし)、このあたりでお開きにしました。

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おまけ

イメージ 17結果的には連邦軍の優勢で終わりましたが、対戦相手の方も楽しんで頂いたようなので、良かったです。プレイ時間はセットアップ含めて5時間ぐらい。フルターンプレイする場合は6~7時間はかかるかもしれません。ダイスを振る機会が多いとか、チット引きに左右されやすいとか、欠点もない訳ではないですが、機会があればプレイしてみて下さい。