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空母戦ゲームを作ろう

G/WのFLAT TOP例会で個人的に空母戦熱が盛り上がってきた。早速押し入れを探してみると、25年前にデザインした空母戦ゲームの残骸が出てきた。25年前のデザインなのでルール的に大雑把な部分はあるが、それでも整理し、再調整すれば十分使えそうだ。そこでこの「幻の空母戦」をベースに、新作空母戦ゲームをデザインしてみよう。タイトルは、

「決戦!南太平洋1942」

そういえば昔エポックから似たようなタイトルのゲームが出ていたなあ・・・。

デザインコンセプト

目指すゲームは「精密空母戦」である。精密空母戦と言っても「航空母艦」(ツクダ)のように空母対空母を極限まで精密化するのではなく、空母を含めて水上部隊、基地航空隊、陸上部隊も含んだ海空戦闘を出来る限りリアルに再現したい、というのが目指すコンセプトだ。プレイ時間については、練習シナリオ4時間以内、空母決戦シナリオ約10時間、ロングキャンペーン(4~5日程度の作戦行動を再現するシナリオ)で約20時間のプレイ時間を見込んでいる。プレイ時間を上記の範囲に収めるのがデザイン上の1つの目標としたい。

スケールについては、1Turn=実質1時間、1Hex=30海里。ちなみにこのスケールについては、25年前から変わっていない。
タイムスケールはFLAT TOPに合わせた。このことについては「航空決戦をある程度リアルに再現しようとすれば1Turn=1時間ぐらいが限界ではないか」(これ以上長くすると、航空決戦の再現するには抽象化度が大き過ぎる)、という意見がFLAT TOP例会の際聞かれたので、それを参考にした。下名もFLAT TOPをプレイした際にはこれに近い感想を持った。実はこのゲームに手掛ける少し前、もう少し大きなタイムスケール(1Turn=8h)ぐらいのゲームを考えていたこともあった。仮にもう少しプレイアビリティを重視し、例えばキャンペーンシナリオでも1日あれば終わる、ぐらいの難度でゲームをデザインするのであれば、1Turn=8hという選択肢もあり得たと思う。所謂「フリートシリーズのような空母戦ゲーム」だが、新たにエンジンを設計するのが面倒だったので、古い設計図が使えるエンジンを使いまわしすることにした。

マップスケールはFLAT TOPの約2倍。それだけ地図は大雑把になる。これは索敵ルールのプレイアビリティを考慮した結果である。FLAT TOP場合、マップのスケールが細か過ぎて索敵時のプレイアビリティに難があると感じた。また海軍戦略の再現という点についてもFLAT TOPの場合ポートモレスピー周辺の機動余地が小さく、その点にやや難がある。それよりもHexスケールを大きくしマップの扱う範囲を広く取った方が、プレイアビリティが向上する上、海軍戦略の再現という意味では優れているように思える。

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作成中のマップ案である。実際にはもう少し範囲を絞り込み、不要な部分を削ろうと思っている。

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こちらは中南部ソロモンの主要部。ブインからヘンダーソン基地までは11Hex(330海里)である。

イメージ 3航空機は1ユニット6機。ステップロス制で、表と裏の2ステップを持つ(1ステップ=約3機)。左の図が航空機の例である。言わずと知れた米海軍の偵察爆撃機SBDドーントレスだ。数値がいくつか並んでいるが、左下の数値は索敵力/索敵距離となっている。右下の数値は巡航速度(いわゆる移動力)だ。巡航速度が丸く囲まれているのは、このユニットが空母艦載機であることを示している。丸の色によって母艦を区別する。空戦力や爆撃力はユニットには記載されていない。これらの数値はシナリオ毎に与えられる(同じ零戦でもシナリオ毎に能力が異なっている・・・、かもしれない)。

イメージ 4イメージ 5日本海軍の水上機と米海軍の飛行艇を並べてみた。数値の意味はドーントレスの場合と同じ。赤文字の"S"は水上機又は飛行艇を示している。また赤文字の"2"は機体のサイズを示している。機体サイズのルールは選択ルールにしようか、それとも基本ルールにしようか迷っている。選択ルールとするのなら、ユニットにサイズを記載する必要はないかもしれない。

艦船については悩んでいる。1隻1ユニット、駆逐艦以上は全て艦名入り。ここまで決定済。しかしステップロス方式にするか、それともヒットポイント制にするか、そんな基本的な所で悩んでいる。貫通力の概念もルール化したいが、そうすると許容損害度以外に装甲レベルのようなルールも必要。ユニットにゴチャゴチャと数値を書き込むのもなんだかなぁ・・・。だけど装甲レベルの概念がないのも少し寂しいし・・・。

まあ、そんな感じでゴチャゴチャ作ってみます。

こうご期待。
(とまあ、取りあえず企画を立ち上げてみたが、果たして日の目を見るかどうか。まあライフワークと思って頑張ります)


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日米両軍の基地航空隊による長距離偵察の例。ちなみにこの偵察網を実現するために必要な機数は、日本軍の場合12~24機、米軍の場合は18~36機になる。これはあくまでも例なので、例えばエスピリッツサントからの索敵線を左に30~60度ずらすことは可能だし、投入機数を増やすことで索敵覆域を広げることも可能。基地からの索敵能力は偉大なのだ。