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Israeli F-4 Phantom2 Aces

Shlomo Aloni Osprey

イスラエル空軍のF-4戦闘機。彼らがKurnassと呼んだ複座の重戦闘機の活躍を追った著作である。本書は、タイトル通り主に空対空戦闘におけるKurnass部隊の活躍を描いている。しかし卓越した爆弾搭載量を誇るKurnassの主要任務は対地攻撃で、空対空戦闘は二次的任務であった。そのためかkurnass部隊の空対空戦闘における撃墜数は、Mirage3や5等のデルタ翼戦闘機には及ばなかった。それでも第4次中東戦争を通じての撃墜数は85機、対する空対空戦闘による損害は5機のみだったので、キルレシオは17-1に及ぶ。デルタ翼戦闘機のキルレシオが19-1だったので、それにほぼ匹敵する戦果といえる。F-4による戦果はAIM-9Dによるものが一番多く約30機、機関砲による戦果がそれにつづく。AIM-7による戦果はそれほど多くはなく、やはり主役は短距離ミサイルと機関砲というのがイスラエルらしい。
イスラエル空軍のファントム隊の活躍について概要を知るには良い著作である。

お奨め度★★★