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共通フレーム2013

独立行政法人情報処理推進機構技術本部ソフトウェア高信頼化センター編(IPASEC) 独立行政法人情報処理推進機構(IPA)

共通フレームとは、ソフトウェアの開発、保守、運用、破棄等の活動について、枠組みを定めたものである。いわゆるSLCP(Software Life Cycle Process)と呼ばれる考え方の1つで、共通フレームも元々はISO/IEC 12207という国際規格をベースとし、それをJIS化したJIS X 0160に独自の拡張を加えたものであった。2007年度に発表された共通フレーム2007は、JIS X 0160の1996年度版をベースとするものであったが、JIS X 0160自体が2012年度改定で大きく様変わりしたため、それに合わせる型で新たに共通フレーム2013がリリースされた。
今回の改定の最も重要な部分はソフトウェア・ライフ・サイクル・プロセスとシステム・ライフ・サイクル・プロセスの融合にある。今までのSLCPではどうしてもソフトウェアに偏りがちであったプロセスが、今回の改定でソフトウェア部分とシステム部分が整理された。そのため全体に見通しが良くなり、ハードウェアも含めたシステム全体のライフサイクルプロセスとしても使えるようになった点があげられる。
SLCPの最新版について概要を知るには良い著作であり、この種の本としては比較的安価なので、ITに携わる人には一読をお勧めしたい。

お奨め度★★★