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機動戦士Zガンダム外伝-ティターンズの旗のもとに

今野敏 角川書店

機動戦士Zガンダムにおいて、「悪役」として位置づけられているのが地球連邦軍のエリート部隊であるティターンズである。本作は、そのティターンズのパイロット達を主人公とした小説である。
本書のテーマはティターンズが壊滅した後の軍事法廷が舞台であり、その中で元ティターンズのパイロットであった主人公にかけられた様々な嫌疑を晴らしていくというのがストーリーになる。本作は裁判シーンと戦時中の回想シーンが巧みに織り交ぜられ、裁判で問題となっている場面の真実が回想シーンによって明らかになっていくという手法を採用している。従って単に戦闘シーンが延々続くだけではないので読んでいて飽きない。
また回想シーンではZガンダム本編のストーリーが上手く背景として描かれており、Zガンダム本編では「善玉」として描かれていたエウーゴについて、主人公達の視点から見た見え方が興味深い。
ガンダム好きであれば、そこそこ楽しめる著作だと思う。

お奨め度★★★