Normandy'44は2010年に米GMT社が出版したシミュレーションゲームである。テーマはタイトル通りノルマンディ上陸作戦で、1944年6月6日から1週間(拡張ゲームでは3週間)における米英連合軍とドイツ軍の死闘を描く。1Turn=1日、1Hex=3.8km、1ユニット=大隊~連隊規模の地上部隊を表す。デザイナーは、マーク・シモニッチ氏。
システムは、同氏が手掛けたArdennes'44をベースとしたもので、基本的には移動・戦闘の繰り返しだが、戦闘結果や事前の指定によって特定ユニットを予備モードに指定することで予備移動、予備戦闘が可能になる。戦闘はオーソドックスな戦闘比だが、戦車の性能差や練度差によってコラムシフトするルールがあり、戦術戦闘の色合いも添えてある。
システムは、同氏が手掛けたArdennes'44をベースとしたもので、基本的には移動・戦闘の繰り返しだが、戦闘結果や事前の指定によって特定ユニットを予備モードに指定することで予備移動、予備戦闘が可能になる。戦闘はオーソドックスな戦闘比だが、戦車の性能差や練度差によってコラムシフトするルールがあり、戦術戦闘の色合いも添えてある。
今回プレイする第2版は2015年にGMTが出版した改訂版で、基本的にはマイナーな改定が主である。概ねドイツ軍を利するような形で改定がなされているが、第1版がややドイツ軍が不利に感じられる内容だっただけに今回の改定意図は首肯できる。
今回はその改定版を3人でプレイした。ドイツ軍、英軍、米軍である。下名は(一番楽そうな)米軍を担当した。

1Turn(6月6日)
天候:曇天2






オマハ海岸では、米第1歩兵師団と第29歩兵師団が、海軍の砲撃支援を受けてドイツ第352歩兵師団の防衛ラインを攻撃。これを撃破して橋頭保を拡張した。

2Turn(6月7日)
天候:曇天3
米軍もまた反撃を実施。ユタ海岸ではサンメールエグリーズの対岸を再び占領。オマハ方面では、バイユー(Bayeux 2322)の西側を抜けて要地サンロー(St-Lo 1815)を伺う姿勢を見せる。
ユタ海岸に米第9歩兵師団「オールド・リライアブルズ」が上陸。戦列に加わる。

3Turn(6月8日)
天候:晴天4天候のためか、ドイツ軍の反撃はない。


4Turn(6月9日)
天候:晴天4
一方のコタンタン半島では米軍の快進撃が続き、海岸地帯のドイツ軍砲兵陣地を一掃した後、その先鋒は要域ヴァローニュ(Valognes 3209)に接敵した。

6Turn(6月11日)
天候:曇天2

しかし米軍もコタンタン半島で反撃に転じる。第9師団と第101空挺師団はシェルブールに向けて前進を継続。このTurn、要域ヴァローニュ(Valognes 3209)を占領した。また先に補給線を回復したドイツ軍歩兵部隊も、米第82空挺師団の攻撃を受けて壊滅した。

7Turn(6月12日)
天候:曇天3相変わらず曇天が続いている。しかし良いこともある。このTurnからマルベリーが稼働を開始した。これにより連合軍の使える補給ポイントがこれまでの米英各1ポイントから、米英各2ポイントと2倍になる。補給ポイントは砲兵支援を提供するために使用される。連合軍の砲兵支援は2シフトを提供する強力なものなので(ドイツ軍は1シフト)、この意味は大きい。



オマハ方面からは第29歩兵師団、ユタ方面からは第82空挺師団がそれぞれカランタンを目指して進撃を開始する。強化された砲兵支援によって高比率に持っていた両者による攻撃はいずれもグッドロールに恵まれて突破挺進に成功した。一挙にカランタンに肉薄する米軍部隊。カランタンを守るのは、戦略移動によって登場してきた第3降下猟兵師団の1個連隊(4-3)。戦略移動直後であるため地形によるDCB(防御戦闘ボーナス)が使えず、さらに攻撃に有利なコラムシフトが適用されるという苦しい状況。予備移動で接敵した米軍2個師団が必勝の信念で攻撃を仕掛けたが・・・。ステップロスした独軍部隊が決死の防御に成功し、カランタンを死守した。

今回は時間の関係でこの時点でお開きとした。勝利得点計算はしなかったが、英軍がどうやらオルヌ川の東岸地区で大突破に成功したらしい。連合軍の勝利ということで今回は終了した。

感想

ルール面ではZOC内への後退時にステップロスすることがなくなった。これはドイツ軍にとって有利なルールだろう。またボカージュ地形では1ヘクス後退のみでOKというルールは健在なので、ドイツ軍をして粘り強い抵抗を可能としている。
今回のプレイでは連合軍の勝利となったが、双方とも久しぶりのプレイであったためにミスが多かった。結果的にそれが連合軍に利する形になったのだろう。テーマ的にドイツ軍が苦しいゲームであることは確かだが、バランス云々するのはまだ早計だと思われる。
今回のプレイでは連合軍の勝利となったが、双方とも久しぶりのプレイであったためにミスが多かった。結果的にそれが連合軍に利する形になったのだろう。テーマ的にドイツ軍が苦しいゲームであることは確かだが、バランス云々するのはまだ早計だと思われる。
