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GWに主題のゲームをプレイした。キャンペーンシナリオを4人で分割担当する。下名の担当は北軍の西部戦線。グラント将軍などでミシシッピ河畔の制圧と、アラバマ、ジョージアといった南軍心臓部への侵攻を目指す。

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ここまでの展開

現時点でのVPは25点。ボーダーラインは21点なので、+4点先行していることになる。各戦線を見てみると、下名の担当している西部戦線は、史実よりも1年早くビックスバーグを占領。テネシー州とミシシッピー州の平定は概ね完了し、ミシシッピ川の制圧もあと一歩。サドンデスラインはまだ少し遠いが、アラバマ州に侵攻してポイントを稼げば、あるいはサドンデスが見えてきそうだ。

海岸線ではメキシコ湾岸ではガルベストン(Galveston 5101)が南軍の開放状態にあるが、その他の港は北軍が押さえているので、貿易修正は+1だけ。大西洋岸はチャールストン(Charleston 3839)、ウィルミントン(Wilmington 3345)開放状態なので、南北大西洋でそれぞれ+2である。

南軍が優位を占めているのはウェストバージニア州で、ヴァンドーン少将(Van Dorn 1-0-5★★)麾下の部隊が北軍を圧倒。同州一帯を支配下に置いていた。

9Turn(1863年)冬

南軍から脱走兵が出た。冬のTurnに特別適用されるルールである(ルール14.1.2参照)。脱走兵の数は1SP。最小限度の損害だが、それでも兵力が減るのは痛い所だろう。

イメージ 4南軍の名将ジャクソン少将(Jackson 2-2-5★★)がチャタヌーガ(Chattanooga 3026)西2ヘクスのウィンチェスター(Winchester 3024)に赴任してきた。麾下4SP(1SP=5000名)を率いてナッシュビル(Nashville 2622)に進撃してきた。ナッシュビルにはレイモンド少将(Reymonds 1-2-4★★)が赴任していたが、兵力が1SPしかないので戦闘を回避。クラークスビル(Clarksville 2521)まで後退し、ハンター中将(Hunter 0-1-3★★★)麾下の1SPと合流する。
しかしジャクソン軍の勢いは止まらず、ハンター中将麾下の北軍を撃破。クラークスビルを占領した。北軍はナッシュビルを再奪回し、ここに陣地を構える。

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イメージ 5イメージ 6南軍ブラッグ中将(Bragg 1-1-4★★★)がテネシー軍(9SP)を率いてメキシコ湾岸のモービル奪回に南下する。兵力差があったのでモービル(Mobile 4619)を奪回した。しかしこれは死の罠であった。ミシシッピ中部ジャクソン(Jackson 4013)付近で集結していた北軍グラント中将(Grant 2-2-5★★★)率いるテネシー軍は、17SPもの大軍を率いてモービルへ向けて南下する。モービル川(Mobile R.)河口付近でグラント軍を待ちうけるブラッグ軍は、しかし迎撃に失敗。モービル市街に押し込められた形でグラント軍を迎えることになる。兵力差は2倍。塹壕を使って待つブラッグ軍だが、兵力差は如何ともし難くモービルは陥落。背後を海、正面を北軍に押さえられた南軍部隊は悉く壊滅。計9SPもの大軍が瞬時に霧散した。南軍指揮官の皆さんは、夜陰に紛れてモービルを脱出する。

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同じ頃、ニューオーリンズ(New Orleans 4814)の南軍が降伏。これでミシシッピ川を北軍が完全支配した。

10Turn(1863年)春

イメージ 7モービル支配を終えたテネシー軍はトムビックビー川(Tombigbee)沿いに北上。別動隊のシャーマン少将(Sherman 1-1-5★★)麾下の6SPがディモポリス(Demopolis 4019)前面に塹壕を築いて南軍の海上支配を打ち消し、対岸に渡ってディモポリスを占領した。
さらにシャーマン隊はアラバマ州を東へ向けて進撃を続け、セルマ(Selma 4021)、モントゴメリー(Montgomery 4023)まで占領。さらに別動のシーゲル少将(Sigel 1-0-4★★)麾下の部隊がコロンバス(Columbus 2516)から、タスカルーサ(Tasucaloosa 3720)を占領した。これでアラバマ州の80%を北軍が支配する所となった。

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その他各戦線で北軍が占領地を広げていき、このTurn終了時に北軍が支配した目標ヘクスのVPは43VPに達した。その他ミシシッピ川の完全支配による3VP、兵器工場破壊が1箇所で1VP。合計47VPである。支配が43VPで47VPである。このTurnのベースラインが27VPであり、北軍のVPがそれを12VP以上上回っているので、北軍の勝利に終わった。

感想

イメージ 8結果的には北軍の大勝に終わったが、転機となったのは3つあったと思う。第6Turnのメンフィス(Memphis 3013)要塞陥落、第7Turnのビックスバーグ(Vicksburg 4011)要塞陥落、そして第9Turnのモービル会戦である。最初のメンフィス、ビックスバーグについては、ワンセットで考えた方が良いだろう。メンフィスの陥落によってミシシッピ川沿いの補給線が南に延伸することに成功し、そのことでビックスバーグの陥落を招いたということだ。無論メンフィスもビックスバーグもいずれは落ちる運命だが、それをどれだけ遅らせるかが南軍にとってポイントになろう。無論、下名の担当しなかった戦線で地道に南軍貿易港を奪取していった北軍水陸両用部隊の活躍も無視できないことは言うまでもない。

今回のプレイの場合、ケンタッキー州を経由してメンフィスに至る鉄道線を北軍が早期に支配したのが大きかった。そのために増援部隊を速やかに最前線に送り込むことができ、最大規模の野戦部隊を編成できた。そのことが予想以上に早いメンフィス、ビックスバーグの陥落を招いたと思える。

モービル会戦は南軍にとっての兵力不足を決定づけた戦いであった。9SPというまとまった兵力を一気に失ったモービル会戦は。南軍にとっては致命的な結果になった。その結果アラバマ州を守る野戦兵力を失い、アラバマ州一帯が僅か1Turnで失う結果となった。

ゲームについて言えば、基本システムはシンプルだが細かいルールが多い。初心者同士だとちょっと苦しいが、ベテランと組むとか、ベテランにインストしてもらいながらなら、初心者でも十分プレイできる作品である。南北戦争の美味しい所を詰め込んだ作品ながらも、2日間あればキャンペーンをプレイできる手軽さも良い(シナリオなら半日程度でプレイ可能)。ゲームの流れも分かり易く、システムに流されるのではなく戦略を争うという展開にも好感が持てる。

最後に4人プレイについて。
今回は2人対2人のチーム戦でプレイした。4人戦については、開始前に一部の方から「The U.S. Civil Warは多人数プレイに向かない」というご意見を伺っていた。そこで今回、果たして「The U.S. Civil War」で多人数プレイが可能か否かを確かめてみたかった。
結論的には、本作での多人数プレイは十分可能だと感じた。SPやAPの配分について悩みそうな部分もあるが、それ以外は特に問題にはならないと思う。