現在、鋭意デザイン中の空母戦ゲーム「決戦、南太平洋1942」(以下、本作)。まずは戦術戦闘部分を骨子を固めてしようと思う。中でも肝になるのが、空対艦攻撃である。空母戦のクライマックスとも言うべき場面で、この場面をクリアしないとゲームが完結しない。いわば空母戦ゲームの核心部分である。
現時点ではまだ暫定版であるが、空対艦システムを紹介してみたい。ここでは練習シナリオに予定しているシナリオT1「空母レキシントンを撃沈せよ」のプレイ紹介という形を取ってみる。
対空射撃(承前)

3,5,6。日本海軍機のDRM+1を適用して4,6,7
流石は日本海軍機である。97艦攻1ユニットがステップロスしたものの、全機が「ヨークタウン」に殺到する。これが米海軍機なら、艦爆1ユニットが強制帰還を食らう所であった。

攻撃
いよいよ攻撃である。激しい対空砲火を掻い潜って宿敵米空母をその射点に捉えた日本海軍母艦航空隊。必殺の一撃を加えるのは今ぞ。と、その前に本作の空対艦攻撃システムを紹介しよう。本作では爆撃と雷撃では別の表を使って解決する。とはいっても基本的なシステムは同じで、使う表が違うだけだと考えて良い。まず爆撃から。以下の表が爆撃解決表である。


実は空対艦攻撃にはもう1つヒネリを効かせている。それは命中率という概念だ。出目が命中率を越えていた場合、無条件で外れになるのだ。命中率は爆撃方法その他で増減する。急降下爆撃や雷撃の場合、基本的には命中率"8"になる。
あと2ユニット以上の攻撃力を合計して解決することもできる。その場合、命中率は一番低いものになる。

まずは「翔鶴」艦爆隊2ユニットによる爆撃を解決する。航空機の対艦攻撃力は航空機性能表に記載されており、99艦爆の急降下爆撃による攻撃力は"8"(貫通力5)になる。

「レキシントン」の防御力は4(装甲値8)である。攻防比を計算すると2:1。従って「翔鶴」艦爆隊は、比率2:1、命中率8でダイスを2回振ることができる。なお、日本軍プレイヤーは4:1でダイスを1回振るという選択肢もある(1回振って9,10が出たらショックがデカイので、日本軍プレイヤーは2度振りを選択した。いざ、全軍突撃。
ダイスは5,4だった。砲爆撃結果表を見ると"H"と"s"。"s"は衝撃で実害はない。従って「レキシントン」の被害は1打撃だ。第1中隊は直撃弾を与えたものの、第2中隊は至近弾に終わった、といった所か・・・。


いざ、突撃。頼むぞ、艦攻隊。
ダイスは"1"。"2H"。ベストではない。しかし外れでもない。「レキシントン」は計3打撃を受けて中破した。爆弾1、魚雷1命中といった所か。「翔鶴」攻撃隊は最低限の仕事をこなしたと言える。

続いて「瑞鶴」隊による攻撃を解決する。こちらは細部を省略して結果だけを書く。奇しくも「ヨークタウン」も艦爆隊が1H、艦攻隊が2Hの結果を得た。「ヨークタウン」も3打撃を受けて中破する。勝利条件的には日本軍がギリギリの勝利を達成した。

感想

次に攻撃効果。ちょっと攻撃効果が小さすぎるような気がしないでもない。こちらも確率計算すると、「レキシントン」に対しては平均2.8ヒット、「ヨークタウン」に対しては平均3.04ヒット。しかしこれは対空砲による撃退が全部失敗した場合の値なので、対空砲火の命中率を考えるともう少し平均値は下がる。
そこで艦爆と艦攻の有効性を少しアップすることにした。艦爆については貫通力を+1。これで「ヨークタウン」級空母や「レキシントン」級空母を一撃必殺できる可能性が出て来た。
また雷撃についてはもう少しギャンブル性を増し、平均期待値を10%程度アップさせることにした。これにより「レキシントン」に対する平均打撃値が3.16、「ヨークタウン」に対しては3.32になる。
まあもう少し色々試してみる必要があるが・・・。
・「レキシントン」「ヨークタウン」各1打撃
・「レキシントン」撃沈、「ヨークタウン」1打撃 <-- お。史実に近い。
・「レキシントン」4打撃、「ヨークタウン」2打撃
・「レキシントン」1打撃、「ヨークタウン」無傷
・「レキシントン」2打撃、「ヨークタウン」3打撃
・「レキシントン」撃沈、「ヨークタウン」1打撃 <-- お。史実に近い。
・「レキシントン」4打撃、「ヨークタウン」2打撃
・「レキシントン」1打撃、「ヨークタウン」無傷
・「レキシントン」2打撃、「ヨークタウン」3打撃
勝利条件的には最初の1回を除くと、あと1回しか勝てませんでした。ま、良いか。
