言わずと知れた上杉謙信による上洛戦を扱った作品です。先日の山科会でプレイしました。
一部にはバランスの悪さを指摘されているようですが(謙信公が上洛できないことが不満だそうな)、そもそもそんなに簡単に上洛出来る方が不思議な訳で、私はバランスが少々悪くても良いと思っています。だからGame Journalで提唱されている追加ユニットには反対です。
一部にはバランスの悪さを指摘されているようですが(謙信公が上洛できないことが不満だそうな)、そもそもそんなに簡単に上洛出来る方が不思議な訳で、私はバランスが少々悪くても良いと思っています。だからGame Journalで提唱されている追加ユニットには反対です。
今回はプレイヤーが3人ということで、私が織田陣営を担当し、その他の2人が上杉謙信、その他に分かれました。なお、コンポーネントについては、今回はツクダ版を使用しました。

序盤戦
いきなり荒木村重(3-3★)が謀反を起こして有岡城に籠城。それを丹羽長秀(2-4★)、佐久間信盛(2-3★)の両将が包囲し、2Turnに渡る包囲戦の後、これを撃破します。荒木村重は切腹して果てました。また三木城を囲んだ羽柴秀吉(3-5★)も別所長治(1-0★)を包囲戦で撃破。三木城を落し、別所長治以下計3ユニットを切腹に追い込みました。このように序盤、織田陣営が有利に展開している状況を見た宇喜多家が毛利陣営から離反。その対策のために毛利陣営による畿内侵攻は先送りとなってしまいました。一方で越前を守る柴田勝家(4-4★)は、上杉謙信南下の報を受けて越前の前線を放棄。栃ノ木峠の線まで後退して防御ラインを構築します。東からは武田勝頼(5-4★★)率いる武田軍が南下して徳川領内を伺いますが、織田陣営は滝川一益(4-3★)、織田信忠(2-2★)率いる約2万5千の兵を浜松へ向かわせます。浜松の徳川勢と合わせて総兵力は約4万。兵力約2万5千の武田軍を大きく上回ることになります。
中盤戦
越前を席巻して南下を続ける上杉謙信に対し、織田陣営は主力を振りむけます。栃ノ木峠から賤ヶ岳にかけて4重の防衛ラインを構築し、そこに約9万もの大軍を集結させました。対する上杉勢も加賀の一向一揆勢を加えてその兵力は5万強に達し、栃ノ木峠の突破を図ります。その間、畿内では石山本願寺勢が広域戦略を展開。織田軍主力不在を突いて畿内の織田方城郭を次々と包囲、落城させます。このゲーム、とにかく城が弱い。包囲されると1~2Turnの包囲戦の後に簡単に落城してしまうケースが多いです。有岡、花隈、亀山、茨木、高槻、若江、岸和田といった城郭が石山本願寺の手に落ち、織田陣営主要な策源地である京も一時的に本願寺勢の支配する所となってしまいました。
それに対して織田陣営からは羽柴秀吉、明智光秀(4-4★)が約2万の兵を率いて琵琶湖東岸を南下。京に近い逢坂山に布陣します。そして単独で機動戦闘力に富む斉藤利三(4-4)、黒田孝高(4-3)を丹波路に向かわせ、反織田方に寝返った一色義道(1-0★)が落した亀山城奪回に向かいます。織田陣営誇る名将2人の攻撃に直面した一色義道は慌てて撤退。亀山城を包囲した黒田孝高が城を落城させていました。
それに対して織田陣営からは羽柴秀吉、明智光秀(4-4★)が約2万の兵を率いて琵琶湖東岸を南下。京に近い逢坂山に布陣します。そして単独で機動戦闘力に富む斉藤利三(4-4)、黒田孝高(4-3)を丹波路に向かわせ、反織田方に寝返った一色義道(1-0★)が落した亀山城奪回に向かいます。織田陣営誇る名将2人の攻撃に直面した一色義道は慌てて撤退。亀山城を包囲した黒田孝高が城を落城させていました。
東方では、兵力面で織田陣営に劣る武田勝頼は大井川の線まで進出しつつ、柵を組んで織田・徳川軍と対峙します。その間、名将真田昌幸(5-5)率いる約2千の兵を信濃路経由で尾張、美濃の線を狙わせます。それに対して織田方は滝川一益率いる約1万の兵を北上させ、岩村城付近まで前進させます。滝川一益と真田昌幸は信濃・尾張の国境付近である妻籠城付近で交戦。兵力に勝る滝川勢優位の中、真田昌幸は信濃の奥地へ向けて撤収していきます。それに対して滝川一益は信濃路を東上。妻籠、飯田、大島といった城郭を落した後、桜の名所として有名な高遠城を囲みました。
終盤戦
このままでは埒が明かないと見た上杉謙信は、栃ノ木峠を守る織田陣営6万以上の陣地を強襲します。上杉側の戦力は5万2千。しかし上杉勢は戦の天才=上杉謙信(6-5★★)がいます。両軍の戦闘は3ラウンドに渡って繰り返されましたが、ダイス目に味方された織田側が終始優位に戦いを進めたために上杉勢は途中で戦闘を諦めて後退。織田・上杉の最初の決戦は、織田陣営の勝利に終わりました。
その間、東方では駿河を撤退した武田勝頼の後を追って、徳川家康(5-5★★)、織田信忠の連合軍が江尻城、興国寺城を占領、駿河の過半を支配しました。また畿内では根来衆が織田方について岸和田城に侵攻し、これを奪回していました。
こうした内外の情勢を受けて反織田陣営は戦いを放棄。敗北を認めたため、ここでゲーム終了となりました。


感想
いやー、面白いですね。やや落城ペースが早すぎるのが気になる所で、個人的には続編である「真田軍記」ぐらいのペースが好きなのですが、「ゲームだからこれで良い」という意見もあり、難しい所。勝利条件的に織田側有利は動きませんが、盤面の状況を見れば織田側が有利とはとても思えないような展開になることもあり(この記事参照)、反織田方でも十分に楽しめます。バランスが悪いと思うのであれば、ユニット数ではなく勝利条件を修正する方が良いと思いますが・・・。それとも、どうしても織田信長が撃破されるのを見たいのかな・・・。私としては、織田側で順当に勝ちを楽しむのもよし、反織田方であえて地獄を見るのもよしで、どちらでも楽しめる作品だと思います。