自作空母戦ゲーム「海空戦、南太平洋1942」(以下、本作)。今回は、6本目の作戦シナリオである南太平洋海戦に挑戦する。

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「海空戦!南太平洋1942」は自作の空母戦ゲームです。
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南太平洋海戦シナリオの概要は-->こちらを参照されたい

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10月26日

1400(承前)

しかし日本の攻撃隊は損害に見合うだけの戦果を納めた。「エンタープライズ」には「瑞鶴」艦攻隊が放った魚雷1本、「瑞鶴」「隼鷹」艦爆隊が放った250kg爆弾3発の直撃を受けて激しく炎上していたのである。「エンタープライズ」は航空機運用能力を完全に失い、最大速度が18ktまで低下していた。

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イメージ 5同じ頃、「エンタープライズ」を発進したワイルドキャット8機、ドーントレス18機からなる攻撃隊が日本艦隊に接近しつつあった。彼らが捉えたのは、阿部少将指揮下の日本海軍前進部隊である。高速戦艦「比叡」「霧島」、重巡「鈴谷」「熊野」、軽巡「長良」、駆逐艦7隻からなる警戒部隊だ。
ドーントレス隊が狙ったのは艦隊左側面を固める重巡「鈴谷」である。日本艦隊の対空砲火によって3機のドーントレスが撃墜されたが、3発の1000ポンド爆弾が「鈴谷」に命中した。「鈴谷」は沈没こそ免れたものの、速度が24ktまで低下してしまう。

イメージ 6続いてエスピリッツサントを発進したB-17 9機、ニュージーランド空軍のハドソン双発軽爆9機からなる攻撃隊が日本艦隊に接近した。上空警戒中の零戦がそれを迎撃し、ハドソンの半数を撃墜したが、生き残ったハドソン軽爆と高高度飛行のために迎撃を受けなかったB-17が艦隊上空に迫る。激しい対空砲火により残ったハドソン全機が撃墜された。高高度を飛行するB-17は対空砲火を恐れて離脱していった。ハドソン数機が決死の水平爆撃を空母「隼鷹」相手に敢行したが、爆弾は「隼鷹」の周辺に水柱を上げるだけで、実質的な戦果は無かった。

1800

イメージ 8夕暮が戦場を覆った。しかし日本軍はまだ諦めていなかった。「瑞鶴」「隼鷹」「瑞鳳」の格納庫及び帰還した攻撃隊から使用可能機をかき集め、艦戦27、艦爆9、艦攻12からなる第4次攻撃隊の準備を完了した。艦爆、艦攻の被害が大きいので、攻撃隊の半数以上が零戦であることが目を引く。薄暮なのでこの日の攻撃のチャンスはこれが最後だろう。一方の連合軍は空母機による援護が得られなくなったので、ヘンダーソン基地に救援を要請する。ヘンダーソン基地に展開していた米陸軍航空群のP-38Gライトニング2個中隊が発進。米機動部隊上空で戦闘空中哨戒を行う。

索敵機から敵発見報告が入る。場所はサンタクルーズ西方3~4ヘクス(90~120海里)だ。空母に関する報告はないが、損傷空母を含む艦隊とみて間違いない。日本軍機動部隊本隊からの距離は7ヘクス(210海里)。手頃な攻撃距離だ。直ちに攻撃隊が発進していく。

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イメージ 7艦隊上空を援護していたP-38 16機は、8機が上空の日本軍艦爆隊、8機が低空から迫る艦攻隊を追った。護衛の零戦隊は初めて見る特異な形状の米陸軍戦闘機に驚きを禁じ得なかったが、直ちに散開してこれを迎え撃つ。しかし高速のP-38は今までのF4Fと違って手強い相手であった。艦爆隊を守る「瑞鳳」零戦隊は何度かP-38の攻撃を阻止して艦爆隊を守り切ったが、低空援護を担当した零戦18機は半数以下のP-38に翻弄された。3機の零戦と3機の艦攻が撃墜され、他の艦攻3機が被弾により魚雷を投棄して離脱した。P-38の損害は皆無である。
艦攻隊の半数を失った日本軍攻撃隊は、眼下に見える米機動部隊に向けて突進していく。目標は輪形陣中心にいる空母「エンタープライズ」。既に午後の攻撃により激しく損傷している。
傷ついた空母が相手とはいえ、護衛艦艇の対空砲火はなおも激しかった。防空軽巡3隻、駆逐艦6隻が打ち上げる対空砲火は半端ない。超低空から突っ込んだ「瑞鳳」艦攻隊6機は、魚雷投下する前に全てたたき落とされてしまう。上空から突入した「瑞鶴」艦爆隊9機は、激しい対空砲火を物ともせず250kg爆弾を投下したが、惜しいかな、全ての爆弾は目標を逸れてしまう。

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イメージ 10しかし米機動部隊の退路上には2隻の日本潜水艦が潜んでいた。9月15日に空母「ワスプ」を撃沈した凄腕の「伊19」と、先日「ホーネット」への雷撃を惜しくも失敗させた「伊175」である。
「伊19」は「エンタープライズ」を狙って絶好の射点から6本の95式酸素魚雷を放った。しかし惜しいかな、わずかに右舷をかすめていった(出目5以下で命中の所で6を出した)。米機動部隊は「伊19」を深追いせず、直ちにその場を離脱した。そのため「伊19」は被害を受けずに哨戒任務を継続した。

イメージ 9しかし「伊175」は違っていた。前回失敗していた彼らは、目の前に宿敵「ホーネット」が迫ってくるのを見逃さなかった。ヨロヨロと後退してくる「ホーネット」に対して89式魚雷4本を一斉に発射した。そのうちの1本が見事に「ホーネット」の艦尾に命中した。巨大な水柱が立って「ホーネット」は洋上に停止する。左に大きく傾いた「ホーネット」は、被雷して15分で総員退艦が発せられ、1時間後には海中にその姿を没した。
しかし「伊175」は敵空母撃沈の喜びに浸っている時間は短かった。空母を失って怒りに燃える護衛駆逐艦が、猛烈な反撃を行ってきたのである。海中深く潜って敵駆逐艦の反撃を回避しようとする「伊175」であったが、米駆逐艦はそれを逃さなかった。1発の爆雷が「伊175」の至近距離で炸裂。大量の海水が艦内に侵入してきた「伊175」は、海底に向けた戻らぬ旅に向けて出発した。

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イメージ 11イメージ 12一方、その北方6ヘクス(180海里)では、再び日本艦隊に接近しようとした潜水艦「ワフー」が日本側の対潜哨戒スクリーンに発見されていた。大胆にも水上航行で接近しようとした「ワフー」に対して、新鋭の駆逐艦「秋雲」がそれを見逃さなかったのだ。12.7cm砲弾が「ワフー」の司令塔に命中する。慌てて潜行した「ワフー」に対して「秋雲」と「夕雲」が激しい爆雷攻撃を浴びせた。やがて海面上に油の帯が浮かび上がる。これが「ワフー」の最期であった。

2200

夜の帳が戦場を覆った。日本軍の損傷した「翔鶴」「鈴谷」は艦隊を離れて北方に向けて帰路につく。また残った艦艇は南に向かい、米艦隊の残存部隊を追う。
日本軍の各空母では、今日の戦闘で損害を被った航空機の修理を急いでいた。その日の集計によれば、「瑞鶴」「隼鷹」「瑞鳳」の艦上に残った航空機は、零戦63機、艦爆18機、艦攻15機の計96機であった(他に「翔鶴」の艦内に艦爆18、艦攻9)。零戦の数こそ十分であったが、艦爆、艦攻は定数の30%以下に落ち込んでいた。これで明日の決戦を戦えるのか・・・。