自作空母戦ゲーム「海空戦、南太平洋1942」(以下、本作)。今回は、7本目の作戦シナリオである第3次ソロモン海戦に挑戦する。なお、第3次ソロモン海戦シナリオの概要は-->こちらを参照されたい。ちなみに上記のページは「デバッグ済み」である。

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「海空戦!南太平洋1942」は自作の空母戦ゲームです。
作品についての詳しくは-->こちらを参照して下さい。
入手方法は-->こちらを参照して下さい。
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前回は-->こちら

11月12日22:00

イメージ 5上陸任務を終えた米輸送船団はガダルカナル近海を離れた。ガダルカナル南方サンクリストバル島近海まで後退した米輸送船団は2群に分かれた。1群は輸送船7隻を防空軽巡2隻、駆逐艦5隻で守る輸送船部隊。この部隊はサンクリストバル島近海から南下し、ニューカレドニア方面に向けて後退する。もう1群は重巡3隻、軽巡1隻、駆逐艦9隻からなる水上打撃部隊である。この部隊は水上戦闘隊形に移行して再びガダルカナル沖を目指した。

ガダルカナル近海で彼らは日本艦隊と激突する。高速戦艦2隻を基幹とし、重巡4隻、軽巡2隻、駆逐艦15隻からなる水上打撃部隊である。兵力では明らかに優勢な日本艦隊であったが、突然の遭遇であったためか、日本艦隊は対空警戒隊形のままであった。それに対して米軍は曲がりなりにも水上戦闘隊形に移行しており、その点が有利であった。

本作では、水上戦闘隊形と対空警戒隊形はマーカー1枚で表現されている。デフォルトは対空警戒隊形で、水上戦闘隊形に移行するためには、移動力消費が必要になる(その逆もしかり)。隊形の違いは対空戦闘時に支援可能な艦数の違い、そして水上戦闘時の主導権/砲雷撃回数判定のDRMになる。

日本艦隊は高速戦艦を先頭に立てて、その火力と装甲で米艦隊を一気に撃破せんとした。

イメージ 1


イメージ 6先手を取ったのは日本軍。高速戦艦2隻がその主砲射撃で猛威を振るう。重巡「ペンサコラ」が「比叡」の放った36cm砲弾数発の命中を受けて大破すると、旗艦重巡「サンフランシスコ」も「霧島」の主砲射撃を受けて小破する。米軍も直ちに反撃を行い、駆逐艦4隻を撃沈、4隻を撃破した。2個駆逐隊が瞬時に壊滅したことになる。

日本軍の反撃。駆逐艦7隻が米重巡群に必殺の魚雷攻撃を敢行する。重巡「サンフランシスコ」は酸素魚雷2本を食らって轟沈する。重巡「ポートランド」にも魚雷1本が命中して中破する。

激しい夜間水上戦闘が終わったとき、両軍の損害は以下の通りであった。

<<日本軍>>
沈没:駆逐艦4隻
中破:重巡「羽黒」、駆逐艦6隻
小破:重巡「愛宕」
<<連合軍>>
沈没:重巡「サンフランシスコ」
大破:重巡「ペンサコラ」
中破:重巡「ポートランド」

兵力では圧倒的に日本軍が有利であったが、対空陣形のまま戦闘に突入したことや戦闘中に隊列をバラバラにしたのが裏目に出た。

イメージ 7しかし米軍も喜んでばかりはいられなかった。南下中の輸送船団が日本潜水艦に捕まったのである。「伊175」潜の放った魚雷1本が防空軽巡「ジュノー」に命中した。「ジュノー」は大破して速度10ktまで低下したが、辛くも沈没は免れた。しかし「伊175」潜も無事では済まず、護衛駆逐艦による執拗な爆雷攻撃を受けてついに南太平洋の海底に向けて永遠の旅に出た。

なお11月12日終了時におけるVPは、日本軍31、連合軍89であった。


11月13日02:00

イメージ 8日付が変わって11月13日。ガダルカナル近海の日米両艦隊は損傷艦を離脱させつつ、なおも睨み合う。日本軍は中破した重巡「羽黒」と駆逐艦6隻が戦場を離脱。残ったのは高速戦艦2隻、重巡3隻、駆逐艦5隻の艦隊だ。対する米軍は大中破した重巡2隻に駆逐艦2隻をつけて撤退させた。そのために残ったのは大型軽巡「ヘレナ」と駆逐艦7隻である。兵力では日本軍が圧倒的に有利。しかも日本軍も今回は対水上陣形で挑む。米艦隊にとっては絶対不利な状況であったが、それでもヘンダーソン飛行場を守るべく日本艦隊に挑んでいく。

イメージ 2


しかし結果は一方的であった。米軍はその砲撃で日本駆逐艦1隻を撃沈、1隻を中破させ、重巡「高雄」にも軽微な損傷を与えたものの、損害はあまりに大きかった。大型軽巡「ヘレナ」は2隻の高速戦艦から執拗な砲撃を受けて大破。最後は至近距離から重巡「妙高」、軽巡「川内」の砲火を浴びて撃沈されてしまう。他にも駆逐艦3隻が沈没、1隻が中破し、無傷で残ったのは駆逐艦3隻のみであった。
一連の戦いで米巡洋艦部隊は壊滅した。しかし彼らはその犠牲によって日本軍によるヘンダーソン飛行場砲撃を見事に阻止したのである。

11月13日06:00

イメージ 9夜明けと共に両軍の航空機が活動を開始する。まず最初に行動を開始したのはブインから発進した日本軍の攻撃隊であった。ヘンダーソン飛行場に対する制圧攻撃に参加したのは、零戦9機、艦爆12機の計21機である。それに対してヘンダーソン基地からはP-38ライトニング8機、F4Fワイルドキャット16機が迎撃に発進する。米戦闘機は護衛の零戦隊を一撃の下に葬った後、艦爆隊に襲いかかった。艦爆と戦闘機では最初から勝負にならない。日本側の攻撃隊は文字通り全滅。わずかに数機が生き残ってブイン基地に帰投できただけであった。米軍の損害は皆無。無敵零戦も既にかつての面影はなかった。

米海兵隊のドーントレス27機が水上戦闘を終えて帰路につく日本艦隊を追う。未だにサボ島近海を航行中であった日本艦隊上空からドーントレスが殺到する。高速戦艦「比叡」に3発の1000ポンド爆弾が命中した。しかしさすがは戦艦である。わずかに速度が低下しただけで「比叡」の戦闘力には殆ど影響がなかった。

イメージ 10ラバウルから発進した日本軍の攻撃隊がヘンダーソン飛行場上空に現れた。零戦36機に護衛された陸攻12機からなる計48機の攻撃隊である。陸攻は旧式の九六式陸上攻撃機。新型の一式陸攻は昨日の対艦攻撃における大損害によって殆どが失われていた。
米軍はP-38、F4F等計40機でこれを迎え撃つ。しかし今度は零戦が勝った。零戦4機が撃墜されたが、連合軍戦闘機4機を撃墜し、陸攻隊を完全に守り切ったのである。他に数機のワイルドキャットが被弾して緊急着陸を余儀なくされた。肝心の陸攻隊による飛行場爆撃は外れてしまったが、対空砲火による損害もなし。この攻撃は久しぶりに日本軍航空隊にとってささやか勝利となった。

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日本艦隊上空には「エンタープライズ」から発進したSBD艦爆27機が来襲する。再び「比叡」が目標となったが、「比叡」は損害を免れた。その後、日本艦隊は相次いで敵機の攻撃を受ける。このTurn、日本艦隊を襲った米軍機は、SBD艦爆72機、TBF艦攻18機、B-17 18機の計108機に及んだが、高速戦艦「比叡」に数発の爆弾が命中して速度低下を来した他は、目立った日本艦隊に目立った損害はなかった。

11月13日10:00

イメージ 11米軍はガダルカナル周辺に対して緻密な索敵を行い、同島周辺に展開する日本艦隊の全貌をほぼ把握した。損傷した戦艦「比叡」はようやくガダルカナル沿岸海域から去ったが、中央水道をノロノロと撤退していく。代わって戦場に近づいているのは11隻の日本軍増援輸送船団だ。

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日本軍輸送船団を求めて飛び立ったのは、ヘンダーソン飛行場から発進した海兵隊のドーントレス艦爆27機だ。攻撃隊はサンタイサベル島東方海域からガダルカナルに近づく日本船団を捕捉した。攻撃隊は散発的な対空砲火を無視して2隻の輸送船を狙って急降下爆撃を敢行する。しかし爆弾はいずれも目標とした船からそれて、日本の輸送船は辛くも損害を免れた。

その頃、船団の南方60海里の地点で空襲圏外への離脱を図る日本戦艦部隊をB-17 18機が中高度から爆撃を敢行。爆弾3発が駆逐艦「暁」に命中し、「暁」は轟沈した。

11月13日14:00

イメージ 12輸送船11隻からなる日本軍の上陸船団は、サンタイザベル島を迂回してガダルカナル北方3ヘクス(60海里)の地点まで到達した。しかしこの時になってようやく米軍の攻撃が船団に集中しつつあった。空母「エンタープライズ」とヘンダーソン基地からF4Fワイルドキャット32機、SBDドーントレス63機、TBFアヴェンジャー27機の計122機が5波に分かれて日本船団を襲う。ブカ及びブインを発進した延べ36機の零戦隊が懸命にこれを迎撃するが、数に劣る零戦隊は到底全機を阻止し得なかった。輸送船3隻が沈没。それでも残る8隻の輸送船はなおもガダルカナルを目指していく。

11月13日18:00

夕闇が戦場を覆いつつある。ヘンダーソン飛行場からは最後の攻撃隊としてSBD艦爆18機、TBF艦攻9機が戦闘機16機の護衛を受けて発進していく。しかし彼らが航法ミスや日本機の迎撃によって遂に目的を達せずに引き返した。

11月13日22:00

日本軍の輸送船団はガダルカナルのエスペランス岬沖に到達した。8隻の輸送船から直ちに兵員が上陸を開始する。半日後に上陸が完了すれば、ガダルカナルの日本軍は再び攻勢をかける事が可能になる。