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ホモ・デウス-テクノロジーとサピエンスの未来

ユヴァル・ノア・ハラリ/柴田裕之訳 河出書房

以前に紹介した「サピエンス全史」の続編とも言うべき著作である。「サピエンス全史」が人類の歴史について記載した書物であるのに対し、本書は人類(サピエンス)の未来について予測した著作である。筆者は言う。これまで人類の歴史は、飢餓・疫病・戦争との戦いであった。そして21世紀の今日、飢餓・疫病・戦争は人類にとって主要な課題ではない。今や戦争による犠牲者は犯罪のそれの1/4以下、自殺者の1/6以下、糖尿病の1/12以下だ。現在は世界史上類を見ない程「平和な」時代になっている。このような時代に人類が目指すべき次のステップは何か。そしてそれは人類にとって明るい未来をもたらすのか。それが本書の主要なテーマとなっている。
ネタバレにならない程度に紹介すると、筆者によれば人類の未来は決して明るいものではない。20世紀を通じて勝利を獲得した自由主義、個人至上主義は、今やテクノロジーの進歩によって危機に瀕している。テクノロジーの進歩は人類を「ホモ・サピエンス」から「ホモ・デウス」(神のような人類)にアップグレードするかもしれないが、それはより明るい未来をもたらすものではなく、ホモ・サピエンスの終焉をもたらすものかも知れない。
人類の歴史や未来について見識を深めることができる著作である。またもっと単純に知的好奇心を満たすという意味でも興味深い著作だ。
「なぜ共産主義は自由主義に勝てなかったのか?」
「未来の主人公は古代進でもアムロレイでもなく、恐らくキラヤマトだろう」

お奨め度★★★★★