RedStorm_BA


「もし1987年初夏に第3次欧州大戦が勃発していたら」という仮想設定に基づき、東西ドイツ国境付近における航空戦を作戦戦術級で描いたRed Storm。このRed Storm - Baltic Approaches(以下、本作)は、Red Stormの追加オプションで、Red Stormにバルト海の戦場を追加する。

ゲームスケールは、Red Stormと同じく1Hex=2.5海里、1Turn=1分、1ユニット=1~4機の航空機。登場するのは、地域戦力として西ドイツ、デンマーク、ノルウェー、ポーランド、東ドイツ、スウェーデンが登場し、さらにソ連、イギリス、アメリカといったワールドパワーも登場する。面白い所としては、米海軍、海兵隊機が登場するが、特に米空母艦載機の登場は本シリーズでは第1作Down Town以来で、艦載機好きとしては嬉しい所だ。

バルト海の戦いなので、陸上目標以外に海上目標が登場する。登場するのはミサイル巡洋艦以下の水上戦闘艦と揚陸艦等で、水上戦闘艦は対空ミサイルや火砲で武装している。それに対して攻撃側は航空攻撃を仕掛ける訳だが、攻撃兵装としては通常爆弾、誘導爆弾等の他、空対艦ミサイルが登場する。さらに空対艦ミサイルを艦対空ミサイルで迎撃する場面もルール化されている。

という訳で今回は、本作最初のシナリオであるシナリオ1「Target Practice」をプレイしてみた。これは西ドイツの旧式駆逐艦に対する攻撃訓練を描いたもので、対艦ミサイルを搭載したトーネード4機と通常爆弾を搭載したトーネード4機が登場する。

TornadoIDS_GermanNavy


1Turn

西ドイツ海軍のトーネード編隊がユトランド半島のEggebek基地から発進する。最初に発進するのはコルモラン空対艦ミサイルを搭載したトーネード4機。搭載するミサイル火力は合計8火力である。ちなみに対艦ミサイル1火力は、恐らく1発の対艦ミサイルに相当すると思われるが、FA-18の搭載ミサイル数がHarpoon1発というのはやや合点がいかない所である。それでは1火力が対艦ミサイル2発に相当するのか?。しかしそれならシーハリアーの搭載ミサイルがシーイーグル4発になってしまうので、これもちょっと変。とにかくFA-18よりもシーハリアーの方がASM搭載能力が大きいというのが諸悪の根源だと思う。

Turn01

6Turn

先頭を飛行するトーネード編隊がレーダーで目標駆逐艦を捕捉した。距離20海里(8Hex)。コルモランの射程距離は15海里(6Hex)と短い。それに今回は敵の反撃もないので、距離10海里(4Hex)まで近づいてコルモラン対艦ミサイル計8発を発射した。

Turn06




7Turn

ミサイルを発射したトーネード編隊は上昇しつつミサイルの動きを追う。その後方から次のトーネード編隊が目標に近づく。8発のコルモランミサイルはほぼ全弾が命中。1隻は5発、別の1隻には3発が命中し、両艦とも沈没した。

Turn07




10Turn

訓練なので、状況を継続する。2隻の駆逐艦に対して今度は4機のトーネードが通常爆弾で攻撃する。2隻に対してそれぞれ4火力ずつで攻撃する。それぞれの駆逐艦には複数の爆弾が命中したが、両方とも撃沈するには至らず、2隻とも大破に留まった。

Turn10


感想

という訳でミッション終了である。勝利条件的には勝利したが、対艦ミサイルの命中精度と破壊力を考えれば、反撃してこない駆逐艦などはまさに「据物斬り」に等しい。やはりちゃんと「抵抗してくる敵」と戦ってみたい今日この頃である。