もりつちの徒然なるままに

ウォーゲームの話や旅の話、山登り、B級グルメなどの記事を書いていきます。 自作のウォーゲームも取り扱っています。

2005年04月

日米の戦艦比較において、日本側有利説支持者が良く持ち出す説に、散布界の優越がある。
これは、
「日本戦艦による主砲射撃の散布界は米戦艦のよりも小さいから、日本戦艦の主砲命中率が優れている」
というものだ。
この説については、日本側の散布界が優れているという明白な根拠はないし、日本側の戦闘記録の中でも
「敵側の散布界は良好である」
と述べているのをいくつか見つけることができる。
が、まあ、そのことはここでの本題ではない。夢を見たければ見れば宜しい。

それより今回問題にしたいの、砲弾の散布界についてある種の誤解があるように思えるのである。
それは、
発射された砲弾は散布界の中で一様に広がる
というものだ。
この説によれば、夾叉後の被弾確率は目標の被弾面積に比例する。
そのため被弾面積の小さい駆逐艦等はとんでもなく当てにくい目標になる。
が、
この理論は誤りである。
すなわち、射爆理論によれば
砲弾はある点を中心に正規分布状なパターンを描くのを常とする。
この理論によっても小型目標に対する命中率が低くなることには違いがない。
しかし目標の大きさが命中率に与える影響はやや軽減される。
それは一度でも正規分布曲線を見た人ならば明白だろう。

繰り返す。
砲弾は散布界の中で一様に広がるのではなく、正規分布上のパターンを示す

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最近、仕事が忙しくてゲームをするヒマがない。
今朝、出勤前(今日は休日出勤)の時間を利用して表題のゲームをした。
今まで何度かソロプレイをしていたが、いずれもルールの誤読があり、ちゃんとしたルールでプレイするのは今回が初めてだ。
(簡単なゲームと舐めてはいけない)
結果が平家方の勝利。源氏は京の支配を得るのが遅すぎて、VPの差を埋められなかった。
序盤の畿内攻防戦(第1次宇治川の合戦)では、平家の大兵力に源氏が押しつぶされて平家方の勝利。
続いて北陸時から攻め上った木曽義仲後白河院に篭絡されてあえなく平家方に組し。
東海に攻め上ってきた平家方(指揮官は木曽義仲)に対しては、源義経の獅子奮迅の働きによってそれを撃破。
勢いを取り戻した源氏は源義経を旗頭に入京を果たすものの時既に遅し
最後は屋島の合戦で平家の大軍に包囲された源義経があえなく最期を遂げた。
(写真はゲーム終了時の状況)

30シリーズとうたっているが、確かに30分でプレイできたのは驚きである。
またそこそこ盛り上がる部分もあるのでそれなりに楽しめる。
気になるプレイバランスの方は、最初見た感じでは「源氏圧勝か」とも思ったが、プレイしてみると結構平家方にも勝ち目がある。歴史的に勝ったのは源氏方なので最終局面の源氏優勢は動かし難いと思われるが、VPでバランスが取れている。(Victory in the Pacificのようなもの)
難点を挙げるとすれば(これは太平記システム共通なのだが)、
 (1) 慣れないうちは選択肢が多すぎて何をして良いのか迷ってしまう。
 (2) ゲームシステムにトリッキーな部分があって(例えば撤退は1~3武将しかできない等)、慣れないと不本意な負け方をすることがある。
欠点はあるものの、時間が余った時にするゲームとしては適当なのではないだろうか?。

ただ・・・、
最近この種のミニゲームがもてはやされる傾向にあるように思うのだが、いかがなものか。確かに短時間で終わるゲームは望ましいが、所詮ミニゲームばミニゲームに過ぎない。プレイの満足度も得られる歴史的興奮も到底フルサイズゲームには及ばない。
1日でプレイできる範囲のプレイ時間で、歴史的な興奮を感じることもでき、なおかつプレイ後に十分な満足感を残せるゲームはないものだろうか?。少なくとも表題のゲームがそれに該当するものではない、ということは確かだ。

ということで、私は仕事に行ってきます。

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前回

畜生、ここの一番乗りは俺だって言うのに


[第5ターン:アクションの順番:ジオン、なし、ジオン、連邦]
 このターンも増援は2枚づつだ。ジオン軍が引いてきたのはMA-05「ビグロ」とMA-06「ヴァルバロ」である。
 両者とも高速力と大火力が武器の高速モビルアーマーだが、細かいスペックが若干異なっている。
 まず御馴染みのビグロ。これはTV版ガンダムで、トクワン少尉(だったと思う。少尉にしては老け顔だったが・・・)が搭乗した機体。高速力でガンダムを苦しめたが、最後は口の中にビームライフルぶち込まれて爆発した。ゲーム中の評価は、速度7は両軍を通じて最速、火力4もゲルググ並みでまあ使えるのだが、防御力がドム並みと少々心もとない。高速力を生かした一撃離脱戦法が有効だろう。
 次にヴァルヴァロ。これはOVAに登場した機体で、ケリィレズナーという変な名前大尉が乗り込んで主人公の乗るガンダムと死闘を演じた。ゲーム中の評価では、速度こそ6とビグロより劣るものの、火力は5、防御力もゲルググ並みと、ビグロよりも遥かに使いやすい機体となった。こんな機体に暴れまわられたら、連邦軍も対処に苦労するであろう。
 一方の連邦軍は補充3と補充4である。この2枚で計9ユニットを復活させた。その結果、連邦軍の戦力は艦船24、機動兵器49の計73枚に対し、ジオン軍は艦船11、機動兵器20の計31枚で、数の上では倍以上に差がついてしまった。ただジオン側は増援で来た2枚の高速モビルアーマーに加えて、ブラウブロが健在、初期配置されているリックドム、ゲルググのエリート部隊も大半が健在なので、質的な面ではまだまだ連邦軍よりも優位に立っていた。
 このターン、先手を取ったのはジオン軍である。この段階でジオン側は連邦の戦艦を沈めてサドンデスを狙う作戦に出たようだ。ビグロやヴァルバロが発進し、戦線後方に展開する連邦戦艦群に果敢な攻撃を仕掛けた。また衛星ミサイルも命中。このターンだけでマゼラン級戦艦の3個戦隊が撃破された。しかし度重なる補充マーカーの使用により連邦側の戦力は著しく回復していた。大型戦闘艦の数でもジオン側5個戦隊に対して未だ7個戦隊を持っている。サドンデスを達成するためには、さらに3個戦隊を撃破しなくてはいけない。しかも自軍の損害をなしにだ。
 サドンデスを狙うジオン軍をあざ笑うかのように、最終インパルスは連邦軍が取った。Nフィールドではガンダムがグワジンを撃破、Sフィールドでもグワジン級戦艦の1個戦隊が失われ、この時点でジオン側サドンデスの可能性は著しく遠のいた。
 そして・・・、
 いつのまにかSフィールド正面ががら空きとなり、そこから進入したジムスナイパー2がジオン軍要塞ユニット1個にビーム攻撃を加えてこれを破壊した。まず1個達成。あと1個要塞を潰せば連邦軍がサドンデスする。

私が生き延びねば、ジオンは失われる



[第6ターン:アクションの順番:連邦]
 このターンも増援は2枚づつ。連邦軍はこのターン、はじめてカスを引いた。強襲揚陸艦「グレイファントム」と補充2だ。グレイファントム(というか、名前は決まっていない。ホワイトベースと同級艦ならなんでもOK)はホワイトベースと同級艦だが、技量1がついていない。要するにただの戦艦だ。一応ジオン側のサドンデス勝利を阻止する意味では役に立つかも知れない。
 もう1つは補充2で、これによって3ユニットを復活させた。
 ジオン側の増援は、MA-04X「ザクレロ」とMS-18E「ケンプファー」だ。ザクレロはジオン側のカスユニット。技量はないし、火力は小さいし、防御力も弱い。ただ速度6はそこそこ貴重であり、戦場の火消役と考えれば使えなくもない。
 ケンプファーはOVAに出てきたモビルスーツで、劇中ではジムスナイパー2とガンキャノン量産型からなる1~2個小隊と単機で交戦し、その大半を撃破している。ゲーム中でも火力5は凄まじい威力を発揮するが、一方で防御力はドム並みなので、扱いには注意を要する。
 最初のインパルスは連邦軍が取った。万事休す。アバオアクー前面はもうがら空きだ。Sフィールドから進入してきたジムスナイパー2が、要塞ヘクスに侵入し、白兵戦をしかけた。ジムスナイパーの火力は4、技量1、白兵戦なので合計+3の修正がつく。3以上の目を出せば命中だ。サイコロ4個振る。そのいずれもが3以上だった。全弾命中。さらにサイコロを4個振る。出目は1、2、3、6

ドカーン

2個目の要塞は難なく破壊された。この時点で、

アバオアクー降伏

となり、連邦軍の勝利が確定する。
なお、陥落寸前のアバオアクーからザビ家の一行が脱出を図ったが、その途中、シャアの放ったバズーカによって抹殺されたか否かは明らかではない。

おわり

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たった1機のモビルスーツに・・・

[アクションの順番:連邦、ジオン、なし、連邦]
 このターンから連邦軍、ジオン軍とも増援が2枚づつとなる。この辺りまで来るとジオン軍の戦線は増援部隊等によって相当に強化され、連邦軍としても突破が容易でなくなってくる。従って第3ターンまでに連邦軍がどれだけ有利な地歩を固めることができたのか?、あるいは連邦軍がその数的優勢を保持することができたのか?、がゲーム序盤の大きなポイントとなる。ここまでは連邦軍にとっては比較的順調だったと言えそうだ。しかしジオン軍にも強力な増援部隊が登場し、防衛体制も強化されつつあるので、今後の展開はまだまだ余談を許さない状況である。
 このターンの増援は、連邦軍が強襲揚陸艦「ホワイトベース」(第13独立戦隊)と補充5。ホワイトベースは連邦軍艦船ユニットの中では唯一の技量1である。それはすなわち長距離射撃時でも+1の修正を得ることができることを意味し、場合によっては役に立つかも知れない。ホワイトベースはSフィールド侵攻艦隊にまわすこととした。また補充5マーカーは撃破されたユニットを復活させることができるマーカーである。これを使って連邦軍は6ユニットを復活させた(今回が要塞兵器の選択ルールを使用したため、連邦軍の補充ユニットは1枚多くなる)。
 一方のジオンの増援は、シーマ艦隊(ザンジバル級)と技量1のリックドムだ。前者はホワイトベースと同じく技量1の艦船。後者は黒い3連星が駆るリックドム部隊のコトらしい。史実では黒い3連星はオデッサ戦で戦死したことになっていて、アバオアクー戦に参加できるはずもないのだが、このように既に戦死したキャラクターが遠慮なく登場してくるのが本ゲームの特徴の1つである。
 このターン、最初に主導権を握ったのは連邦軍である。ここでは数少ない残存ザク部隊を撃破し、ビグザムやブラウブロは遠巻きに包囲するにとどめた。
 続いてジオン軍が主導権を握った。ジオンは残り少なくなった兵力をやりくりしつつ、アバオアクー前面に阻止線を展開する。ビグザムは再び大暴れ。ジム中隊1個を混乱させるが、惜しくも壊滅させるには至らなかった。またアバオアクーの宇宙港からはシーマ艦隊が全軍の期待を担って出撃していく。
 1回の休みの後、最終アクションを制したのは連邦軍である。マゼラン級戦艦からなる3個戦隊が前進し、その主砲射程圏内にシーマ艦隊をとらえた。晴れ渡った宇宙(そら)の下(ミノフスキー粒子濃度=5)、連邦戦艦の長距離センサーはシーマ艦隊の発する赤外線シグネチャーやその他の反応を確実に捕捉した。数条のメガ粒子砲がシーマ艦隊の旗艦リリーマルレーンを包む。

「ガイドビーコンなんか出すな。やられたいのか・・・」

 シーマが叫んだかどうかは定かではない・・・。命中。爆発。そしてさらに降り注ぐメガ粒子砲。ジオン軍の期待を一身に背負ったシーマ艦隊は、何ら戦果をあげることなく僅か1ターンで壊滅した。

 その頃アムロはビグザムを追っていた。暴れまわるあの巨大モビルアーマーを倒さない限りアバオアクーへの道は開けない。右側遥か彼方にグワジン級の大型戦艦が見える。これもまた魅力的な目標には違いなかったが、今はビグザムを倒すのが先だ。アムロはビグザムの下側に回りこみ、そこから突進を開始した。

「下かあ、対空防御!」

ビグザムの足から爪のようなミサイルが発射され、ガンダムに迫った。しかしアムロはこれを難なく回避した。さらに接近。至近距離まで飛び込んだ。

「そこっ!」

アムロは素早く3発のビームライフルを放った。命中。ビグザムのスラスターを貫いた。誘爆。巨大なビグザムは炎に包まれた。

「たった1機のモビルスーツに、この、ビグザムがやられるのか・・・」

ビグザムコクピットでドズルザビが叫ぶ。次の瞬間。ビグザムはドズルザビをそのコクピットに閉じ込めたまま、火球となって宇宙に散った。

つづく

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5.沖縄・日本本土の戦い


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1945年。日米戦の最終段階における日米戦闘機を比較する。

連合軍機は、SeaFire3P-51D MustangP-47N Thunderboltをあげてみた。
SeaFire3は、沖縄戦に登場した英空母に搭載された艦上戦闘機である。SpitfireMk5を基にしたモデルで、性能的にはヘルキャットコルセアを少し控えめに評価した内容である。零戦相手にはなんとか勝てるだろうが、紫電疾風クラス相手には苦戦を強いられよう。
P-51D Mustang第2次世界大戦最良の戦闘機と言われている機体である。高い機動性ターボチャージャー付きエンジンによって中高度以上で戦う限りいかなる日本機相手にも有利に戦える。
P-47N ThunderboltP-51Dをさらに強力にした戦闘機である。P-51Dの弱点だった火力を火力2に強化し、さらに耐久力を増すことによって、本ゲーム最強の戦闘機となった。

日本側からは2式戦闘機(鍾馗)2型丙紫電改4式戦闘機(疾風)1型乙をあげてみた。
鍾馗2型丙アジャイルこそないものの機動性では米新鋭戦闘機ほぼ拮抗し、火力2米新鋭戦闘機を上回る。総合的にヘルキャットコルセア相手なら互角以上に戦える。さてこの鍾馗2型丙(Ki-44-IIc)とは何だろう?。手元の資料によるとキ44-2型丙とは胴体と翼内合わせてホ103 12.7mm機関砲計4門搭載した型とある。12.7mm*4火力2というのはありえない。だったらこの機体のモデルはなんだろうか、と思って調べてみると、キ44-3型というのが見つかった。これは20mm*4(3型甲))又は37mm*4、20mm*2(3型乙)を搭載したモデルだが、少数生産されただけに終わっている。
紫電改は今更説明の要はないだろう。日本海軍最強として名高い戦闘機である。アジャイルこそないものの機動性耐久力ではコルセアヘルキャットと互角。火力2によって前2機とは互角以上に戦える。P-51P-47相手には中高度以下の空戦に持ち込めば勝機があるが、いずれにしても苦戦は免れない。
疾風1型乙疾風の火力強化型で20mm機関砲*4を装備している。高機動性アジャイル特性大火力によって大半の連合軍戦闘機相手には有利に戦える。強敵はP-47で、高高度戦闘に持ち込まれたら、如何な疾風といえども勝ち目はない。低空域の戦闘であれば、アジャイル特性を利用して互角以上に戦えよう。

6.(おまけ)日米艦爆、艦攻比較


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6.1艦爆比較(1) 99艦爆vsドーントレス

日米戦初期の艦爆隊を代表する2機種を比較したい。機動性はエンジンパワーに優れたドーントレスの勝ち。また耐久力も6:7でドーントレス有利で、この勝負、完全にドーントレスの勝ちである。

6.2艦爆比較(2) 彗星vsヘルダイバー

マリアナ・レイテ戦を戦った日米の艦爆を比較する。機動性はパフォーマンス及びエンジンパワーに優れた彗星の勝ち。耐久力は6:8でヘルダイバーの勝ちで、総合的に見たら甲乙付けがたい。ちなみにヘルダイバーの機動性は前作ドーントレスにも見劣りするような内容で、1945年に登場したSB2C-4でようやくドーントレス並みになった。これでは何のための機種改変だか・・・。

6.3艦攻比較(1) 97艦攻vsデバステーター

耐久力は互角、機動性はやや97艦攻有利だから、総合的に97艦攻有利だが、実質的にはほぼ互角といってよい。

6.4艦攻比較(2) 天山vsアヴェンジャー

機動性はパワー値に優れた天山の勝ち、耐久力は6:8でアヴェンジャーの勝ちで、実質的にはほぼ互角だが、実戦能力は耐久力に優れたアヴェンジャーに軍配が上がるだろう。

おわり

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