ゲームの紹介
このゲームはBC73~71年に共和制ローマを揺さぶった奴隷戦争を扱っている。反乱軍のリーダーはスパルタクスという名のトラキア人奴隷で、彼は各地で奴隷を解放しつつローマ軍と戦い続けることになる。1ターンは1ヶ月に相当し、エリア式のマップはイタリア半島を中心に約30の属州、6つの城塞都市、3つの聖域、そして4つの海域からなる。1ユニットはローマ軍の場合1個軍団(約5000人)又はリーダー等を示し、反乱軍の場合は軍団規模の部隊又はリーダーを示す。ユニットは歩兵、射撃兵(投石、弓兵等)、騎兵に分かれているが、主力はあくまで歩兵である。特にローマ正規軍の強さは圧倒的で、他の追随を許さない。リーダーは各自名前つきだが、細かくレーティングされているわけではなく、基本的な能力の差異は小さい。しかしスパルタクスは特殊技能として他のリーダーよりも戦闘回避が容易であったり。ポンペイウスは強行軍の成功率が高い等、個々のルールでリーダーの特徴を表現している。第2ターン
反乱軍
CMJの記事どおりに部隊を散開させる。ただし北方ローマ軍は「寝た子」のままにしておきたい。スパルタクス率いる主力がアブリアへ、別働隊がルカニアへ移動。カンパニアには奴隷2個を残して足止めとする。アプリカ、ルカニアで反乱勃発。これで反乱軍の支配領域は3箇所に拡大した。リーダー2人も登場。これで早くも反乱軍は5人のリーダーが勢ぞろいする。
ローマ軍
こちらもリプレイ通りにティレニア海に艦隊を派遣する。カンパニアではローマ第1予備軍団が出撃、奴隷2個と交戦する。ローマ軍は奴隷1個を撃破し、もう1個を潰走せしめたが、追撃戦のダイスが振るわず奴隷1を逃がした。カンパニアの支配権はまだ取り返せず。第3ターン
反乱軍
さらに地歩を広げるべくサムリウム、サムリウム山岳地帯、ヒルピニア山岳地帯、プルッティウムに兵を進める。これで反乱軍の支配領域は7箇所になった。カンニクス率いる反乱軍打撃部隊がカンパニアに進出し、城外に出てきたローマ軍第1予備軍団を捕捉した。戦闘の結果、反乱軍は奴隷1個を失い、ローマ軍は第1予備軍団は1ステップを失った。第1予備軍団は整然と城門の中へ退却していった。第4ターン
反乱軍
さらに北上。ピケヌム、サンビニア山岳地、そして首都ローマを指呼に望むラティウムに進出した。これで反乱軍の支配領域は10州に達し、次ターンから攻城兵器の建設が可能になる。ローマ守備隊は圧倒的な反乱軍を前にしてただその城門を閉ざすしかなかった。第5ターン
反乱軍
このターンからローマ軍主力が行動を開始する。それを阻止するためエルトニアとウンプリアに2個グループが進出。ローマ軍に対する遅退戦術を行う一方、スパルタクス率いる主力はラティウムに集結。ローマ包囲の体勢を取る。ローマ軍
3個軍団を主力とするローマ軍がエトルリアに進出。カンニクス率いる反乱軍と戦う。ローマ正規軍に奴隷が敵う訳もなく、奴隷1ユニットを残して壊滅した。それでもカンニクスが整然と退却できたのは不幸中の幸いか?。ローマ軍
主力軍団がラティウムに進出。奴隷4個からなる反乱軍を捕捉した。正規軍と奴隷の戦い。勝敗は最初から見えていた。奴隷軍は壊滅。反乱軍の指揮官は命からがら逃げ去った。(それにしても部隊が全滅しても指揮官は死なないのか?)。ローマ軍
ラティウムで反乱を鎮圧した。しかる後に主力は北上。エトルリアにいた反乱軍の奴隷1個を捕捉殲滅した。全滅した属州にいたリーダーはどうなるんだろうか?。やっぱり全滅だろうな。ということで反乱軍リーダー1人死去。ローマ軍
エトルリア、サビニア山脈で反乱を鎮圧した。ロンギヌスが3個軍団を率いてアエミリア山脈に進出。ヴァリニウスの仇を取るべくスパルタクスに決戦を挑む。歩兵戦力に優るスパルタクスはそれに応じた。結果は歩兵戦力に優るスパルタクス軍の大勝。ロンギヌス率いるローマ軍3個軍団はいずれも壊滅的な打撃をこうむってしまった。ローマ軍
兵力を2分する。主力はクラッスス率いる6個軍団で、アエミリア山岳地帯にいるスパルタクス軍を捕捉せんと進発したが、強行軍に失敗。西部海岸地帯で右往左往することになってしまった。別働隊はムンミウス率いる1個軍団で、南下してカンパニアに進出、そこに根を張る反乱軍の掃討作戦を行う。奴隷3個を撃滅し反乱を鎮圧したが、奴隷どもの反撃により予備軍団1個が壊滅してしまった。ローマ軍
スパルタクスが大移動したので、クラッススの主力も強行軍で南を目指す。が、失敗。ローマ近郊で立ち往生してしまった。その一方でレントゥルス率いるローマ軍1個軍団が北上、リグリアの反乱軍を制圧する。第13ターン
反乱軍
ローマ軍の大部隊が戦場に表れた。ポンペイウス率いる精鋭軍団だ。これにつかまったら勝ち目はない。スパルタクス軍は山間を縫うように東海岸サムニウムに着く。追撃してきたポンペイウス軍団の追撃を巧みに回避した。ローマ軍
増援登場。ポンペイウス率いる精鋭4個軍団だ。これで盤上の正規軍団数は10個に達した。「圧倒的じゃないか我が軍は・・・」。ポンペイウス軍団は東海岸アブリアに配置する。ポンペイウス軍団はスパルタクス軍を追撃。ローマからはクラッスス率いる4個軍団がサムリウム山岳に進出してきた。別働隊はピケヌム、ガリア・トランスパダナにも進出し、奴隷4個以上を抹殺した。第14ターン
反乱軍
ローマ軍が大軍でスパルタクス軍への包囲輪を締め付けつつあった。反乱軍は最早これまでと判断。VPによる勝ち逃げを狙う。ガリア・トランスパダナとピケヌムで限定的な反撃を試みる。ガリア・トランスパダナでは一応敵を撃退したが、ピケヌムではわずか2個軍団のローマ軍にスパルタクス軍が大敗を喫した。最早正面からローマ軍と戦う力は今の反乱軍にはない。ローマ軍
VPでは圧倒的な差がついてしまった。もはやスパルタクス本人を抹殺するしか勝ち目はない。最後の増援=レントゥルスの4個軍団をイストリアに配置。スパルタクス軍の背後を断つ。10個軍団以上でスパルタクス本人の抹殺を図るが、回避のダイスは無常にも"2"。スパルタクスは包囲の輪からスルリと逃げてしまった。ローマ軍
もう勝ちはないが、最後の最後スパルタクスを抹殺しておきたい。が、強行軍のダイスは良くなく、スパルタクス軍を捕捉したのはわずかにマンリウス率いる3個軍団に過ぎなかった。イリリクムの山岳地帯でスパルタクス軍とローマ軍が激突する。ローマ軍の優勢であったが、1ラウンド戦っただけで反乱軍は退却を決意。スパルタクス軍の退却戦術が功を奏し、混乱することなく反乱軍は撤退した。反乱軍勝利
プレイの感想
初プレイということで随分タコなプレイになってしまった。まず反乱軍。今回は運良くスパルタクス本人が捕捉されずに済んだが、もしローマ軍の大軍に捕捉されたらサドンデス負けするところであった。聖域ルールなども使いこなす必要があるだろう。一方ローマ軍。緒戦で2個軍団を失ったのは大失敗だった。初期の兵力不足の際には下手に分散配置などせず、集中配置で敵に向かうべきだった。あとステップロスによるVP損失が大きいので、強行軍による損耗は出来る限り避けた方が良い。ただVPによる勝利を目指す場合、ローマ軍はかなり厳しい戦いを強いられるように思う。ローマ軍としてはスパルタクス抹殺によるサドンデス勝利しか勝ち目がないのかも知れない。