もりつちの徒然なるままに

ウォーゲームの話や旅の話、山登り、B級グルメなどの記事を書いていきます。 自作のウォーゲームも取り扱っています。

2009年06月

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確か今から10年程前にデビューした500系新幹線。
最近めっきり見る機会が少なくなりました。
先日、新大阪駅の構内でたまたま見かけたので写真をパチリ。
相変わらずそのスタイルは衝撃的です。
私的には嫌いではないモデルなのですが、やっぱり速いだけでは実用性に欠ける、ということなんでしょうかねえ・・・・。

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少し前の話ですが、主題のゲームをプレイしました。
ルールはVer2.0を適用しています。

(注) Empire of the Sunは米国GMT社が2005年に出版したシミュレーション・ボードゲームです。
標準サイズのヘクスマップ1枚と376個のカウンターよりなり、マップの1ヘクスは約150マイル(240km)、1ユニットは数隻の艦船、数十機の航空機、旅団~軍規模の地上部隊を示します。1ターンは4ヶ月。1941年12月の真珠湾攻撃から、1945年8月までの3年9ヶ月を計12ターンでプレイします。
今回プレイしたのは1944年シナリオ。これは1944年開始時から終了までの計3ターンをプレイするショートシナリオです。

詳しくは --> こちら
あるいは --> こちら

前回まで

第8ターン(1944年前半) --> こちら
第9ターン(1944年中盤) --> こちら
第10ターン(1944年後半) --> こちら

感想

今回は最終回ということで、1944年シナリオをプレイした感想を紹介します。
まずプレイ時間。もう少し早くプレイできるかな、と思いましたが、終了まで約5時間かかってしまいました。VASSALの操作性の問題なのか、あるいは私の慣れの問題なのか。そのあたりは不明ですが、このペースならキャンペーンを1日で終えるのはかなり苦しいかもしれません。それにしても
「1日かければフルキャンペーンが終わるかもしれない」
というのは魅力です。

今回のシナリオで強く感じた点は
「日本軍による逆上陸が強い」
ということでした。
例えばある島にステップロスした日本軍9-12ユニットがいたとします。この島を連合軍が奪取しようとする場合、安全策を取るならば3個師団以上の兵力が必要です。2個師団以下なら師団壊滅の危険があります。師団の壊滅は米軍の戦意低下に直結します。
しかし・・・・、
これは実の所完全な意味での安全策ではありません。例えばサイパン島に9-12の日本軍がいて、その後方沖縄に9-12ユニットと軽空母1ユニットがいたとしましょう。サイパンに3個師団の米海兵隊が攻め込んできた。それに対して日本軍はリアクションに成功。軽空母1ユニットと9-12ユニットをサイパンに向かわせました。
果たしてサイパン攻防戦の結果は如何に・・・。

https://livedoor.blogimg.jp/mk2kpfb/imgs/2/8/2839849d.jpg

まず護衛に当たっていた日本海軍の軽空母ですが、圧倒的な米海軍の攻撃によって生還はまず期待できません。しかし地上戦の方はどうでしょうか。沖縄から回航された9-12ユニットは軽空母の犠牲の下、米海軍の妨害を受けることなくサイパンに上陸できます(注)。地上戦の結果は米海兵隊にとって辛いものになるでしょう。島嶼戦に熟達した日本兵達は50%の確率で米海兵隊3個師団を文字通り壊滅させることができます。米海兵隊の反撃は(圧倒的な海空軍の援護を背景とした場合)100%の確率で日本兵を殲滅できますが、両軍共壊滅してしまえば土地を奪うことはできません。連合軍としては占領作戦の確実を期するためには最低でも4個師団投入する必要があり(それでも50%の確率で6ステップを失う)、戦意の喪失を避けるためにはなんと6個師団以上を投じる必要があります。ちなみに第8ターンの時点で米軍が輸送可能な部隊数は、1ターン当たり9個師団。1個所の侵攻に6個師団を投じることは決して不可能ではないにしてもかなり苦しいものであることはご理解頂けると思います。

(注)この点については「おかしい」と思って何度も何度もルールブックを確認してみましたが、海上ユニットが護衛しているリアクション側の強襲上陸部隊を阻止するルールはついに発見できませんでした。この点は私の読み込みが足らないのかもしれません。リアクション側強襲上陸部隊を阻止するルールをご存知の方は、是非ご一報を下さい。

その他にもかなり細かいテクニックを要求されるゲームであります。先に紹介した上陸戦のこともそうですが、その他についても例えば司令部の指揮範囲や連合軍側の国籍制限、補給ルールや陸海軍対立ルール等。一見するとルールは簡単そうに見えるのですが、使いこなすのはなかなか難しい。それなりに形のあるプレイに漕ぎ着けるまでは数回の練習が必要なのではないでしょうか。

イメージ 3細かい点では、例えば「なんでニュージャージとニューヨークが同じ性能やねん」(まあどうでもいい話ですが)とか、中には「長門の方が大和よりも火力が大きいのはおかしい」と仰る日本軍ファンの方もいらっしゃるかもしれません(笑)。と思っていたら、護衛空母が南部フィリピンや北部ニューギニアといった脇の戦場でコソコソと動き回っていたりして「意外と雰囲気出ているじゃん」と思ったり、空母「海鷹」がユニット化されている太平洋戦争ゲームは初めてや、とちょっとした感動を覚えたりします。

太平洋戦争のカードドリブンゲーム(CDG)というのは恐らく本作は初めてですが、CDGの良い面が出ているように思いました。例えば従来のゲームではなかなか再現できなかった各種のエピソード、例えば「空挺作戦」や「オーストラリア軍による戦い」、あるいは「捷号作戦」等が本作では自然に再現されています。
「サイパン島を失った日本軍は次期決戦として捷号作戦計画を準備した」
などといった事例をゲーム上で再現できるのは、本作ぐらいではないでしょうか。
もちろんカードの出方によっては、例えば「1944年の東京空襲」とか「1942年の戦艦「大和」海上特攻」とかいった「ちょっと変だな」と思うような事象も有り得なくはないのですが、本作の場合はそれが許容範囲内に収まっていて、それほど違和感を覚えることはありません。

本作が太平洋戦争を扱ったSLGの「決定版」かどうかはまだわかりませんが、少なくとも従来の作品とは一線を画した作品であることは間違いないようです。

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大阪に出かけてきました。

そういえば京阪神地区で新型インフルエンザが広まり、一種のパニック状態になったのはつい最近のことですが、今回大阪方面へ出かけたときは、インフル騒ぎはなんやそれ、という状態でした。

街中を歩いていても、マスクをしている人は殆どいません。みんな普通に歩いています。薬局を覗く機会はなかったですが、この分ではマスク不足もすぐに解消しそうな雰囲気ですね。

あの大騒ぎからまだ2~3週間しか経っていないのに、この変貌ぶりは正直驚きです。

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少し前の話ですが、主題のゲームをプレイしました。
ルールはVer2.0を適用しています。

(注) Empire of the Sunは米国GMT社が2005年に出版したシミュレーション・ボードゲームです。
標準サイズのヘクスマップ1枚と376個のカウンターよりなり、マップの1ヘクスは約150マイル(240km)、1ユニットは数隻の艦船、数十機の航空機、旅団~軍規模の地上部隊を示します。1ターンは4ヶ月。1941年12月の真珠湾攻撃から、1945年8月までの3年9ヶ月を計12ターンでプレイします。
今回プレイしたのは1944年シナリオ。これは1944年開始時から終了までの計3ターンをプレイするショートシナリオです。

詳しくは --> こちら
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前回まで

第8ターン(1944年前半) --> こちら
第9ターン(1944年中盤) --> こちら

第10ターン(1944年終盤)

増援部隊到着

イメージ 2パナマ運河の修理も完了。連合軍の増援部隊が次々と太平洋方面に到着した。空母「シャングリラ」「ボンノムリチャード」、護衛空母2ユニット、戦艦2ユニット、巡洋戦艦「アラスカ」、第5海兵師団、そしてB-29を装備する2つ目の飛行部隊である第21爆撃集団である。第21爆撃集団はウェーク島に展開した。英連邦軍も空母「ヴィクトリアス」、戦艦「デュークオブヨーク」が登場。
日本軍は第35、第39の2個軍が登場。さらに中国大陸から兵力を引き抜き、2個軍が太平洋方面に展開した。特にダバオには完全戦力である第35軍が展開。ダバオの守備兵力は計2個軍4ステップに膨れ上がった。

第2次パラオ沖海戦

イメージ 3連合軍プレイヤーは手札を見てほくそ笑んだ。「ステルメイト作戦」「フォレージャー作戦」「フォレージャー2作戦」そして「アイスバーグ作戦」。兵站値が6以上の大作戦が4枚も混じっている。他にも「アッシュ作戦」「アナキン作戦」といったクセのある作戦もあり。
「何でもありやな」
と連合軍プレイヤーが言ったかどうか・・・。

イメージ 4その連合軍。まずは日本軍の防御力に打撃を与えんとした。2群に別れた米艦隊はダバオとパラオに迫った。パラオに向かったのは新鋭空母「シャングリラ」を含む空母2ユニット、戦艦3ユニットからなる襲撃部隊である。もう一帯は空母「フランクリン」「イントレピッド」と基地航空隊2個からなるダバオ攻撃部隊。
連合軍が兵力を二分したのを見て好機と見た日本軍。今度こそ恨み重なる米機動部隊に一矢を報いん。空母「大鳳」「翔鶴」、戦艦「大和」「長門」「金剛」。そう、生き残った聯合艦隊の最後の打撃部隊がパラオ沖に向けて出撃していった。

しかし・・・、
またもや戦運は日本軍に味方しなかった。
日本軍の攻撃は米新鋭戦艦「マサチューセッツ」を疵物にするのが精一杯。大して「大和」「長門」「金剛」「翔鶴」。つまり歴戦の聯合艦隊主力がいずれも大きな損害を被ってしまった。
第2次パラオ沖海戦はまたもや日本軍の敗北に終わったのである。

サイパン沖海戦

イメージ 6イメージ 5南部フィリピンでは、上陸した米陸軍部隊と日本軍の間で睨みあいが続いていたが、連合軍はフィリピン方面で新たな攻勢に転じた。米陸軍1個軍団と海兵隊1個師団がルソン島ラモン湾に上陸。マニラ方面を伺う構えを見せたのである。一方の日本軍は地上兵力と海空兵力を再配備し、連合軍の新たな進攻に備える。

イメージ 7連合軍は「フォレージャー作戦」を発動した。今度の狙いはサイパン島。しかしサイパン上陸を目指すのではなく、サイパンに集結する日本艦隊を叩くのが目標だ。当時サイパン島には新鋭空母「大鳳」他、重巡や駆逐艦からなる部隊が在泊していた。これを叩けば日本海軍の機動打撃力は大きな損害を被ることになる。空母7ユニット、戦艦1ユニットからなる圧倒的な米艦隊は、サイパン島に向けて出撃して行った。
「サイパン危うし」
危機を察知した日本軍は温存していた「捷号作戦」をここに発動した。新鋭空母「天城」、先の海戦の傷も痛々しい「大和」「長門」「金剛」「翔鶴」、そして基地航空部隊。日本海軍が今まで温存していた最後の力をサイパン沖にぶつけてきた。
そして・・・、
この戦いで日本海軍は久しぶりに勝利を得た。日本軍は「長門」「金剛」を失い「天城」が損傷したが、米軍は新鋭空母「シャングリラ」を失い、「フランクリン」「イントレピッド」が損傷により戦列を離れていった。

https://livedoor.blogimg.jp/mk2kpfb/imgs/a/3/a351bc58.jpg
サイパン沖で激突する日米の機動部隊。この戦いは日本海軍にとって久しぶりの勝ち戦であった。しかしそれは何ら戦局に寄与しない空しい勝利でもあった。

グアム攻防戦

イメージ 9日本軍は「飛行教官制度」を導入し、一連の戦いで消耗した日本海軍航空部隊の立て直しを図った。
一方の米軍はサイパン沖の損害にもめげず、新しい作戦に着手した。
「アイスバーグ作戦」
グアム島進攻である。海兵1個師団の他、空母や戦艦を合わせて7ユニットを投入。圧倒的な兵力によってグアム島を強引に占領してきた。そのかいもあってかグアム島攻防戦はアッサリと米軍の勝利に終わった。
一方「フランクリン」「イントレピッド」を主力とする別の機動部隊はフィリピン東方海上に進出。マニラ湾に向けて攻撃隊を発進させようとしていた。
日本軍は直ちに艦隊を出撃させてフィリピン近海の米機動部隊を追う。後に「ラモン湾沖海戦」と呼ばれるこの戦いによって、日本軍は上手く先手を取ったにもかからず米機動部隊の防空網に阻まれた。米軍の損害は皆無。日本軍は若干の航空機を失った。
どさくさに紛れて米軍は海兵1個師団をヤップ島に向かわせて同島を奇襲上陸しようとした。しかしこの作戦は日本軍の発見する所となってしまった。沖縄に待機していた輸送駆逐艦(APD)がヤップ方面に出撃し、海兵隊を追っ払った。

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マニラ攻防戦

イメージ 12連合軍は最後の作戦に着手した。「フォレージャー2作戦」。つまりマニラ進攻である。ラモン湾に上陸した陸軍と海兵隊の合同部隊は陸路マニラ湾に向かう。確実を期するために出来ればもう1個ぐらい部隊を投入したかったが、強襲上陸を行った際の+3のDMを嫌って現有兵力で我慢した。今の所兵力的には優勢だが、日本軍がリアクションしてきたら優位は失われる。頼みの綱は奇襲だが、その可能性は20%でしかない。
果たせるかな、奇襲には失敗。日本軍はリアクションを起こしてきた。逆上陸を行う陸軍1個師団、それを援護する輸送駆逐艦、そして基地航空部隊と空母「翔鶴」「隼鷹」。圧倒的な兵力を誇る米海軍部隊に対してはささやかな兵力だが、それでも彼らの存在は無力ではなかった。
「マニラ沖海戦」
後世にそう呼ばれることになる戦いは両軍にとって過酷な結果に終わった。日本軍は空母「翔鶴」「隼鷹」そして基地航空部隊を失い、残った海上ユニットは輸送駆逐艦のみ。米軍は空母「イントレピッド」が失われ、新鋭戦艦「ミズーリ」が損傷した。しかし日本艦隊の犠牲は無駄ではなかった。
マニラ湾では友軍艦艇の犠牲の下で逆上陸に成功した日本陸軍1個師団が、進攻してきた米軍部隊相手に奮戦していた。元より兵力は米軍側が優勢だが、しかし日本軍には地の利がある。しかも逆上陸部隊の到着によってマニラ湾周辺の地上兵力は両軍ともかなり接近した戦力となっていた。
戦いは一週間余り続いた。両軍とも多大な犠牲を強いられたが、しかし連合軍は日本軍を撃破することはできなかった。連合軍部隊は後退し、マニラを巡る攻防戦は日本軍の勝利に終わった。

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マニラ湾攻防戦は今シナリオ最後の激戦となった。

ゲーム終了

ここでゲーム終了。勝利得点を計算したところ、日本軍の勝利得点が3点で連合軍の戦術的勝利に終わった。日本軍は第8ターンに南鳥島を失ったのが痛かった。

余談ですが、1944年シナリオの勝利条件もVer1.3とVer2.0では微妙に異なっていました。

プレイ時間約5時間

次回は感想を掲載します。


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イメージ 1

少し前の話ですが、主題のゲームをプレイしました。
ルールはVer2.0を適用しています。

(注) Empire of the Sunは米国GMT社が2005年に出版したシミュレーション・ボードゲームです。
標準サイズのヘクスマップ1枚と376個のカウンターよりなり、マップの1ヘクスは約150マイル(240km)、1ユニットは数隻の艦船、数十機の航空機、旅団~軍規模の地上部隊を示します。1ターンは4ヶ月。1941年12月の真珠湾攻撃から、1945年8月までの3年9ヶ月を計12ターンでプレイします。
今回プレイしたのは1944年シナリオ。これは1944年開始時から終了までの計3ターンをプレイするショートシナリオです。

詳しくは --> こちら
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前回まで

第8ターン(1944年前半) --> こちら

第9ターン(1944年中盤)

増援部隊到着

イメージ 2このターン、米軍は空母「シャングリラ」、戦艦「ミズーリ」「ニューヨーク」、第3海兵隊航空大隊、そして第20爆撃集団(B-29)を受け取るはずであった。しかし日本海軍潜水艦によるパナマ運河攻撃(詳細は前回参照)により、増援部隊は1ターンの遅延を余儀なくされた。結局このターン受け取ったのはB-29 1ユニットのみ。この虎の子B-29は中国大陸に展開し、早速日本本土に対する戦略爆撃を開始した。

イメージ 3日本軍は空母「天城」、第32軍、そして第12航空隊を受け取った。「天城」と第32軍は早速レイテ島に配備された。この結果、ダバオ、レイテ、そしてマニラ湾というフィリピンの要域にはいずれも航空部隊と地上部隊が展開することになり、フィリピン防衛の目処が立った。

インパール作戦発動

まず連合軍が「デクステラティ作戦」を発動。北部ニューギニア一帯に攻勢を仕掛けてきたが、折からの暴風雨によって作戦は失敗に終わった。またもや「神風」が吹いたのである。ここの所暴風雨に泣かされてばかりの連合軍は訝った。
「ジャップの奴らは気象兵器でも開発しやがったのか・・・・」

イメージ 4天佑我にあり。
そう確信した日本軍は、連合軍陣営の弱点、CBI(中国-ビルマ-インド)戦線に対して総攻撃をかけてきた。「は号作戦」発動である。ビルマ戦線に展開していた完全装備の3個軍(第15、第28、第33)が次々とビルマ-インド国境を越えてインパールに雪崩れ込んだ。インパールを守る英第33軍団が目標である。
しかし航空偵察により日本軍の動きを察知した英軍は次々と手を打ってきた。まずアギャップ方面で守備に任じていたインド第4軍団をインパール方面に向かわせる一方、レドの守備を担当していた米式装備の中国軍1個軍もインパールに向かわせた。それを米第14航空群の戦闘機群と英東南アジア方面航空部隊(SEAC)が援護する。
インパールの戦いは壮烈を極めたが、戦いの利は日本軍になかった。作戦に参加した日本軍3個軍団は悉く壊滅。日本軍による北インド進攻の野望は完全に潰え去った。

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インパールに進攻する日本軍(図中の赤丸)。しかし英軍の対応は素早かった。この戦いで壊滅的な打撃を被った日本軍は、以後ビルマ方面で積極的な攻勢に出る力を失っていく。

ウルシー攻防戦

イメージ 6そのころ太平洋方面では連合軍が「ガルバニク作戦」を発動し、中部太平洋の要域カロリン諸島ウルシー環礁に向けて侵攻作戦を開始した。新鋭空母6ユニット、戦艦2ユニットに援護された海兵隊1個師団にである。ウルシーを守るのは微弱な航空部隊だけ。このままでは日本軍に勝ち目はない。
熟慮した日本軍だが、結局ウルシー進攻は受け流すことにした。潜水艦「伊19」が米戦艦「ワシントン」に魚雷を命中させたが、米軍の被った損害はそれだけだった。

この時日本軍は「暗号解読カード」「捷号作戦」カードを持っていました。戦艦又は巡洋艦1ユニットに護衛された逆上陸部隊をウルシーに投入すれば、上陸する海兵隊に大損害を与える可能性は十分にありました。もちろん投入した部隊は間違いなく帰ってきませんが、海兵隊を殲滅すれば自動的に米軍の戦意を1段階下げることができる上、海兵隊撃破は米軍による進攻能力に確実な障害になることは間違いありません。
この場面、迎撃しなかったことが得策か否かは難しい所です。

日本軍は2OCカードを使用し、兵力の再配置を行った。トラック島を守っていた艦隊のうち、戦艦「大和」「長門」はサイパン島へ引き上げ、トラックに残るのは軽空母「瑞鳳」だけとなった。

パラオ島沖海戦

イメージ 13連合軍は太平洋方面でポナペ、クサイといった後方の日本軍拠点を占領し、引き続いて3OCカードを使用してパラオ攻撃作戦を開始した。フィリピン方面への次期作戦に備えて日本軍の兵力を減殺しておこうという腹である。参加兵力は空母「エンタープライズ」を初めとする大型空母6ユニット。水上艦を含まない純粋な空母艦隊である(注1)。

(注1)1ユニットが単体の空母を表す訳ではないので、実際には空母オンリーの艦隊ではないです

イメージ 7パラオには当時軽空母「隼鷹」、第26航空戦隊の生き残り、そして第18軍がいた。まともに戦えば日本軍に勝ち目はない。しかし歴戦の軽空母「隼鷹」をむざむざと米軍の手によって沈められるのは日本軍プレイヤーにとって我慢ならない所だったのかもしれない。
日本軍プレイヤーは手元の「JN25暗号コード変更」カードを使って迎撃を決意した。日本本土周辺に展開していた陸軍の精鋭航空部隊2個(20-10-2のバケモノ部隊)がパラオ、ヤップに進出。さらに戦艦「大和」、空母「大鳳」といった日本海軍の虎の子達がパラオ近海を目指す。さらにグアム島に展開していた第51航空戦隊では、ある恐るべき秘策が試されようとしていた。

イメージ 12イメージ 8パラオ沖海戦。その幕開けは衝撃的だった。グアム島を発進した数機の「銀河」爆撃機が超低空から米艦隊に接近。迎撃戦闘機を掻い潜って次々と米空母に体当たりを仕掛けてきたのである。空母「エセックス」「ハンコック」他数隻が命中弾を受けてよろめいた。しかし戦いはまだ終わらない。
両軍空母から発進した艦載機と日本陸軍機が西カロリンの空に激突する。次々と炎に包まれる両軍の戦闘機。熾烈を極めた戦いだったが、しかしその結果は一方的なものだった。
米軍は空母「エンタープライズ」「ハンコック」が損傷し、いずれもカビエンの前線基地に引き上げた。だがそれだけだった。
一方の日本軍は空母「大鳳」「隼鷹」、戦艦「大和」がいずれも損傷を被った他、精鋭陸軍航空部隊もいずれも勢力半減の損害を被った。一騎当千で鍛え上げてきた日本軍にとって、この損害は痛かった。

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パラオ近海で激突する日米機動部隊

南部フィリピン進攻

イメージ 10パラオ沖海戦が終わった後、連合軍は小規模な作戦の繰り返しによって西部ニューギニアに残っていた日本軍の拠点を次々と制圧していった。そしてニューギニア方面の戦局が概ね安定したことを見計らった連合軍は、このターン最後の大作戦として「Sデイ作戦」を発動した。南部フィリピン進攻作戦である。
「Sデイ」作戦の目玉は実戦初参加となる米第11空挺師団であった。護衛空母「カサブランカ」が上空制圧する中、西部ニューギニアの基地を発進した第11空挺師団はモロタイ島に空挺降下し、同島の飛行場を確保した。さらに米陸軍2個軍団(第1,第6)が南部フィリピンの一角に上陸、さらなる進攻を伺う。

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連合軍による南部フィリピン進攻作戦。連合軍はダバオを伺う地点に強力な橋頭堡を築いた。

「Sデイ作戦」の主役をつとめるのは米第11空挺師団なのですが、その使い道はなかなか難しいです。「日本軍のいない所」が目標になるのですが、余程のことがない限り重要地点は日本軍によって守られています。日本軍のいない所ならば通常の上陸作戦でも左程抵抗なく奪えるし・・・・。まあリアクションを食らう心配がないということがが救いといえましょうか?。

いよいよフィリピン決戦の時迫る。
明日は日本にとって最後の日となるのであるろうか?。
「大日本帝国壊滅まで、あと324日・・・」

つづく


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