Army Group SouthはGMT社のバルバロッサシリーズの1作品で、1941年6月22日に開始されたバルバロッサ作戦のうち、ドイツ南方軍集団の戦いを描いた作品である。1ヘクスの対向距離は実際の5マイル(8km)を表し、1Turnは実際の2日間に相当する。1ユニットは実際の大隊~師団規模の部隊を示す。航空ユニットも登場し、実際の40~80機を示す。
今回は同ゲームのシナリオ3「ルントシュテット攻勢」をプレイした。これは開戦直後から約2週間に渡る南方軍集団の戦いを描いたシナリオである。筆者はドイツ軍を担当した。
セットアップ時の状況
第2Turn
装甲部隊を中心に南方へ向けて前進を開始する。ソ連軍の司令部を撃破すれば2VP、第4Turnまでにルボフを占領すれば5VPという餌に釣られて装甲部隊を南に向ける。第2Turnまでは移動できないソ連軍司令部は捕捉できそうな目が見えてきた。ルボフは片翼包囲。これは勝ち逃げできそうだ。第4Turn
ルボフが餌だと気付いた時には遅かった。ルボフに片足を突っ込んだ我が装甲部隊はソ連流人海戦術の底なし沼に足を突っ込んでしまっていた。この時点で勝利を諦めたドイツ軍プレイヤーは投了し、ゲームは終了した。(今から思うと、少し諦めが良すぎたかもしれない)
感想
結局、何が何だかわからないうちに負けていた。残念ながら勝敗を云々できる技量にはなかったことを認めないわけにはいかない。ルールを読んでくるだけでなんとかなるだろうと思っていたが、少なくとも勝敗を競うレベルになるには準備不足だった。せめて練習シナリオぐらいはソロで試していおき、戦闘結果表や地形効果表ぐらいは癖を掴んでおく必要があると感じた。まあ同じシナリオを事前にソロで1~2回試しておくのが理想だが・・・。ゲームそのものについて言えば、かなり重いゲームであった。個々のルールはそれほど難解ではないのだが、それらを組み合わせて使おうとすると途端に骨が折れる。装甲部隊のオーバーラン、浸透移動、同一師団効果、装甲効果、航空阻止、攻勢補給、砲兵支援、鉄道修理、その他考えることが多いので頭を使う。今回のプレイでは、特に砲兵運用と道路移動が面倒だと感じた。砲兵運用についてはプレイ終了後にルール解釈ミスがあったことが判明したので評価を改める必要があるが、道路移動ルールの難解さはやや不可解である。ソ連側のシーケンスや司令部ルールにもクセがあり、ドイツ側から見た場合はその辺りソ連側の弱みにも付け込む必要があるが、今回のプレイではとてもそこまで到達できなかった。全般的に今回のプレイでは、ルールを使いこなすというよりも、ルールに弄ばれているといった方がより正確に近い。投了が早すぎたきらいがあることは否めないが、細かいルールに弄ばれるのに疲れた、というのが本音に近いかも知れない。
プレイ時間も結構かかる。今回のシナリオの場合、慣れたプレイヤー同士で1ターン2時間程度。不慣れなプレイヤーならばその1.5~2倍ぐらいを覚悟する必要があるように思う。今回のシナリオは全6Turnの比較的短いシナリオであったが、それでも例会1日で完遂するのはかなり困難ではないかと感じた。今回の例会では、私たちのチーム以外に3乃至4チームで同じシナリオをプレイしていたが、最終Turnまで行ったチームはなかったと思う。
プレイ時間も結構かかる。今回のシナリオの場合、慣れたプレイヤー同士で1ターン2時間程度。不慣れなプレイヤーならばその1.5~2倍ぐらいを覚悟する必要があるように思う。今回のシナリオは全6Turnの比較的短いシナリオであったが、それでも例会1日で完遂するのはかなり困難ではないかと感じた。今回の例会では、私たちのチーム以外に3乃至4チームで同じシナリオをプレイしていたが、最終Turnまで行ったチームはなかったと思う。
そう言う訳で今回のプレイではバルバロッサシリーズの魅力を感じる所には至らなかった。ただ今回は明らかに準備不足だったことは否めない。事前にルールブックを1回読んできただけで、他には何の準備もしなかったのだから。この程度の準備期間で難度の高いゲームの魅力を理解しようとするのがそもそも無理なんだと思う。次回プレイする際には、もう少しちゃんと準備をしてから挑戦してみたい。
(でもVASSAL版もないし、ゲームそのものも入手難なんだよな・・・)