もりつちの徒然なるままに

ウォーゲームの話や旅の話、山登り、B級グルメなどの記事を書いていきます。 自作のウォーゲームも取り扱っています。

2012年10月

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ソフトウェア開発へのSWEBOKの応用

松本吉弘著 オーム出版

先に紹介したソフトウェアエンジニアリング品質基礎体系(SWEBOK)を解説した著作である。本書は大きく2つのパートに分かれていて、前半は実際のシステム開発の事例の中でSWEBOKを紹介したもの、後半はSWEBOKそのもの解説でソフトウェア要求、ソフトウェア設計、ソフトウェアテスティング等といったSWEBOKの項目が1つ1つ解説付きで紹介されている。下名の個人的な見解では、前半部分の事例紹介はわかりにくく、後半のSWEBOK紹介は有益であった。前半部分が下名にとって馴染みの薄いエンタープライズ系のシステム開発(あるスーパーマーケットチェーンにおけるITシステム開発)であったことも関係しているのかもしれない。後半部分はSWEBOKの具体的な説明がわかりやすく書かれていた。
下名にとっては後半部分しか価値がなかったが、そこは人それぞれであろう。

お奨め度★★★

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去る10/20~21にかけて江戸川区船堀センターを舞台に猿遊会と呼ばれる会合が開かれました。これは「ウォーゲーム好きが集まって猿のようにゲームをするイベント」らしいのですが、どうやら最近はゲーマーの同窓会的な役割に移りつつあるようにも思います。

それはとにかく、折角2日間もゲームをガッツリできるのだから、普段はなかなかプレイできないビックゲームをプレイしてみよう、ということで企画されたのがGDW社のThe Third World War(以下T3WW)連結キャンペーン。このゲームについては以前にも詳細なソロプレイレポートを紹介させて頂いたので、内容説明は不要でしょう。今回T3WWを6人でじっくりプレイしてみよう、ということになりました。

結果から言えば、2日間約17時間のプレイ時間(セットアップ含む)で4Turnまで進みました。結果的には全体の丁度半分です。今回の経験から、8Turnのキャンペーンをプレイするには3日間程度が必要で、泊まり込みで2泊3日~3泊4日程度の時間をかければなんとかプレイ可能かと思われます。

私はWP軍北欧戦線を担当しました。ダイス目の悪さ(ノルウェー海の制海権が前半3TurnまでNATOが握りっぱなし)と劣勢な航空戦力(なんでアードバーグが北欧戦線で打撃阻止やってんのよ・・・)に苦しめられながらも、なんとかナルビクの線まで進出。ナルビク盆地の入り口を阻止して北部ノルウェーを支配しました。フィンランド降服に伴うVPと合わせて獲得したVPは計19点。WP軍の実質的勝利となりましたが、戦略予備を投入しての結果なので、素直には喜べません。またこの後に行われるであろうNATO軍の反撃を思うと、暗澹たる思いがします。

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他の戦線を見てみると、中欧戦線でのWP軍躍進が物凄く、第4Turn終了時に米軍師団を除く他の部隊は概ね全滅という状態になりました。戦線を構築する部隊にも事欠く有様です。オランダ、ベルギー、オーストリアはいずれも降服。西ドイツも降服寸前で、戦後の東西国境線はフランス前面になるかもしれません。

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南西方面では序盤からユーゴ進攻を仕掛けたWP軍がイタリア半島付け根に雪崩込み。トリエステ、ヴェニスを占領し、このままイタリア半島へなだれ込みという所まで攻め込みました。イタリア軍はアルプス方面から兵力を引き抜き、新たな戦線を構築しようとしていますが、果たして間に合うかどうか・・・・。

バルカン方面ではユーゴにWP軍主力を投入した関係上、ギリシアではテキサロニカ前面で攻勢ストップ、トルコもガリポリ半島の制圧には成功したものの、イスタンブール前面での攻撃には大損害を出して失敗したそうです。戦後イスタンブール市街にA-10の銅像が立ったとか、立たなかったとか・・・。

最終的にWP軍が獲得した特点は計148点。勝利レベルは「WP軍実質的勝利」です。この後の展開については予断を許しませんが、現状の残存兵力から考えると、NATO側が劣勢を挽回するのはかなり困難かと予想されます。我が北方戦線はあまり勝利に貢献できませんでしたが、それでもNATO航空兵力の一半を引受け、中欧方面での航空優勢確保に貢献できたことは、我ながら評価してあげても良いかな・・・。

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最後になりますが、今回のプレイに参加・ご協力頂いた皆様には、この場を借りてお礼申し上げます。また猿遊会という素晴らしい舞台を提供頂いた皆様にもお礼申し上げます。



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仙台駅の牛タンストリートで牛タンを食べようと思ったのですが、生憎の連休でどこも長蛇の列。
そこで駅の目の前にある「たんや善治郎」に行きました。

牛タン定食\1,575。
牛タン数切れ、ご飯、スープ、とろろという内容です。
牛タンの味も仙台市内で食べる牛タンとしては及第点。
並ばずに食べられる点を評価したいです。

お奨め度★★★

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GMT社の新作ゲーム「PANZER」が到着しました。
タイトル通り、戦車同士の戦いを描いたゲームです。

時代背景は1943~44年にかけての東部戦線。
独ソいずれも強力な戦車を有し、火力と装甲を誇る重戦車同士の激烈な射撃戦闘を楽しめそうな作品です。

1Hex=100m、1Turn=15秒~15分という幅のある時間を表現しています。1ユニットは車両1両、火砲1門、航空機1機、及び班~分隊規模の歩兵部隊を示します。
気になるのは登場戦車で、時期的に「一番おいしい時期」を選んだ関係上、登場戦車もまた豪華です。種類こそ独ソ合わせて17種とやや少なめながら、車種の一部を紹介すると、6号戦車「Tiger」「Tiger II」、5号戦車「Panther」、4号戦車、3号戦車、さらに3号突撃砲や「マーダー」自走砲等。ソ連側はT34/76、T34/85、SU-76、SU-85、SU-100、IS-2、KV-1、KV-2等が登場します。他に対戦車砲、長距離砲、歩兵、さらには航空機等が登場します。

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マップはフルマップ1枚です。ASLやツクダの戦車戦シリーズのように複数のマップを組み合わせて様々な地形を作るようにはなっていません。シナリオは計10本。いずれのシナリオも10台前後の戦車が登場するタイプのシナリオです。

ルールブックは英文77ページ。これだけを見るととてつもないボリュームに思えてきますが、初級ルールだけなら英文20分前後です。これなら大した事がありません。ただ全体になると、標準ルール=77ページとなり結構な状況です。シナリオ特別ルールは別途読まないと行けないし・・・・。

現時点では他にやるべきことがあるので後回しですが、機会を見つめてこのゲームにもチャレンジしてみたいです。

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表題通りYSGAの例会でASL Starter Kitをプレイしました。
以下はその記録です。

S1 Retaking Vierville

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ASL Starter Kit#1の最初のシナリオです。ノルマンディ上陸作戦、いわゆるD-Dayの翌日で、ユタビーチから数マイル内陸に入った所にあるヴィレヴィール村を巡る攻防戦を描いたシナリオです。米軍の兵力は第101空挺師団第506空挺大隊所属の部隊で、彼らが守るヴィレヴィール村に対して、ドイツ軍第1058国民擲弾兵連隊所属の部隊が強襲攻撃を敢行するというシナリオです。下名は米軍を担当しました。

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イメージ 10当初米軍はヴィレヴィール村の道路上をノンビリと前進している状態です。それを街の両翼から接近してきたドイツ軍部隊が挟み撃ちにする。慌てて建物に駆け込む米軍部隊。その間に両翼からは米独の部隊が次々と戦場に馳せ参じる。
結局最終TURNに米軍のエリート歩兵分隊(7-4-7)が白兵戦で勝利条件ヘクスに陣取る独軍部隊を撃破。米軍が勝利を収めました。

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イメージ 17本シナリオは歩兵と指揮官ルールのみが適用される初心者向けを意識したシナリオで、ASLの基本的なルールしか使用しません。携行火器のルールも不要なので、移動、射撃、回復といったASLの最も基本的な部分を容易にマスターできる好シナリオといえそうです。


S2 War of the Rats

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イメージ 111942年におけるスターリングラード市街戦を扱ったシナリオです。攻撃側のドイツ軍は練度良好、装備に充実した部隊を有し、機関銃、火炎放射機、爆薬といった携行火器が登場します。防御側のソ連軍は新兵や第2線部隊といった2流の部隊で、装備も機関銃が数丁あるのみです。下名はドイツ軍を担当。

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イメージ 12今回は大通りを制圧する位置に重機関銃部隊を排し、右翼からは普通の4-6-7歩兵を中心とした数の威力による遮二無二突破を目指し、左翼からは練度の高い5-4-8歩兵分隊が火炎放射機、軽機関銃の助けを借りてドイツ軍の制圧に向かいます。右翼の4-6-7部隊は兵力に物を言わせて順当に前進。練度の低いソ連軍を圧倒していきます。一方左翼の5-4-8部隊は、優良装備を活かせぬままソ連軍の反撃に射すくめられ、なかなか前進できません。

イメージ 16最終的にはドイツ軍が練度差を活かしてソ連軍守備隊を圧倒。ゲーム半ばでドイツ軍の優勢勝ちで終わりにしました。ソ連側のランダム増援が3Turn連続で出現しなかったのがソ連側にとって痛かったと言えそうです。火器の使い方をマスターするには良いシナリオと言えそうです。ドイツ軍としては十分に楽しめましたが、バランス的にイーブンかどうかは微妙な所。ソ連軍を担当したいとは思えませんでした。

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S4 Welcome Back

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1944年12月16日のルクセンブルク国内。いわゆるアルデンヌ戦の序盤を描いたシナリオです。攻撃側はドイツ軍第26国民擲弾兵師団の一部。防御側はどこかの工兵部隊。練度的にはドイツ軍は4-4-7の2線級部隊が中心。対する米軍はエリートの7-4-7から2線級の5-4-6まで多種多彩。勝利条件はドイツ軍が一定量(全兵力の1/3)以上の部隊をマップ西端から突破させればドイツ軍の勝利です。下名は米軍を担当。

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イメージ 13米軍は幅広いマップ全域をわずか8個の分隊、3丁の機関銃、2基の火炎放射機で守り抜く必要があります。この兵力で全12個分隊のドイツ軍を阻止するのは容易ではありません。半ば絶望的な状況で開始したこのゲーム。しかし序盤から米軍のダイス目が炸裂。最強の50口径重機関銃(8-20)が、これまた最強の10-2指揮官に率いられて大活躍。兵力に物を言わせて開豁地を突っ走るドイツ軍歩兵を次々と薙ぎ倒していきます。ROFが切れずに連続射撃によって4個分隊と1個指揮官が昇天。いきなりの大損害で天を仰ぐドイツ軍なのでした。

イメージ 14しかし期待の米8-20重機関銃は最後の射撃で6ゾロを出してしまい故障。復活を期して振った回復ダイス(dr)もなんたることか"6"。重機関銃は永久に失われてしまいます。その後中央の村落を抜けて盤端突破を狙うドイツ軍に対し、両翼に配置された米軍部隊がその進路を阻むべく横展開。激しい射撃戦で両者とも損害を出します。決着は最終TURNまでもつれ込み、ドイツ軍歩兵分隊4個と指揮官が米軍の臨機射撃に耐えて盤端突破に成功し、ドイツ軍の勝利が確定しました。

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最後まで盛り上がったゲームでしたが、バランス的には疑問に残ります。米軍兵力が少な過ぎて独軍の突破を阻止するのは至難の業。今回のように臨機射撃のダイス目に恵まれればある程度は勝負になりますが、逆に臨機射撃のダイスがしょぼくROFを維持できなかったらドイツ軍の突破を阻止することは困難でしょう。バランス的にはドイツ軍有利と思えました。

全般

イメージ 15時間の関係上今回はASL SK#1に含まれている歩兵のみのシナリオ3本に終始しました。プレイ時間は1シナリオあたり2時間弱。歩兵中心の1マップシナリオならばサクサク進みます。ASLはルールが多くまた略号も多いのでルールブックを読んでいてもなかなか理解が及びません。実際にプレイしてみると、思ったほどは複雑ではなく、スムーズにプレイできるので驚かされます。それでも難易度の高いゲームであることは間違いなく、たとえスターターキットであっても並みのウォーゲームに比べればルールは遥かに複雑です。ルールを覚えようとしても無駄なので、まずはプレイしてみるのが上達の早道かな、と思いました。

次回は戦車が出てくるシナリオもプレイしたいです。

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