もりつちの徒然なるままに

ウォーゲームの話や旅の話、山登り、B級グルメなどの記事を書いていきます。 自作のウォーゲームも取り扱っています。

2014年04月

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少し前、といってももう冬のことになりますが、北鎌倉にある精進料理「鉢の木」に立ち寄りました。
半月点心という名前の定食です。2,310円也。
若狭の小鯛、九条葱とサーモンの酢の物、鶏照焼き、出汁巻玉子、ご飯、椀物等計15品という内容です。
美味かった。

お奨め度★★★★

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永遠のゼロ

百田尚樹 講談社文庫

映画化されて有名になったので読んでみた。確かに面白い。前の大戦で戦死した祖父の後を追う中で、太平洋戦争の航空戦史やその中で苦闘するパイロット達の姿を描いている。本書は小説なので無論事実を描いた著作ではないが、所謂「仮想戦記」ではない。歴史の流れを大きく変えることなく、戦争という背景の中で人々を描いた小説なので、むしろ一般的な戦争小説といって良いだろう。
主人公は戦時中の零戦パイロットで、真珠湾攻撃、ミッドウェー海戦、ラバウル航空戦、マリアナ沖海戦、フィリピン戦、沖縄航空戦、本土防空戦といった太平洋戦争における主要な海空戦に尽く参加している。凄腕のパイロットだが、生への執着が強く、所謂「勇敢なパイロット」ではない。そのため時に周囲と対立しながらも自らの信念を貫き通していく。読者は、主人公の生き方に共感しつつ、その一方で当時の軍上層部の愚劣な戦争指導に怒りを覚えていく。そのような本だ。
本書は戦史ではなく小説なので、戦史としての評価はあまり意味がない。小説としてみた場合、本書は極めて優れた作品であり、人間ドラマである。ただ敢えて戦史として評価してみた場合、筆者の主張に首肯できない部分があったのも事実だ。また映画を見たときに比べると、読後の爽快感が少なかったことも付記しておく。

お奨め度★★★★

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戦略級関ヶ原を終了した時、まだ2時過ぎだった。そこで新作「フリードリヒ最大の危機」をプレイすることにした。下名は反プロイセン軍を担当する。

1756年8月

最初のTurnはプロイセン軍のみが行動できる。プロイセン軍は、マグデブルグより出撃し、フリードリヒ(★★3)率いる1個軍団(8戦力)がザクセンのトルガウ要塞を攻撃。ベフェールン将軍(★1)率いる1個軍団(8戦力)がライプチヒに攻め込む。両要塞は瞬時に陥落。勢いに乗るフリードリヒ本隊は、要域ドレスデンに攻め込むが・・・。

1756年10月

ドレスデンを囲むプロイセン軍だったが、ドレスデンにこもるザクセン軍はルトヴィスキ将軍(★★1)指揮の元奮戦し、ドレスデンを守り通した。城外で野陣を張るフリードリヒ軍に厳しい冬が近づいている。

1756年12月

冬季損耗によりフリードリヒ軍は少なからぬ損害を被ってしまう。そしてドレスデンは年内を持ちこたえた。

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1757年2~6月

年が明けてオーストリア軍が本科的に動き始めていた。モラビアのオリュミッツを囲むプロイセン軍の背後を付いたブラウン将軍(★★2)がシレジアに進入。グラツ要塞を起点としてシレジア領内を席巻し、ブレスラウを含む北部シレジア地方の大半を制圧していた。オリュミッツを囲むプロイセン軍は連絡線を断たれて壊滅の危機が迫る。

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1757年8月

プロイセン軍はオミュレツの包囲を解き、グラツ、シュフィドニツァの奪回を狙ってきた。一方、オーストリア軍FM ブラウン将軍率いる1個軍団がドレスデンを囲むフリードリヒ軍を襲った。プロイセン軍は斜行陣を駆使して迎え撃ったが、度重なる消耗で疲れきったプロイセン軍にオーストリア軍を打ち破る力はなかった。フリードリヒ軍は大損害を被って後退し、ドレスデンの包囲は解かれた。

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1757年10月

ロシア軍が動いた。3個軍団(24戦力)の大戦力で東プロイセンのケーニヒスベルグを囲む。24戦力もの大戦力で攻撃を受けたら、さしものケーニヒスベルグもひとたまりもない。ケーニヒスベルグは陥落し、ロシア軍は、西に向けた門を確保した。

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1758年2月

冬季Turnを経て兵力を回復した反プロイセン軍。いよいよプロイセン軍に止めを刺すべく行動を開始する。
まずオーストリアのFM ブラウン将軍率いる1個軍団がシレジア地方のシュフィドニツァ要塞を襲う。要塞を守るプロイセン軍は粉砕され、オーストリア軍はオリュミッツとブレスラウを結ぶ連絡線を確保した。

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ソルティコフ将軍(★★2)率いるロシア軍3個軍団(24戦力)はケーニヒスベルグから出発。ポーランド領内のダンツィヒに襲いかかる。ダンツィヒを守るプロイセン軍は瞬殺されてしまう。

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1758年4月

プロイセンに止めを刺したのは、西から攻め上がってきたフランス軍であった。アーヘンを出撃したフランス軍は、プロイセン、ハノーヴァー連合軍の守備の隙を付いてウィーゼル、ミンデン、ハノーヴァー、さらにはプロイセンの本拠地とも言うべきマグデブルグまで電撃的に占領した。カードプレイによってマグデブルグを取り返したプロイセン軍であったが、抵抗もそこまでだった。
Turn終了時にプロイセン軍が支配したいる策源は、ステッテン、ベルリン、マグデブルグ、ライプチヒ、ハンブルグ、そして英本土の3箇所で計8ヶ所。Turn終了時に支配下の策源地が8ヶ所以下の場合、プロイセン軍の敗北になる。

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感想

ここまでのプレイ時間は約2.5時間だった。全Turn数の1/4ぐらいが経過した時点での所要時間なので、フルTurnプレイしたら10時間以上かかりそうである。今回は反プロイセン軍の勝利に終わったが、このゲーム、確かにプロイセン軍は難しい。プロイセン軍にとってはやり甲斐のあるゲームだが、最終Turnまでやり遂げるには相応の根気と技量が必要になりそうである。

ただルールは簡単で面白いゲームなので、機会を見つけて再戦したい。

追記:
後でルールを確認した所、今回のような「敵の隙をついた電撃侵攻」は不可能であることがわかった。というのも、敵地の支配権を得るのは手番終了時なので、敵地スペースに進入したら、その手番ではそれ以上奥には進めない、というのが正しいルールらしい。
今回の例で言えば、フランス軍は最初にプロイセン側が支配しているウィーゼルに進入した時点でその手番はそれ以上奥には進めなくなり、ハノーヴァーやマグデブルクまでは進撃できないということになる。

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日本潜水艦史(世界の艦船2014.No.791)

日露戦争中に導入したホランド型から終戦直前に就役した潜特型(伊400型)、潜高型(伊201型)、丁型(伊361型)、潜高小型(波201型)等、50以上に及ぶ日本海軍潜水艦の各艦形について、それぞれ写真つきで解説している。また甲標的、蛟龍、回天といった等の潜航兵器についても取り扱っている。写真ページは合計122ページ。他に34ページの解説文がついている。日本海軍潜水艦史について端的にまとめた著作で、資料性は高い。
本著は1993年に発売された増刊第37集「日本潜水艦史」の全面改訂版である。内容的には前作に重複する部分も多いが、新たに掲載となる写真も多く、記事も一新されているので、前作を保有している場合にも入手する価値はあるといえる。

お奨め度★★★

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先ほどのプレイでは西軍を担当して東軍を打ち破った。
今度は立場を変えて下名が東軍を担当することにした。

Turn0

ゲーム開始時の特別行軍ダイスで5が出た。7行軍を得たので福島正則(1-3)率いる1個軍団(8戦力)を下野の小山から尾張の清洲まで急進させる。

Turn1

福島隊は尾張、美濃の国境にある犬山城に殺到。一撃でこれを陥落させた。
さらに江戸から追走してきた黒田長政(1-3)率いる1個軍団(8戦力)も清洲に到着。福島、黒田の両隊は、織田秀信(1-1)が守る岐阜城に強襲を仕掛けていく。

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2Turn

福島、黒田両隊の攻撃により岐阜城が落城した。清洲には東軍3個目の軍団である浅野幸長(1-3)率いる1個軍団(8戦力)が到着していた。

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3~4Turn

ここまでチットの引きが悪く移動機会がなかった西軍がようやく動き始めた。小早川秀秋(1-1)と宇喜多秀家(2-2)率いる2個軍団が伏見城へ攻め込む。石田三成(1-2)率いる1個軍団は伊勢路の伊賀上野へ向かう。小野木重勝(1-1)率いる半個軍団(4戦力)は丹後田辺城を囲む。伏見城は陥落。宇喜多隊はそのまま佐和山に向かう。

その間、東軍福島隊は伊勢の桑名城に攻めかかり、ここを落城させていた。

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5Turn

徳川家康(2-3)が動いた。1個軍団(8戦力)を率いて大垣に着陣する。家康の着陣に相次いで大津城を守る京極高次(1-1)が東軍に寝返った。さらに伏見城に陣取る小早川秀秋(1-1)が1個軍団を率いて東軍に寝返った。これで勝負あったの感がある。佐和山の宇喜多秀家は退路を断たれて孤立。伊勢路で伊賀上野城を囲んでいた石田三成隊も本城との連絡線を断たれて孤立した。

この段階で西軍側が投了。東軍の勝利が確定した。

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感想

西軍にとってはチット引きが悪く、東軍にとっては行軍ダイスが走っていた。このゲーム、このような展開になったら西軍側としては正直打つ手がないだろう。
とはいえ、プレイ時間の短い作品なので、極端な展開であればまたやり直せば良い。「信長最大の危機」に隠れて今一つ評価されていない本作品であるが、今でもプレイする価値のあるゲームだと思う。何だかんだといっても10年以上前の作品なので、Game Journal誌には是非再販をお願いしたい作品である。

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