もりつちの徒然なるままに

ウォーゲームの話や旅の話、山登り、B級グルメなどの記事を書いていきます。 自作のウォーゲームも取り扱っています。

2015年03月

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失われた勝利(上)(下)

E.V.マンシュタイン 中央公論新社

第2次大戦当時のドイツ軍にあって、最も優れた将軍と言われたエーリヒ・フォン・マンシュタイン将軍の自らの戦歴を記した戦記である。上巻ではポーランド戦役からフランス戦を経て独ソ戦初期におけるクリミア半島攻防戦と北方軍集団での戦いを扱ている。下巻ではスターリングラード攻防戦からクルスク戦、ドニエプル川を巡る攻防戦と1944年序盤の西部ウクライナでの戦いを描いている。
上巻での見どころはフランス戦役で、アルデンヌを突破したドイツ軍がフランス軍を圧倒する様は圧巻である。またクリミア半島での戦いも興味深い。下巻では次第に悪化する戦況の中で、ヒトラーの不合理な干渉に苛立ち乍らも自らの職責を全うしようとするマンシュタイン将軍の苦闘が興味深い。
本書は戦史として読んでも面白いが、それ以上に危機的状況における人間のあり方という観点から見ても興味深い。圧倒的な敵軍、無理解な上官、そのような絶望的な状況下で彼はどのようにして職責を全うしたのか。あるいは自らが同じ立場に置かれた時にどうするのか。あるいは自らが同じ立場に置かれないためにはどうすればよいのか。対人折衝、リスク管理、危機管理等、本書から学ぶ点は多い。

お奨め度★★★★

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日田彦山線は、北九州の小倉と大分の日田を結ぶ全長約70kmのローカル線です。ローカル線とはいっても、途中に絶景がある訳ではなく、温泉等の観光資源も余りない路線です。観光特急を走らせることに熱心なJR九州も、この日田彦山線には興味が湧かないらしく、この路線に観光特急はありません。そのせいか、個人的には何故か惹かれるものがあり、一度全線乗ってみたいと思っていました。

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初春のある日、午後の小倉駅に降り立った私は、1318小倉発の日田彦山線経由日田行きに乗りました。旧式ディーゼルカー2両編成の車内はそこそこ混んでいましたが、昼過ぎという時間帯もあり、立ち客が出る程でもありません。
列車は北九州市内の住宅地を通り抜けた後、しばらく走ると田園地帯に入っていきます。
田川後藤寺が途中の主要駅なので、そこで大幅な乗り降りがあった後、列車はさらに山間部に入っていきます。
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英彦山登山口である英彦山付近が一番山深い場所。そこからは日田に向けて下っていくだけ。途中に見える棚田が綺麗でした。

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夜明という名の風情のある駅で九大線と合流。終点日田に着いたのは1515頃でした。約2時間に渡る日田彦山線鈍行旅行。これといって見所があった訳ではありませんが、こんな鉄旅も良いかな、と思わせてくれる旅でした。

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日田駅で次の列車を待っていると、JR九州自慢の寝台特急「七つ星」が入線してきました。やっぱりカッコ良いです。

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イメージ 16「決戦、連合艦隊」は、1980年代にエポック社から発売された「シミュレーションゲーム入門2」の1作品である。テーマはガダルカナル近海の夜間水上戦闘で、戦艦、巡洋艦、駆逐艦が1隻1ユニットで登場する。全て艦名入り。登場艦艇は「比叡」「霧島」「愛宕」「青葉」「長良」「雪風」「ワシントン」「サンフランシスコ」「ヘレナ」「オバノン」等計111隻。その中には日本海軍の誇る巨大戦艦「大和」も含まれている。

システム的には、Hobby Japanから発売されていた「IJN/Fleet Battles」に近いシステムで、砲撃戦はIJN/Fleet Battlesから射程距離の概念を除いたイメージ。雷撃戦も似たような感じ(個艦のレーティングについての考え方は異なっている)だ。またIJN/Fleet Battlesの「売り」であった陣形ルールは、本作ではオミットされている。

本作に含まれているシナリオは計4本で、史実シナリオが3本とキャンペーンが1本。史実シナリオは、サボ島沖海戦、第3次ソロモン海戦その1、その2である。

今回、この「決戦、連合艦隊」をソロで試してみた。選択したシナリオは、本作で最も小規模なシナリオであるサボ島沖海戦。日本側は5隻、米側は9隻の計14隻が登場する。

1Turn

日本軍は中央に主力となる重巡3隻を配置し、左右前方に警戒用の駆逐艦を1隻ずつ配置した。米軍の奇襲を警戒した配置である。一方の米軍は9隻の艦艇を全て単縦陣に配置し、前方に駆逐艦3隻、中央に巡洋艦4隻、後方に駆逐艦2隻を配置した。

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2Turn

イメージ 9米艦隊先頭を走る駆逐艦「ダンカン」がレーダーで日本艦隊を捕捉した。しかし米艦隊は砲火を開かない。ここで砲火を開いても大きな効果を期待できないからだ。米艦隊はなおも日本艦隊の接近を待つ。

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3Turn

イメージ 10距離8ヘクス(4海里)まで近づいた時、日本艦隊も米艦隊を姿を肉眼でとらえた。この段階で米艦隊も発砲準備を整える。両軍ともほぼ同時に砲火を開いた。重巡「青葉」の放った射弾がブキャナンの弾薬庫に命中。これを轟沈せしめた。対する米艦隊も軽巡「ヘレナ」の射弾が重巡「衣笠」の艦橋に命中。同艦に火災を生じせしめていた。また日本艦隊左舷側を警戒していた駆逐艦「初雪」は、米駆逐艦3隻の砲火を浴びて火災が発生する。

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4Turn

両軍は反航砲雷撃戦に入る。しかし両軍ともなかなか決定打を与えられない。駆逐艦「初雪」に米駆逐艦が放った魚雷が命中。これが轟沈する。また「吹雪」も多数の命中弾を受けて大破した。

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5Turn

イメージ 11すれ違った両軍は再び反転して交戦せんとする。その過程で重巡「衣笠」もまた上部構造物に多数の命中弾を受けて戦闘力を失った。米側は駆逐艦「ダンカン」「ファーレンホルト」「ラフィー」が上部構造物に被弾する、米駆逐艦2隻が重巡「青葉」を狙って魚雷を放ったが、いずれも命中しなかった。

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6Turn

両軍とも再び進路を変じて並行砲戦に入る。このTurnは日本側重巡2隻の砲火が冴えを見せ、米駆逐艦2隻を戦闘不能に陥れた。

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7Turn

イメージ 12形勢は明らかに米軍側に有利に傾いていた。重巡「衣笠」は火災を起こしたまま米重巡2隻の標的のような有様で、多数の命中弾を受けて今にも沈没しそうである。今まで奮戦していた6戦隊の旗艦「青葉」も米大型軽巡2隻の集中砲火を浴びて遂に火災を発した。日本艦隊でまともな戦力を残す艦は、遂に「古鷹」1艦となってしまう。

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8Turn

イメージ 13米大型軽巡「ボイシー」がクリーンヒットを得た。距離1ヘクスというベストのポジションから放った「ボイシー」の一撃は、ピンゾロ2連発という米軍プレイヤーにとって望み得る最高の結果を得た。戦闘結果は5G5M。既に重大な損傷を被っていた「青葉」は、クリティカルヒットのダイスを振るまでもなく轟沈した。さらに重巡「衣笠」も米重巡2隻の砲撃を受けて轟沈。サボ島沖海戦は米軍の圧勝に終わった。

両軍の損害

日本軍

沈没:重巡「衣笠」「青葉」、駆逐艦「初雪」
大破:駆逐艦「吹雪」
小破:重巡「古鷹」

米軍

沈没:駆逐艦「ブキャナン」
中破:駆逐艦「ラフィー」「マッカラ」
小破:重巡「ソルトレークシティ」、駆逐艦「ダンカン」「ファーレンホルト」


感想

水上戦ゲームにしてはプレイし易い作品である。初心者でも簡単にプレイできる点、流石だと思った。
僭越ながら、拙作「ソロモン夜襲戦」と比較すると、以下のことが言える。

イメージ 14まず本作が「ソロモン夜襲戦」よりも優れた点は、まずそのプレイアビリティにある。砲撃戦はダイスを振って命中判定をした後に損害判定のダイスを振るだけ。雷撃もダイスを振るだけである。また移動は完全な交互移動なので、1ヘクスずつ移動する「ソロモン夜襲戦」よりもプレイは楽だ。指揮統制ルールや探照灯、照明弾等のルールもないので、ルール量も少ない。
また(これは結構重要だが)スタックを禁止している点も大きい。スタックする、しないはプレイアビリティに直結する。特に海戦ゲームのようにマーカーを多用するゲームの場合、スタック禁止にすることによるプレイアビリティ向上効果は計り知れない。

イメージ 15一方で(些か手前味噌ながら)「ソロモン夜襲戦」が優れている点は、まずディテールの細かさがある。本作では米駆逐艦は全て同じ性能であり、米防空軽巡も単に「弱いだけの巡洋艦」としか評価されていないが、「ソロモン夜襲戦」では駆逐艦の性能はタイプ別に細かくその差が表現されており、防空軽巡も中口径砲多数を装備した「駆逐艦キラー」として特徴づけられている。火砲の性能、魚雷の性能についても事細かに表現されており、ディテールの表現では「ソロモン夜襲戦」が勝っていると言えよう。
ルールの量は確かの「ソロモン夜襲戦」の方が多いのは確かだが、手順を覚えればプレイのし易さでは本作に劣らない。さらに本作では指揮統制の制約がないので毎Turn全艦が砲撃を行うことになり、あまり効果の期待できない砲撃の解決に時間を取られることが多々あるが、「ソロモン夜襲戦」の場合は指揮統制ルールが厳しいため無駄な砲撃を行う機会が少ない。勢いゲームのテンポは良くなる。

総合的に評価するなら「ソロモン夜襲戦」の方が本作よりも優れていると意を強くした次第である。
人はこれを「身贔屓」といって笑うのだろうな・・・。まあ良い。笑いたければ笑え・・・。

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米沢駅から歩いて2~3分の所にある米沢牛の店です。
店内は個室に区分されており、落ち着いた雰囲気で食事を楽しむことができます。
筆者が注文したのはステーキランチ(税込2,980)。ステーキにしてはリーズナブルです。
肉の量はやや少なめなので「もう少し量が欲しいかな」といった所ですが、ランチメニューだからまあこんなものでしょう。デザートや食後のコーヒーもついているので、十分に満足できました。
今度は夜に来てみたいです。

お奨め度★★★★

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Aegean Strikeは1986年に米国Victory Games社から出版されたシミュレーションゲームである。テーマは1990年頃を想定した米ソの対決で、舞台はバルカン半島である。
今回、Aegean Strikeをプレイするにあたり、プレイヤー3人でプレイすることにした。担当はワルシャワ条約機構軍(以下、WP軍)担当が2名、NATO軍担当が1名で、WP軍は1名が海空軍、1名が地上部隊を担当する。下名はNATO軍を担当した。

前回までの展開
第1~2Turn
第3~5Turn

6Turn(M+25)

イメージ 5NATO軍のAWACSに手を焼いたWP軍は、遂に尋常ならざる手段に訴えてきた。片道出撃のブルガリア空軍機を使ってNATO軍AWACS機の除去を図ってきたのである。片道出撃だから帰還は最初からムリ。まさに決死の攻撃であった。
「いくらなんでも片道攻撃はひどんじゃないの」
と抗議するNATO軍プレイヤーであったが、WP軍はどこ吹く風。確かにルールのどこにも「片道攻撃禁止」とは書かれていない。
「だって、○産主義国ではそれぐらいアタリマエでしょ。某国のカミ○ゼ特攻隊のように「十死零生」ではなく、落下傘降下して捕虜になるだけだから、余程人道的では」と言ったかどうか・・・。
何はともあれ片道攻撃に投入されたブルガリア空軍機は、MiG-21が3個中隊、MiG-17が3個中隊の計6個中隊。100機近くに及んだ。しかし彼らはいずれもNATO軍機の迎撃機を受けて任務を完遂できず、そして燃料切れのために帰還できた機体は1機もなかった。戦果は空戦によってNATO軍戦闘機数機を撃墜したのみ。AWACS排除という本来の目的は達成できずに終わった。

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イメージ 6先のTurn、シリウリを占領したソ連軍戦車師団はイスタンブールへ向けて最後の攻撃を敢行した。イスタンブール前面に展開するトルコ軍第3機械化歩兵師団(7-2-8)を攻撃する。しかしこの攻撃でもトルコ軍を撃破することができず、ソ連軍はイスタンブールへ取り付くこともできない。

この段階でWP軍による勝利の可能性がなくなった(第7Turn終了までにイスタンブールを占領すること)ので、ゲームはお開きとなった。

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感想

最初にルールミスについて報告する。今回は2回目のプレイだったが、相変わらずルールミスがいくつかあった。
(1) ソ連軍ユニットは開戦前に本国の外には出られない。唯一海外に出る方法は、輸送船に乗って国際水域に出ることである
(2) 開戦前にランダムイベントとトルコ海峡の封鎖チェックを別々にチェックしたが、これは間違いであった。ランダムイベントとトルコ海峡のダイスは同じ目で判定し、"0"の目が出たらランダムイベント発生と戦争開始が同時になる(従って開戦前にランダムイベントが発生することはない)。

イメージ 7今回は勝利条件的には勝ったが、米空母を沈められたので素直には喜べない結果となった。これまでGulf Strike、Aegean Strikeについて、ソロ、対戦合わせて7回程プレイしてきたが、沈んだ米空母は計4隻。多いか少ないかは微妙な所だが、1回のプレイで半分以上の確率で1隻が沈んでいる計算になる。
今回のAegean StrikeではCAPルールの改定、高速迎撃機ルールの採用によって米空母側にもある程度はソ連軍長距離爆撃機の対艦ミサイル攻撃に対応できる手段を持てるようになった。しかし実際にプレイしてみると2度のプレイでいずれも早い段階に米空母をミサイル攻撃で失っている。どうしたもんか。
米空母を守るための手段としては、まず発見されないこと。これが難しい。潜水艦、水上艦がいずれも米空母を求めて殺到してきた場合、その全てを阻止することは難しい。第一、WP軍の輸送船団等は戦闘能力なんて全く有していないに等しいのに、何故か耐久力だけが大きい。こんなのが米空母を求めて突っ込んで来たら、その全てを阻止するのは絶望的に思えてくる。たとえ機雷によってトルコ海峡を封鎖していたとしてもだ。

例えば輸送船や揚陸艦といった非戦闘艦艇は、敵海上ユニットに対する探知能力をなしにする、というハウスルールを入れるのも良いかもしれない。

イメージ 8発見回避が困難だとした場合、米空母を守る手段は敵の攻撃手段の無力化になる。WP側が米空母を攻撃する手段としては、潜水艦、水上艦、そして航空機がある。中でもミサイル原潜、同じく高速攻撃型原潜、対艦ミサイルを搭載した水上艦艇、そして長距離対艦ミサイル装備のソ連爆撃機が最有力手段だ。今回のプレイでは、そのうちの3つまでは無力化した。残りの長距離爆撃機についても初戦で半数弱を撃破していた。従って僅か2個中隊の長距離爆撃機だけが残っているだけだったが、その2個中隊にやられた。やっぱり長距離爆撃機を完全に無力化しない間は米空母はイタリア半島に籠っているべきだったのか。しかし長距離爆撃機が攻撃困難なソ連本土に引き籠ってしまえばどうなるのか。それまで米空母はイタリアで無聊をかこつべきなのか。あるいは危険を覚悟で東地中海に進出すべきなのか・・・。あるいは米空母は消耗品として割り切るべきなのか・・・。

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米空母問題以外では、本ゲームは隊形ルールと探知ルールが面倒である。隊形ルールについては、隊形マーカーを使いまわしてスタックを管理するのが面倒である。特にイスタンブール西方は部隊密度が濃くスタックを崩すと大変なことになる。索敵ルールや航空作戦ルールについてもこれだけ面倒な(AWACS機からヘクス数を空襲毎に手間をかける必要があるのかどうか疑問だ。空襲が始まるととんでもなくプレイ時間が伸びる。

今回のプレイ時間は、セットアップも含めて15~16時間ぐらい。戦争が始まってからの所要時間は1Turn平均2時間程度であった。

テーマやシステムには興味深いものがあるAegean Strikeであるが、現在の視点から見ると手間がかかる部分が多く、プレイの負荷感が大きい。今回の我々よりももっとテクニカルにプレイすることも可能だが、そうするととんでもなく時間がかかる。後発のSouthern Front(GDW)("The Third World War"シリーズ)が航空戦ルールを簡略化し、海軍ルールを削除したのは、より賢明な選択だったと言えよう。

(おわり)

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