「ラコックの陰謀」はTDFという同人グループが出版しているシミュレーションゲームです。テーマはアニメ「太陽の牙ダグラム」における連邦軍と解放軍の戦いで、所謂「デロイア独立戦争」を戦略レベルで描きます。
ゲームスケールは不明ですが、1ユニットは数百~数千名の歩兵、1機(ダグラム)~50機ぐらいのコンバットアーマーといった所でしょうか。1ヘクスは数千キロ、1Turnは2~4週間ぐらうと思われます。
システムとしては移動・戦闘の繰り返し。そして政治的なイベントを解決するためのカードプレイがあります。またゲリラ戦という特殊な戦いを再現するため、解放軍側は潜伏や煽動、連邦軍側は治安維持活動に関するルールがあります。
ゲームスケールは不明ですが、1ユニットは数百~数千名の歩兵、1機(ダグラム)~50機ぐらいのコンバットアーマーといった所でしょうか。1ヘクスは数千キロ、1Turnは2~4週間ぐらうと思われます。
システムとしては移動・戦闘の繰り返し。そして政治的なイベントを解決するためのカードプレイがあります。またゲリラ戦という特殊な戦いを再現するため、解放軍側は潜伏や煽動、連邦軍側は治安維持活動に関するルールがあります。
今回、この「ラコックの陰謀」をソロでプレイしてみます。
25-27Turn






28Turn



デューイ攻撃ヘリ等の支援もあり、戦闘を有利に進めたのは連邦軍であった。しかしここでも解放軍の「数の力」を押さえることはできなかった。連邦軍によるカーディナル奪回作戦は失敗に終わり、カーディナル市街には両軍のコンバットアーマーの残骸や兵士の死体が残されることとなった。

こうしてこのTurn終了時、VP10点を確保した解放軍側の勝利でゲームは終了した。
感想
最終的には解放軍の勝利に終わったが、途中で2度ダグラムが撃破されているのでやり直しをしている。従って「ズル」しないでまともにプレイすれば、連邦軍の勝利ということになる。ゲームとしては面白い。ダグラムにハマった人ならハマること間違いなしである。ただ、原作自体政治的な動きがやや解り難い面があったので、その辺りについていけないと本作を楽しめないかもしれない。逆に本作をプレイして原作の政治的な背景を理解する、という楽しみ方もある。
このゲーム、カードの使い方がポイントになるのだが、このカードのデッキメーキングを考えるだけでも結構楽しい。近い将来、カードから見た本作の戦略について、少し書いてみたいと思っている。
余談1
「ラコックの陰謀」にはある重要なキャラが扱われていない。それはラルターフとデイジーだ。デイジーは主人公クリンとの関わりがメインなのでゲームに登場しないのは仕方がないが、折角のキャラゲーなのでちょっと「色」がないのは寂しい。例えば「野戦病院」とか「人質作戦」とかでカードができたら面白いかな、と思うのだが・・・(たぶん、全体のバランス調整が崩れるので、無理だとは思いますが・・・)。
ラルターフについては、今から思えば「一体何だったのだろうか?」という思いがしてくる。カード化するにしても適当なイベントが思いつかない。結局ラルターフはデイジーの「保護者」としての役割が原作での立ち位置だったのかもしれない。
女性キャラといえば、中盤に登場するココナ、じゃなかったリタというのがいたけど、これもカード化するのは難しいかな?。例えばリタが射殺された事件をイベント化し、それによってデスタンチットを1枚追加できる、というのはどうだろうか?。
余談2
カードの話が出たので、序に本作のカード上で各登場人物の登場回数をカウントしてみた。カードの絵柄に少しでも登場すれば1回とカウントする(例えば「13.ターボザック開発」には、ロッキーとクリンが小さく写っている)。その結果が以下の通りだ。上位5人である。左の数値が登場回数、右の数値が所謂「センターポジション」での登場回数だ。ラコック 10(4)
ザルツェフ 9(6)
ドナン 7(4)
ロッキー 7(2)
デスタン 6(4)
サマリン 6(2)
ザルツェフ 9(6)
ドナン 7(4)
ロッキー 7(2)
デスタン 6(4)
サマリン 6(2)

意外と頑張っているのが4位のロッキー。センターポジションは2枚と少ないが、ゲリラ会議とかサマリン関係のカードでコッソリ登場しての4位入賞である。そのサマリンが6位でセンターポジションが2回というのは寂しい限り。ただサマリンの場合、「誰かとのツーショット」が結構多いので、やはり「組織作りのサマリン」面目躍如という所か・・・。

余談3

作品上は「頑固な親父」的な位置づけであったが、彼の時代を読む能力は大したものである。物語の中でも暗示されていたが、ドナンはデロイアの潜在的能力に気づき、所謂「国力」では既にデロイアは地球連邦を凌いでいることを知っていた。地球連邦の優位性は軍事面だけであり、その軍事的優位を背景として地球人はデロイア人に対する差別的政策を続けてるが、ドナンは近い将来それが破綻することを見抜いていた。ドナンは、やがて地球が田舎となりデロイアが地球連邦の主導権を握ることになることが時代の流れであると気づいていたのではないか。しかしあくまでも「地球人」であるドナンは、その流れを何とか押しとどめようとして、苦闘していたのではないか。彼自身は自分の政策が時代の流れにそぐわない矛盾したものであることを知っていた。だから息子であるクリンがゲリラに身を投じた時、半ばそれを認めるような態度を取ったのでないか。
作品を見ている当時はあまり気づかなかったが、今から見るとつくづくドナン・カシムは偉い人だと思う。
それに比べるとやはりラコックは小物だなぁ・・・。
それに比べるとやはりラコックは小物だなぁ・・・。