もりつちの徒然なるままに

ウォーゲームの話や旅の話、山登り、B級グルメなどの記事を書いていきます。 自作のウォーゲームも取り扱っています。

2016年09月

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最近入手したTask Force(SPI)の艦艇を見ていると、奇妙な違和感を覚える。艦艇のレーティングが何か「ズレている」ような感じがあるのだ。同じデザイナーがデザインしたフリートシリーズと比べてもかなり傾向に違いがあるのだ。どのようなレーティングが正しいかは諸説あって「どれが正しい」というのは難しいのだが、正否を問題にするのではなく、取りあえず「こんな傾向だよ」ということを中心に紹介したい。

水上艦艇

イメージ 1まず最初に感じるのはソ連艦に対する評価の高さである。本作で最強の水上艦艇は恐らくカーラ型巡洋艦(1134B大型対潜艦)の「アゾフ」「ケルチ」である。水上打撃力こそ搭載ミサイルの性能の低さ(対潜戦兼用のSS-N-14だからやむを得ない)でやや評価が低いが、対空、対潜能力は最強級。特に対潜能力は全ての西側艦艇を凌いで世界最強である。同艦に匹敵する対潜能力を有する艦は、同じソ連海軍のキエフ級空母とクレスタ2型巡洋艦だけ。西側新鋭対潜艦、例えば米スプルーアンス級駆逐艦や英ブロードソード級フリゲートも及ばない。フリートシリーズではその評価が完全に逆転しているだけに、カーラ型に対する高評価は違和感を禁じ得ない。

イメージ 2対空火力についてもカーラ型はゲーム中最強。解りやすく言えば、当時計画段階だったイージス艦と同じ評価(ただし、後にイージス艦が就役し、その性能諸元が明らかになった時点でイージス艦がカーラ型を上回ったが)、当時最新鋭の米原子力ミサイル巡洋艦「ヴァージニア」ですら、その対空火力はカーラ型に及ばない形でレーティングされている。

イメージ 3当時米海軍の最新鋭艦であるスプルーアンス級駆逐艦、ペリー級フリゲートについては、全般的に評価が辛口である。搭載ヘリが対潜攻撃システムとして評価される以前のレーティングになっているので、ヘリ搭載艦は単に索敵の際に便利というだけ。母艦のアレイソナーはコンバージェンスゾーン(CZ)を利用して敵潜水艦を遠方に探知し、ヘリが30海里乃至60海里進出してソノブイで敵潜を追い詰める。そういった運用は、Task Forceデザイン時はゲームの中では想定されていなったように思える。

潜水艦

イメージ 4イメージ 5原潜とディーゼル潜水艦の違いがあまり明確ではない。一例を挙げれば、ヴィクター型攻撃原潜とフォクストロット型ディーゼル潜水艦がゲーム上では全く同一性能となっている。僅かに米原潜がソ連原潜/ディーゼル潜水艦に対して、若干の優位性が認められているが、それも大した差ではない。米ソの潜水艦がまともに戦えば、恐らく数的優勢に立つソ連潜水艦が勝利すると思われる。相手がヴィクター型原潜ならとにかく、ウィスキー型とかフォクストロット型みたいな旧式ディーゼル潜水艦でロス級原潜が撃沈されてしまったら、恐らく米軍プレイヤーは激怒するんだろうなぁ・・・。個人的にはヴィクター3型以前、キロ型以前のソ連潜水艦なんてカスだと思うているのですが・・・。

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諏訪湖の花火大会といえば、全国的に有名ですが、その人気ゆえになかなか良い場所が取れないようです。
ところが・・・、
諏訪湖では本命の花火大会以外にミニ花火大会というものを夏休み期間中は毎晩開催しているようです。時間にして15分ぐらいの短い花火大会ですが、本格的な打ち上げ花火が800発近く上げられるので、結構見応えがあります。
私は諏訪湖畔に宿泊して偶然ミニ花火大会に遭遇したのですが、結構「得した」気分でした。

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戦史叢書-沖縄方面海軍作戦

朝雲新聞社

沖縄作戦は、太平洋戦争における最大の海空戦であった。片や米軍は史上最強の空母機動部隊を揃えて沖縄に侵攻し、片や日本軍も質こそ十分ではなかったものの開戦以来最大の航空兵力を本作戦に投入している。最終的に日本軍はこの戦いに敗れたが、米軍もまた多大な損害を被り、米軍にとって来るべき日本本土決戦が過酷なものになりことを予想させた。
本書は、この沖縄海空戦を、主として日本海軍の立場から詳述したものである。先にも書いたとおり沖縄戦は余りに大規模な戦いであったため、その詳細を完全に追うことは難しいが、本書は戦死した特攻隊員1名1名の氏名を含めて可能な限り詳細にこの戦いを調査している。そう言った点からは、本書は沖縄海空戦についての研究書として無視できないものと言えよう。
本書を読むと、単に戦果・損害の大小だけではなく、何故沖縄戦に日本軍が敗れたかについても考察させている点興味深い。無論、煎じてしまえば詰まる所「物量の差」となるのだが、それでも菊水1号作戦の段階では「後ひと押し」の感は感じていた。それは例によって過大な戦果報告によってもたらされた間違った期待であったが、それでも従来の戦いとは違って米軍もそれなりに苦戦していた。ギルバート侵攻からレイテ沖海戦まで殆ど無傷に近い状態であった米機動部隊が、沖縄戦では日本の特攻機によって次々と正規空母撃破の損害を出している。空母以外の艦艇についても数百隻という単位で損傷艦を出しており、日本側の「後ひと押し」が必ずしも一方的な思い込みではなかったことが伺える。
日本の敗因は2つあり、1つは沖縄本島の飛行場を早い段階で米軍によって制圧されてしまったこと。そのために敵空母を沖縄近海に拘束できなくなっただけではなく、日本側の攻撃機が米陸上戦闘機の妨害を受けることを意味していた。もう1点は補充が続かなかったこと。元より特攻機主体の攻撃なので必然的に航空機及び搭乗員が消耗して行くが、当時の日本にはそれを補充すべき国力がなかったことにある。そもそも国力が米国に及ばないから始めた筈の特攻作戦だが、実の所特攻作戦が消耗を前提とした作戦であり、国力の乏しい日本にとっては必ずしも適切な作戦ではなかったことが伺える。
こうしてみると、沖縄戦の敗因は単に国力の違いという点に帰するべき問題ではなく、陸海統合作戦のあり方、特攻という異常手段でしか戦争を継続出来なかった日本海軍航空隊の航空行政の甘さ等にも言及すべきであろう。
あと沖縄戦といえば避けて通れないのが特攻隊の道義的意義についてだが、本書では特攻の事実を淡々と述べているが、その実施方法(志願だったのか、強制だったのか等)や道義的意義についてはややぼかした書き方をしている。本書が旧軍人による著作である以上仕方がない面もあるが、片手落ちの感は否めない。
最後に些細な点だが、特攻機の搭載爆弾が次々と大型化されている事情が伺える。レイテ戦では250kg爆弾が標準だったが、沖縄戦では零戦ですら500kg爆弾を搭載することが珍しくなくなり、彗星艦爆の最終型である彗星43型では800kg爆弾の搭載が標準となった。米軍機に比べると爆弾搭載量で劣ると言われる日本機だが、沖縄戦ではそのような中で搭載爆弾大型化へ努力している様が伺える。

お奨め度★★★★

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今年の8月半ばの記録です。

開田高原といえば、標高3000m以上を誇る御嶽山麓に広がる高原地帯です。御嶽山で例の火山爆発があったのが2014年秋の紅葉期ですが(よりによって紅葉期に爆発しなくてもねぇ・・・)、開田高原もその被害を受けて一時客足が遠のいていたような。最近はかなり客足は戻ってきたようですが・・・。

開田高原の魅力は何といっても花です。多種多様な花がそこらじゅうに咲き誇っていて、車を停めて写真を撮る場所が沢山あります。

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今回の本命は蕎麦の花だったのですが、残念ながら蕎麦の花は少し時期が早かったらしく、まだ咲いていませんでした。

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撮影を終えた後、近くの蕎麦屋さんで蕎麦を堪能しました。この時期の蕎麦が味的に今ひとつで、今回食べた蕎麦もその点では例外ではなかったのですが、これは店のせいではなく、この時期に蕎麦を食べた私の問題でしょう。

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という訳で今回の開田高原は「蕎麦の花」という宿題を残してしまいました。再チャレンジします。

尖閣ショウダウンドイツ装甲師団長2をプレイしたその日、時間が少しあったのでGMT社のWing Leader(以下、本作)をプレイしてみました。空戦ゲームといえば、平面の地図上に航空機を配置し、高度をマーカーその他で表現する方法が一般的でした。この方法の場合、航空機同士の立体的な位置関係を把握し辛く、空戦ゲームに慣れないプレイヤーを阻む要因となっています。
本作では、平面地図方式を排し、横から見た形のマップを採用しています。つまりマップの縦軸が高度、横軸が彼我の水平距離を示す訳です。この方式なら彼我の水平面での位置関係を正しく表現できないという問題があります。しかしデザイナーによれば、航空戦とは接近軸に沿った形での位置関係が最重要で、その他の位置関係は左程重要ではないとのこと。つまり左右方向の位置関係を無視してもゲームとしては成立するという訳です。これはコロンブスの卵的な発想ですが、プレイアビリティを考えればなかなかうまい考え方です。

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イメージ 3今回プレイしたのはシナリオV10「カクタス飛行隊」。1942年9月のガダルカナル上空の戦いを描いています。日本側は護衛の零戦21型3個中隊(24機)と陸攻隊3個中隊(24機)の計48機。対する米海兵隊は、グラマンF4F-4ワイルドキャット6個小隊計24機です。日本軍の目的は敵の抵抗を排除しつつヘンダーソン基地を爆撃すること。米側の任務はその阻止にあります。私は日本側を担当しました。

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イメージ 4細かい展開を書いても面白くないので、結果と概略だけを書きます。日本側は零戦2機を失ったものの、陸攻隊は全機無事に爆撃に成功。ヘンダーソン基地に重大な損害を与えました。米側の損害は戦闘機2機を失い、1機が被弾大破しました。陸攻隊が対空砲火で損害を出さなかったことと、敵戦闘機の攻撃から陸攻隊を守り切ったのが勝因と言えましょう。前者は単にラッキーなだけでしたが、後者は零戦隊の護衛が完璧だったと誇って良いかな、と思っています。また高高度から進攻してくる陸攻隊に対し、上昇力に劣るワイルドキャットで迎撃するのはかなり困難だというのが上手く表現されていたように思います。

イメージ 5今回のプレイ時間は1~2時間程度。彼我あわせて70機以上の大空中戦を1~2時間でプレイできるというのは大したものです。今回はルールに少し曖昧な点があってプレイに支障を来したので、ルールブックを再読し、曖昧さを失くしておきたいと思います。

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