鋭意制作中の空母戦ゲーム「決戦、南太平洋1942」。
引き続いて空戦システムを取り入れた空対艦攻撃を試してみる。
珊瑚海海戦における米攻撃隊による日本空母部隊攻撃の場面を題材として空対艦攻撃ルールを検証したい。
引き続いて空戦システムを取り入れた空対艦攻撃を試してみる。
珊瑚海海戦における米攻撃隊による日本空母部隊攻撃の場面を題材として空対艦攻撃ルールを検証したい。
前回は米空母「ヨークタウン」を発進した攻撃隊が日本艦隊上空に達し、日本側迎撃戦闘機の迎撃を受ける場面まで描いた。今回はその戦闘解決から開始する。

中高度戦闘、護衛のF4Fと迎撃する零戦。1対1の対決はまず迎撃戦闘機の射撃から解決する。零戦の空戦力は"7"、F4Fの空戦力は"6"なので、零戦が"+1"のコラムでダイスを振る。


出目は無常にも"9"。結果は"X"となっているが、これは対爆撃機戦闘の場合のみの結果なので、ここでは効果なしになる。F4Fは強制帰還となり零戦は行き残ったので零戦は突破に成功。護衛スクリーンを突破したので、零戦は爆撃機を攻撃できる。ここでF4Fが零戦をアボートさせていれば、爆撃隊を守りきれたのだが・・・・。


出目は"1"。結果は"A"で攻撃を受けたSBDは強制帰還となる。ちなみに、もしこの時"6"以上の目を出した場合、攻撃を行った零戦が強制帰還となる(空戦解決表が赤)。
次に低空域におけるTBDと零戦との空戦を解決する。護衛がないので零戦とTBDの戦闘をそのまま解決する。戦力差は+4。出目は"8"であった。結果は"SA"でTBDはステップロスした上に強制帰還となる。しかし戦闘結果が赤なのでTBDを迎撃した零戦も強制帰還となり、次の空戦には参加できない。
零戦の妨害を突破したのは、SBDが1.5ユニットだけであった。彼らは果敢に日本艦隊を攻撃する。SBD全機は史実通り「翔鶴」1艦を集中攻撃する。





結局「ヨークタウン」隊は3ステップ(約10機)を失ったが、「翔鶴」に2弾を命中させてこれを小破せしめた。
続いて「レキシントン」隊による攻撃である。こちらは簡単に経過だけを記す。
低空侵攻したTBD艦攻に対して「瑞鶴」の零戦隊が迎撃する。零戦隊はF4Fの半数を撃墜して残りを遁走させた。護衛スクリーンを突破した零戦隊がTBD艦攻を攻撃。これを全機撃墜して空母を守りきった。
一方戦闘機の妨害を受けずに艦隊上空に進入したSBDx0.5ユニットは「翔鶴」に対して必殺の急降下爆撃を敢行したが、こちらは日本艦隊の対空砲火に阻まれて攻撃は失敗した。
低空侵攻したTBD艦攻に対して「瑞鶴」の零戦隊が迎撃する。零戦隊はF4Fの半数を撃墜して残りを遁走させた。護衛スクリーンを突破した零戦隊がTBD艦攻を攻撃。これを全機撃墜して空母を守りきった。
一方戦闘機の妨害を受けずに艦隊上空に進入したSBDx0.5ユニットは「翔鶴」に対して必殺の急降下爆撃を敢行したが、こちらは日本艦隊の対空砲火に阻まれて攻撃は失敗した。
一連の戦闘で日本軍の損害は「翔鶴」2打撃(中破)。一方米軍は攻撃隊の約半数(6ステップ=20機以上)を失うという大損害を被った。
感想
まずマイナーな話から。砲爆撃表で5:4のコラムがあるのに、5:2のコラムがないのは不自然に感じた。ここは雷撃表と合わせる形で5:2を生かして5:4をなくそう。元々5:4のコラムは重巡同士の撃ち合いで、8門艦(4火力)と9~10門艦(5火力)との差を出すために入れた経緯があるが、ややマニアック過ぎるようだ。
「翔鶴」への損害については概ね期待した結果が得られたと思う。ホントはもう1発当てて3打撃にすると、ほぼほぼ史実とイコールな感じになるが、まあ仕方がない。
気になったのは米軍側の損害の多さだ。6ステップ中5ステップが空戦による被害で、F4Fが2ステップ、TBDが3ステップやられている。ちょっと零戦の評価を上げ過ぎたか・・・。まあ零戦がある程度強くないと日本側プレイヤーのモチベーションを維持できない恐れがあるので、ある程度は仕方がないとは思うが・・・。

第2海戦
第1波の「ヨークタウン」隊はTBD隊が零戦の迎撃で壊滅しながらも、SBD隊が奇襲に成功して日本艦隊を攻撃。対空砲火も大外れ。まさに必殺のチャンスであったが、爆撃のダイスがスカスカで「翔鶴」に1打撃を与えたのみ。続く第2波「レキシントン」隊は、零戦2ユニットの迎撃を受けるも、F4Fの奮戦等でこれを撃退。雷爆同時攻撃を敢行したが、こちらは雷爆撃の出目がスカで命中なし。
「翔鶴」1打撃、米軍機4ステップ失う(TBDx3、SBDx1)
第3海戦

第2波は零戦をかわして奇襲に成功。行き残った「瑞鶴」に攻撃を集中する。魚雷1本、爆弾1発(推定)が命中して「瑞鶴」中破(3打撃)。対空砲火でTBDは1ステップ失った。
「翔鶴」沈没、「瑞鶴」中破(3打撃)、零戦1ステップ、米軍機2ステップ(SBDx1、TBDx1)失う。
第4海戦
第1波は零戦2ユニットの迎撃を受ける。TBD隊は零戦の攻撃でアボート。しかしSBD隊は護衛のF4Fの奮戦で全機目標上空に到達した。SBD隊の爆撃によって「翔鶴」に3弾が命中(2HC)。特殊損傷による追加打撃と合わせて、「翔鶴」は5打撃を被り、沈没寸前の状態となる。第2波は零戦1ユニットの迎撃を受けるも、F4F隊の奮戦でこれを撃退(1ステップロス)。沈没寸前の「翔鶴」に攻撃を集中。爆弾1を命中させてこれを撃沈した。
「翔鶴」沈没、零戦1ステップ、米軍損害なし
第5海戦
第1波は例によってTBD隊が零戦の迎撃によりアボート。SBD隊は奇襲に成功して全機艦隊上空に到達する。対空砲火により1ステップロス、1ユニットアボート。「翔鶴」に1弾を命中(H)させたが、1打撃のみでかすり傷程度。第2波は零戦2ユニットの迎撃を受けてTBD隊がアボート。艦隊上空に到達したSBD隊はしかし対空砲火によって撃退されて戦果なしだった。
「翔鶴」小破(1打撃)、米軍機1ステップ(SBD)失う。
まあ良い感じではないかな・・・。
