もりつちの徒然なるままに

ウォーゲームの話や旅の話、山登り、B級グルメなどの記事を書いていきます。 自作のウォーゲームも取り扱っています。

2018年03月

イメージ 1

イメージ 2

イメージ 3

イメージ 4

鹿児島県南部の知覧。今では南九州市の一部になっていますが、武家屋敷が立ち並ぶ「薩摩の小京都」と呼ばれる町です。その知覧の中心部付近にある蕎麦屋さんが「そば道楽」です。

一番シンプルなかけ蕎麦とセットメニューを注文。鹿児島らしい薩摩揚げは柔らかくて暖かく美味でした。かけ蕎麦にも薩摩揚げが入っており、贅沢な気分です。

これだけ食べて1000円ちょっとなのでコスパも良いです。

お奨め度★★★

イメージ 13

この記事は、自作空母戦ゲーム「海空戦、南太平洋1942」(以下、SPac42)を題材として、空母戦ゲームにおける航空機と空母との力関係について検証するものである。

単純モデル

まずは単純なモデルとして目標到達の失敗やCAP、対空砲火による妨害を無視した形での航空機と空母との力関係について考察する。以下の3ケースを想定した。

(1) 「エンタープライズ」 vs 99艦爆
(2) 「レキシントン」 vs 99艦爆
(3) 「翔鶴」 vs SBDドーントレス

イメージ 1まずケース(1)である。99艦爆が「エンタープライズ」を攻撃する場合、1ユニットで2-1の戦闘比となる。命中率8の場合、Hが0.4個、Cが0.4個というのが期待値になる。Cの場合、DRM+2が適用されての特殊損傷表となるので、期待値は1.1Hとなる。合計した期待値は0.84H(=0.4+0.4×1.1)となる。「エンタープライズ」を撃沈するためには6打撃が必要なので、平均的には7.14ユニット≒7ユニット(約63機)が必要という計算になる。
次にケース(2)だが、「レキシントン」の防御力は「エンタープライズ」と同じ4。ただし装甲値が4になっているので、Cの場合の期待値が1.1Hから0.5Hに低下する。従って合計した期待値は0.6H(=0.4+0.4×0.5)で、撃沈所要ユニット数は10ユニット(約90機)となる。やはり史実のように誘爆してくれるか、あるいは艦攻隊との共同攻撃でない限り「レキシントン」撃沈は困難なようだ。
イメージ 2最後にケース(3)である。この場合、ドーントレスの攻撃力が10、「翔鶴」の防御力が4なので。5-2のコラムが使用できる。命中率8の場合、Hが0.5個、Cが0.5個だ。丁度攻撃力と比例する形になっているのが興味深い。また特殊損傷時の期待値は、DRMが適用されないため1.3Hと高い値になる。合計した期待値は1.15H(=0.5+0.5×1.3)となり、平均的には5.22ユニット≒5ユニット(約45機)が必要という計算になる。「レキシントン」のケースと比べて撃沈に要する機数が約半分になっている点が興味深い。


やや複雑なケース

イメージ 3次に目標到達失敗やCAP、対空砲火による迎撃を加味したモデルを検討する。この場合、彼我の条件によって結果は大きく異なるので、今回の記事の内容はあくまでも目安としてお考えいただきたい。
まず目標到達の失敗であるが、まず前提として「敵を見つけられなかった」(つまり索敵自体の失敗)はここでは考慮しない。つまり索敵機が「敵空母発見」を報じた後に攻撃隊を発進させた場合の目標到達失敗について考慮している。また今回は通常攻撃を想定し、近距離攻撃は想定していない。
目標のTFが高速空母を中心とする高速空母部隊の場合、その速度は4.0と仮定しよう。この場合、目標到達に失敗する要因として考えられるのは、索敵機の位置誤認と攻撃隊の目標到達失敗である。
まず前者だが、索敵力6、CAPありの状況下で位置誤認が発生する確率は36.2%である。結構高い。また誤認が発生した場合の目標到達失敗率だが、これは状況によって変わってくるが概ね62.5%と見積もられている。従って両者をかけた約23%が目標到達失敗率となる。なおこの数値は目標のTF速度やCAPの有無によって変化することに留意頂きたい。
また位置誤認が発生しない場合も目標到達チェックに失敗する場合がある。これはゲームカードBの航空編隊到達表を見れば明らかで、15%の確率で目標到達に失敗する。
位置誤認と目標到達チェック失敗の両方を加味した攻撃失敗率は34%になる。

イメージ 6次にCAPや対空砲火による迎撃効果である。これも状況によって変わってくる上、計算が複雑なので一意的に求めることは難しい。ここではシナリオとして以下の状況を設定した。
(1) 日本軍が攻撃する場合:A6M2 2ユニットに護衛されたD3A 4ユニット。防御側はCAPにF4F 4ユニット、対空火力は40とする(珊瑚海海戦を想定するとやや過剰かもしれない)
(2) 連合軍が攻撃する場合:F4F 1ユニットに護衛されたSBD 3ユニット。防御側はCAPにA6M2 2ユニット、対空火力は20とする。日本空母はレーダー装備とする。

まずケース(1)について検証する。CAPの効果は奇襲に成功した場合を除いて想定する。A6M2の防御スクリーンを突破してD3Aを攻撃できるF4Fのユニット数は、以下の通りとなる。

 0ユニット 46%
 1ユニット 16%
 2ユニット 28%
 3ユニット  1%
 4ユニット  9%

イメージ 4SPac42をプレイするとわかるが、護衛の零戦は実に強い(どこかのゲームみたいに「2倍強い」訳ではない)。そのことは上の数値でも表れていて、適切に護衛された日本の攻撃隊に対しては、F4Fによる迎撃が困難な事が示されている。奇襲効果(CAPが攻撃隊を見逃すこと)も含めて検証するとA6M2の護衛を突破してD3Aを攻撃できるF4Fのユニット数は以下の通りになる。

 0ユニット 52%
 1ユニット 15%
 2ユニット 25%
 3ユニット  1%
 4ユニット  8%

次にCAPのF4Fが阻止し得るD3Aのユニット数である。結果は下記の通りニミッツ提督にとっては失望を誘う結果となった。

 0ユニット 62%
 1ユニット 22%
 2ユニット 12%
 3ユニット  3%
 4ユニット  1%

イメージ 5つまり6割強の確率でD3Aの36機編隊は、無傷でF4Fの防空網を突破し、米機動部隊に殺到することになる。
米機動部隊にとって最後の頼みは対空砲火である。突破に成功したD3Aの数によってその阻止効果は変わってくるので、上の書式(F4Fが阻止したD3Aユニット数)に対応する形で対空砲火による阻止率を求める。

 0ユニット 15%
 1ユニット 15%
 2ユニット 30%
 3ユニット 45%
 4ユニット (攻撃機なし)

これらを総合し、F4Fと対空砲火による総合的な阻止率は約28%となる。要因別に分離すると、F4Fによるものが約14%、対空砲火によるものが約16%となり、僅かだが対空砲火が優越している。ただしこれもCAP機と迎撃機の割合によって変化するので、例えば米軍がさらに多くのCAP機を上げていた場合は数値は変わってくる可能性がある。

イメージ 7次に米軍による攻撃の場合を想定する。先と同じ要領でCAPのA6M2がSBDを阻止できる機数を計算する。途中の過程は煩雑になるので省略する。SBDがA6M2の防衛線で阻止されるユニット数は以下の通り。

 0ユニット 60%
 1ユニット 23%
 2ユニット 17%

奇襲効果を加味しているので阻止効果はそれほど高くない。
次に対空砲火を加味した阻止率を計算すると以下の通りになる。

 0ユニット 20%
 1ユニット 30%
 2ユニット 30%
 3ユニット (攻撃機なし)

これらを総合し、A6M2と対空砲火による総合的な阻止率は約37%となる。意外だが米軍よりも日本軍の防空部隊の方が良い成績を上げていることになる。損害を顧みずに攻撃を強行する日本軍と、比較的諦めの良い米軍との違いが出ている。
要因別に分離すると、A6M2によるものが約19%、対空砲火によるものが約23%となり、こちらも僅かだが対空砲火が優越している。なお、今回のシナリオは日本軍が空母を守る際に同じTFに含まれる空母によって支援射撃を実施しなかった状況を想定している。もし空母による支援射撃を行った場合、対空砲火による阻止率は約11%、全体としての阻止率は28%に低下する。

最後にまとめる。目標到達ミス及び敵の迎撃を掻い潜って敵空母に爆弾を投下できる確率である。

イメージ 8


連合軍の目標突破率は41%、日本軍は47%となる。この逆数、つまり2.42、2.12が撃沈所要機数に対する係数となる。これらの数値によって補正した結果を以下に示す。

イメージ 9


上表を見る限り「翔鶴」の脆弱性は動かないが、日本軍の方が目標突破率に優れているので、その劣勢がやや緩和されていることがわかる。
なお、この結果はあくまでも目安に過ぎない。実際には目標TFの速度、攻撃隊の編成、CAPの数、天候等によって数値の変動が予想される。また今回は急降下爆撃機で検証したが、雷撃機を加えるとまた結果が変わってくる。一般に雷撃機の攻撃能力は日本側が優っているので、今回の結果よりも日本側にとって有利な数値が出ることは間違いない。

おまけ

他の空母戦ゲームで同様の検証を行った結果を下記に示す。グラフの高さは補正前の撃沈所要機数である。
補正値の算定は結構難しく、シナリオの設定が面倒だったので止めた。あくまで概算だが、例えば日本機動部隊(JTF)では補正値が2~5倍、南太平洋海戦(TSC)では2~3倍、Flat Top(FT)やSWWASの場合は1~2倍程度と推測できる。

イメージ 10


上表を見る限り、SPac42の空母の沈みやすさは概ね平均的な所といえよう。また和製作品2つは典型的な違いを見せており、JTFは極端に空母が沈みやすく派手な展開を指向しているのに対し、TSCは空母を沈めるのが実に困難になっている。JTFが高い評価を受け、一方でTSCの評価が今ひとつ芳しくない理由は、システム云々というよりも戦闘システムのバランスによるものと思われる。

補正値も入れてみた。SPac42以外の作品について補正値は概算になるが、FT=1.5、JTF=4.0、TSC=2.5、SWWAS=2.0とした。JTFの補正値が大きい理由は、対空砲火の能力がかなり激しく評価されていることと、艦種誤認ルールによって誤った目標を攻撃隊を出す可能性があるからだ。

イメージ 11


補正値を加味すると少しゲーム間の差が小さくなるが、それにしてもJTFにおける空母の脆さが際立っている。TSCについてはそれほどでもないが、ただし「レキシントン」や「翔鶴」の沈みにくさは際立っている。

最後に急降下爆撃機と雷撃機の複合効果による撃沈所要機数を計算してみた。
TSCは日本製魚雷の威力が優れているので、雷撃機を使うと所要機数は約2/3になる。もっと凄いのはSWWASで、雷撃機の攻撃力は急降下爆撃機の4~6倍。だから誘爆を期待する場合以外、空母撃沈の任務は雷撃隊が担うことになる。下の表は雷撃機/急降下爆撃機の有利な方を選んだ場合の所要機数である。SWWASにおける評価が完全に逆転しているのが興味深い。

イメージ 12


イメージ 1

イメージ 2

イメージ 3


鹿児島にはこれまで何度も宿泊したことがありますが、正直なところ、この「鹿児島城」は完全に失念していました。場所は鹿児島市街の中心部付近にあり、城山へ向かう途中にあります。
天守閣のようなものはなく、堀と石垣が残っていました。
大手門の石垣には西南戦争の際に政府軍の銃弾を受けた弾痕がいくつも残っており、貴重な歴史の証人です。

イメージ 4

イメージ 5


鹿児島城の内部は黎明館と呼ばれる箱モノになっています。鹿児島の自然や歴史について紹介されていますが、思いの外見所が多く、全部見ると1時間ぐらいはかかりそうです。予想外に面白かったです。

イメージ 6

イメージ 7

イメージ 8

イメージ 9

イメージ 1

遙かなる橋(上下)

コーネリアス・ライアン/八木勇訳 ハヤカワ文庫

マーケットガーデン作戦。1944年9月に連合軍が実施した一大空挺作戦である。本書はそのマーケットガーデン作戦を詳細に描いたノンフィクション作品である。本書の魅力はその読みやすさと面白さで、マーケットガーデン作戦の局面局面が劇的に描かれている。文章も読みやすくて読み飽きない。難点といえば、所謂「戦史」ではないので、マーケットガーデン作戦を時系列的に捉えるのがやや難しいという点である。とはいえ、マーケットガーデン作戦について日本語で書かれた書籍は少ないので、そういった意味では貴重な作品といえる。

お奨め度★★★★

イメージ 17

Holland'44(GMT)はマーケットガーデン作戦を大隊規模で扱うシミュレーションゲームである。フルマップ1枚強、カウンター数は約300で、キャンペーンの所要時間は10~20時間程度と思われる。前回のソロプレイでは基本的なルールをミスしており、今回はこれらの経験を踏まえて再度ソロプレイしてみることにした。

前回までの展開 --> こちら

7Turn(9月19日午後)

イメージ 10第30軍団はUdenを抜けてGraveを向けて前進中である。またその先頭を進む偵察大隊(4-4-6)は、架橋部隊を伴ってマース・ワール運河まで到着した。この運河は一連の橋梁が全て爆破されているが、この橋梁を修理すればナイメーヘンが連合軍前線と連絡できるようになる。また米第82空挺師団と第101空挺師団の残余がこのTurnに降下を完了した。残りは英第1空挺師団の後続部隊とポーランド軍空挺旅団のみである。

イメージ 1


アーネム地区では、市街地西側に展開していた英空挺部隊が一掃されてしまった。その結果、アーネム市街地西方の鉄道橋がドイツ軍の手中に帰し、ドイツ軍はネーデルライン川を自由に渡河できるようになった。

イメージ 2



8Turn(9月19日夜間)

第30軍団が続々とマース・ワール運河に到達した。架橋部隊は既に架橋作業に入っている。しかしその北方アーネムでは、英空挺部隊の防衛ラインの一角が崩壊し、英空挺部隊は破滅への道を転がり始めた。

イメージ 3



9Turn(9月20日午前)

イメージ 11作戦開始4日目である。天候は午前・午後とも悪天である。待機している英第1空挺師団の後続波とポーランド空挺旅団は投入できない。
マース・ワール運河の架橋工事が完了した。これでナイメーヘンに対する連絡線が開通した。第30軍団が架橋を超えてナイメーヘンへ向かう。ナイメーヘンに到達した第30軍団は、米第82空挺師団とナイメーヘンにこもるドイツ軍を攻撃した。2-1の比率で砲兵支援2個をつけて4-1。結果はA1/D1であったが、独軍は精鋭装甲車部隊を犠牲にしてナイメーヘンを死守した。

イメージ 12ドイツ軍はナイメーヘン東方から反撃を開始した。強力なパンター戦車を装備した第107装甲旅団がCuijk(4521)を守る米第82空挺師団を攻撃して撃破。また空挺部隊がGroesbeek(4923)を攻撃した。

イメージ 4



10Turn(9月20日午後)

イメージ 13英第30軍団は米第82空挺師団と共同でナイメーヘンを再び攻撃した。ドイツ軍はナイメーヘンに5号駆逐戦車装備の重駆逐戦車大隊(1-2-5)を配備していたため、第30軍団のシャーマン戦車は威力半減である。そこで連合軍は第82空挺師団を先導組織としてエリート効果、砲兵支援などで4-1で攻撃した。結果はEX。ドイツ軍重駆逐戦車大隊は撃破されたが、ナイメーヘンはまだ落ちない。

イメージ 5


その南方では独第107装甲旅団のパンター戦車が暴れ回る。またアーネム地区では兵力を増した独軍による総攻撃がいよいよ激しさを増していた。

イメージ 6


11Turn(9月20日夜間)

連合軍はナイメーヘンに対して4-1攻撃を仕掛ける。DRの結果を得たもの、死守に成功した。
アーネム地区でも動きなし。

12Turn(9月21日午前)

作戦開始5日目である。天候は午前中が曇天、午後は晴天である。
英第1空挺師団の後続波がナイメーヘン地区に降下した。アーネム地区には最早降下可能地点はないという判断からである。ナイメーヘンに対する攻撃はまたもや失敗に終わる。

13Turn(9月21日午後)

遂にナイメーヘンが陥落した。2-1攻撃で砲兵支援と航空支援をつけて5-1とし、DSの結果を得たのである。またナイメーヘン南方でも英第11機甲師団を中心とする部隊が独軍の反撃を撃退し、連絡線を確保している。

イメージ 7


イメージ 14アーネムでは英第1空挺師団の抵抗が終わりに近づいていた。兵力の減少した彼らは全兵力をアーネム市街の橋梁北端に集結し、そこを最終防衛ラインとした。そして近づいてくるドイツ軍SS部隊に対して果敢な迎撃戦を展開し、ティーガー戦車装備のフンメル戦車大隊(4-2-4)を返り討ちにした。

イメージ 8



14Turn(9月21日夜間)

イメージ 15ナイメーヘン北方で連合軍はワール川渡河作戦を実施した。しかし3-1で結果はEXである。第1回目のワ―ル川渡河作戦は失敗に終わった。
アーネム地区ではドイツ軍の攻撃によって英第1空挺師団は残り2個大隊まで撃ち減らされた。いよいよ最後の時が近づいている。


15Turn(9月22日午前)

イメージ 16作戦開始6日目である。史実では既にフロスト大隊は壊滅し、その一方でワ―ル川の橋梁は連合軍が確保している。しかし今回のゲームではレッドデビルス達は市街地に立て篭もって抵抗を続けており、その一方でワ―ル川の橋梁は未だドイツ軍が抵抗を続けている。
この日の天候は午前午後とも悪天である。もう空挺降下は残っていないが、航空支援と空挺砲兵補給が来ないのが痛い。
このTurn、連合軍は再びワール川渡河作戦を実施する。2個目の工兵隊がナイメーヘンに到着したので、3ヵ所から攻撃を仕掛ける。エリート効果と砲兵支援をつけて4-1で攻撃。結果はA1/D1であったが、砲兵支援を受けたドイツ軍が死守に成功。連合軍の渡河作戦はまたもや失敗に終わる。

そしてこのTurn、独軍のアーネム市街に対する攻撃で英第1空挺師団が壊滅してしまう。市街値には補給マーカーのみが残されたが、次Turnに壊滅することは確実(自動的勝利が成立する)なので、ここでゲーム終了とした。
イメージ 9


感想

プレイ時間は1Turn1時間ほど全15Turnで15時間ほどになった。記録を取りながらだ。ユニット数はそこそこ多いのだが、Turnあたりの戦闘回数がそれほど多くなく、また戦線の焦点も比較的明確なのでプレイの負荷感は比較的軽い。それでも細かいルールが結構多いので、1度は対戦プレイを経験し、勘違いやルールの適用漏れを補正しておいた方が良いと思う。
前回のソロプレイでは、橋梁を落とすルールを忘れていたとか、ベードゥヴェ島への兵力投入を怠ったとかが重なって連合軍の突破が成功した。しかし橋を落としてベードゥヴェ島へしっかりと兵力を投入しておけば、簡単に連合軍の進入を許さない。無論、連合軍側の作戦が上手くいき、橋の落ち具合が小さかったら、早い段階でナイメーヘンが陥落し、早期にワール川渡河を達成する可能性もある。そうなれば「モントゴメリーの夢」が実現する可能性も皆無ではない。相当苦しいが。

それにしてもHolland'44は面白い。細かいルールが多いことは確かだが、ルールが明快でわかりやすく、ユーザーフレンドリーな作りになっている。コンポーネントも美しく、プレイ意欲をかき立てる。2017年発売ゲームの中では最高傑作の1つと称して差し支えないと思う。


↑このページのトップヘ