もりつちの徒然なるままに

ウォーゲームの話や旅の話、山登り、B級グルメなどの記事を書いていきます。 自作のウォーゲームも取り扱っています。

2018年07月

Ukraine'43(GMT)(新版)は2015年に発売されたシミュレーションゲームである。テーマは1943年夏~秋にかけての独ソ戦。ウクライナにおけるドイツ南方軍集団とソ連機械化部隊の死闘を描いた作品である。

今回、シナリオS3「ドニエプル川の危機」をプレイしてみた。ドニエプル川前面に迫った赤軍とそれを迎え撃つドイツ軍の戦いを描いたシナリオである。第15Turnから21Turnまで、計7Turnをプレイする。

43年10月11-15日

イメージ 13このシナリオは既にドニエプル川の防衛ラインが浸食されつつある状況からゲームが開始される。
北方キエフ周辺では、赤軍第3親衛戦車軍に属する2個親衛戦車軍団と1個親衛機械化軍団がリュテシ(Lyutexh 1209)付近で攻勢を仕掛ける。5-1の高比率攻撃と機動強襲で消耗していた歩兵2個師団を撃破。キエフ北西部に進出した。
その南、カニェフ(Kanev 1715)付近では、橋頭堡から出撃する赤軍がジューコフ将軍の指揮で突破を図る。しかしドイツ軍第19装甲師団が我が身を犠牲とする死守に成功。カニェフの防御ラインをドイツ軍が死守している。

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それよりも南方、チェルカッシー(Cherkassy 2118)からドニエプルペトロフスク(Dnepropetrovsk 3724)にかけてのラインでは、3箇所に渡って赤軍が渡河に成功。橋頭堡を確立した。

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ドニエプル川の湾曲部の南、ザポロジェ(Zaporozh'ye 3928)からさらに南のメリトポリ(Melitopol 3935)にかけてパンターラインと呼ばれる陣地線が構築されている。この陣地帯に対して赤軍は1-2~1-1の低比率攻撃を3箇所に渡って仕掛けてきた。赤軍は出目に恵まれ、いずれも独軍後退の結果を得た。独軍は必死で死守に成功し、何とか現戦線を維持したが、そのために計3ステップを失ったのは痛かった。

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ドイツ軍はキエフ北方及びパンターラインでは守りを固める一方、カニェフからドニエプルペトロフスクにかけてドニエプル川が東南東に流れていく所では、SS装甲擲弾兵3個、装甲師団3個を投入して反撃を実施。カニェフでは赤軍の橋頭堡を排除したほか、チェルカッシーからクレメンチューク(Kremenchug 2820)にかけての防衛ラインでも赤軍を撃退する事に成功している。

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43年10月16-20日

イメージ 14天候は曇り。キエフ戦線では、赤軍第3親衛戦車軍がキエフ西方を南下しドイツ軍第10装甲擲弾兵師団(4-5-7)を撃破した。キエフはその背後を遮断される。

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ドニエプルペトロフスク西方では、赤軍第5戦車軍が橋頭堡を拡大。ドイツ軍GD装甲擲弾兵師団を撃破した。
またザボロジェからパンターラインでは、ザボロジェダムが陥落。さらにパンターラインもその一角が破られた。

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苦境に立つドイツ軍は2箇所で反撃を実施した。キエフ方面ではSS装甲擲弾兵師団2個を投入して反撃を実施。マンシュタイン効果もあって赤軍第10戦車軍団(5-3-6)その他を撃破してキエフへの連絡線を解囲した。

イメージ 15またドニエプルペトロフスク西方では、最強の第3SS装甲擲弾兵師団「トーテンコープ」(12-10-7)を主力とする3個装甲師団を以て反撃を実施。前線でスクリーンを張る狙撃兵師団を軽く撃破した後、主力である赤軍第5親衛戦車軍に対して2-1攻撃を実施した。出目は"2"で結果はA1/DR。ドイツ軍は貴重な装甲1ステップを失ったが、赤軍も死守に失敗してさらにステップロス。第5親衛戦車軍は次のTurnは使い物にならなくなった。

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その南、ザボロジェ南方ではドイツ軍は、パンターラインを放棄。西へ向けて後退を開始していた。

43年10月21-25日

天候は曇り。
イメージ 16キエフ西方で攻勢を仕掛けた赤軍第3親衛戦車軍は、2-1攻撃で1の目を出し、見事に失敗した。
そのやや南東、カニェフ方面では、赤軍歩兵師団が渡河作戦を敢行し、対岸に橋頭堡を確立した。しかし歩兵部隊のみの弱体な橋頭堡にて、果たして持ちこたえられるか・・・。
大成功を収めたのは、旧パンターライン付近。ドニエプル川に向けて後退中のドイツ軍部隊を赤軍第4親衛機械化軍団(8-9-6)その他が捕捉した。独第17装甲師団残余等を撃破した赤軍部隊は、機動強襲でドニエプル川対岸の要域ニコポリ(Nikopol 3431)を強襲した。地形効果などで1-2の戦闘比しか立たなかったが、見事に6の目を出してA1/D1の結果を得た。ニコポリを守る独軍守備隊は壊滅。赤軍はニコポリの橋頭堡を得た。

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イメージ 17相変わらず綱渡りのドイツ軍はカニェフの橋頭堡撃破に全力を傾注。SS装甲擲弾兵師団2個を含む装甲3個師団の攻撃によってカニェフ橋頭堡を排除した。
南方ではニコポリの橋頭堡前面に俄作りの防御ラインを構築。赤軍の突破を阻止せんとする。しかしドニエプルペトロフスクからザボロジェに至るドニエプル川湾曲部は、今や独軍の巨大な突出部と化しつつあった。この突出部には消耗した装甲師団7個、歩兵師団その他が約10個師団が布陣している。彼らを無事戦線後方に収容できるかどうかが焦点となっていた。

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43年10月26-31日

イメージ 18天候は雨。戦場に雨が降った。攻撃1コラムダウン。2級道路の移動コスト=1。いずれも攻撃側の赤軍にとって重くのしかかるプレッシャーである。
このTurn、赤軍の攻撃は散々だった。キエフ西方ではキエフ包囲を完成させるべくジューコフの支援付きで2-1攻撃を敢行したが、DRを結果を得たものの、マンシュタイン効果による死守の振り直しのよって突破には失敗した。
ザボロジェ方面では1-2~1-1の低比率攻撃を3箇所で仕掛けたが、いずれも攻撃失敗。ニコポリ付近で橋頭堡拡大のために6-1の高比率攻撃を実施し、ドイツ軍歩兵師団を撃破したもの、それ以上橋頭堡を広げることには失敗した。
ドイツ軍は雨の中無理な攻撃を実施せず、現状維持に努める。そしてキエフに対する連絡線を回復した。ザボロジェ突出部は現状のまま維持し続ける。

43年11月01-05日

イメージ 19天候は晴れ。赤軍はキエフに対して60戦力を集中。額面3-1で攻撃を仕掛ける。砲兵2個、ジューコフ、航空支援で4シフト。ドイツ軍はエリート効果、陣地、航空支援で3シフト。最終戦闘比4-1で攻撃を仕掛ける。ダイスは4で結果はA1/D1。しかし赤軍はジューコフ効果で振り直し。2回目の出目はなんと6。結果はD1*。キエフのドイツ軍は強制退却となってしまう。ドイツ軍は死守も機会もないままキエフをたたき出される。キエフ陥落。これで北方戦線のドイツ軍は一気に不利になった。

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南方戦線ではザボロジェに対する攻撃は2-1で結果はA1/DR。装甲部隊がステップロスして何とか支える。ニコポリ橋頭堡からは赤軍が突破に成功。ザボロジェ突出部の独軍を分断せんとする。

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イメージ 20キエフ陥落はドイツ軍をして軍事的な合理性を放棄させる衝撃を与えた。すなわちキエフをドイツ軍が保持していれば、仮にドニエプルペトロフスクとザボロジェを失ってもドイツ軍はゲーム上勝利者の位置に立てる。この場合、ドイツ軍は両市に犠牲部隊を残して主力をザボロジェ湾曲部から撤退させ、より戦線を短縮した形にして、ドニエプル川西岸地域で機動防御戦を展開すれば良かった。
しかしキエフ失陥によってVPが一気に赤軍有利になった。今や赤軍はドニエプルペトロフスク又はザボロジェのいずれかを奪取するだけで勝利者になれる。逆にドイツ軍の立場から言えば、何が何でも両市を守り切らなければならない。従ってザボロジェ突出部の放棄もあり得ず、ザボロジェ突出部を死守しなければならなくなった。その結果、たとえ全てを失うことになろうとも・・・。
上記の状況に鑑みてドイツ軍はSS装甲2個師団とマンシュタイン将軍を急遽同方面に送り込んだ。そしてザボロジェ突出部で反撃を実施した。まずザボロジェに装甲増援を送り込むため、ザボロジェ北部に消耗しきった装甲3個師団、装甲擲弾兵1個師団を含む反撃を実施した。戦闘比4-1という頼りない戦闘比で実施された攻撃は、D1*というドイツ軍にとっては最高の結果となった。
さらにドニプロゼルジーンシク西方で実施された反撃は、第3SS装甲擲弾兵師団「トーテンコープ」にティーガー重戦車装備の第501重戦車大隊支援つきで実施された。この攻撃で重戦車大隊は戦闘結果DRXで失われたものの、赤軍第5親衛戦車軍の撃破に成功。同方面の脅威を一時的にせよ取り除いた。

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第二次大戦の分岐点

大木毅 作品社

第二次大戦の様々な局面に焦点を当てたエピソード集である。取り上げられているのは、ノモンハン、ミッドウェー、珊瑚海、バルバロッサ作戦、クルスク戦、北アフリカ、さらには独ソ和平工作などである。本書を読んで驚くのは、徹底した史料主義。あらゆるデータを一次史料から洗い直し、裏付けを取っている点である。歴史に対する真摯な姿勢には学ぶべき点が多い。一方で残念な点はエピソードの選び方がやや節操なく感じられる点があり、そのため本書を読み終えた後、混乱した思いに駆られる。一体この本は何が言いたかったのか、と。
雑誌記事を再編集した内容なのでやむを得ない面もあるとは思うが、興味深い内容が多いだけに、編集の仕方がやや残念な気がする。

お奨め度★★★

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丁字戦法の理論と実際-日本海海戦詳細研究1

出光英哉 ブックコム

在野の研究家が入手可能な史資料を駆使して調べ上げた日本海海戦研究本。本書の記述内容は衝撃的である。曰く、日本海海海戦で丁字戦法は殆ど効果がなかった。曰く、東郷ターンは丁字戦法の前段ではなかった。曰く、日本海海戦における秋山真之の影響力は殆どなかった。曰く、連合艦隊戦闘報告附図に記載されている航跡図は実際とは異なる等々。筆者は数々の史資料を駆使しながらこれらの論理を導いていく。そのプロセスは圧倒的な説得力があり、類書の追随を許さない。
本書に記載されていることは、これまで語られてきた「日本海海戦の常識」に対する挑戦であり、衝撃的な内容といえる。従って今すぐ本書の内容が定説化することはないかもしれない。しかし本書の記述が正しいか間違っているかではなく、歴史のダイナミズムを見るのは楽しいし、今後「日本海海戦」についてより一層研究が進むことを期待したい。
日露戦争や日本海海戦に興味がある方であれば必読の著作である。

お奨め度★★★★★

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品川駅の京急線ガード下にラーメン屋等12店舗が集まった「品達」という一帯があります。その中の一店舗、ラーメン屋「せたが屋」品川品達店に行ってみました。

普通のラーメンと肉メシを注文しました。
ラーメンは魚系の出汁と太めのラーメン。魚系の出汁は魚臭さがなく、澄み切っていて美味しいスープでした。太めの麺との相性もサイコー。スープまで美味しく堪能できました。
肉メシの方は、角切りの豚肉が数個入った味付けご飯です。豚肉は気持ちよく焦げ目がついており、醤油味のタレとの相性が良いです。こちらも一気に食べました。美味しい。

お奨め度★★★★

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Saipanは、Compass Games社が2017年に発表したシミュレーションゲームで、タイトル通り1944年のサイパン攻略戦を扱ったシミュレーションゲームである。1Hex=500m、1Turn=2時間(夜間は6時間)、1ユニットは実際の中隊規模に相当する(一部小隊規模あり)。

システムはCSS(Company Size Series)と呼ばれるシステムで、師団又は連隊単位で行動チットを購入し、購入したチットをカップに入れて行動を行ういわゆる「チットドリブン」システムである。以前にMMP社から出版されていたGTS(Grand Tactical Series)の改良版(簡易版?)というシステムに仕上がっている。

移動は地形毎に移動コストを消費するオーソドックスな方法だが、射撃システムは戦術級ゲームらしく1対1で解決する方式になっている。基本的にはD10で火力値以下の目を出せば命中だが、火力値は地形や相手の地形等によって増減する。戦闘結果は射撃タイプ(小火器、榴弾、徹甲弾等)とダイス目によって決まり、同じ火力、同じ修正値でも、火砲のタイプによって相手に与える損害の内容が変わってくる。また太平洋戦線を再現するルールとして、バンザイ突撃や玉砕戦に関するルールがある(Gyokusai、と英文ルールに書かれている)。

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今回、Saipanを4人でプレイしてみた。私は日本軍を担当し、主力の第43師団を除いた独立混成旅団と海軍部隊を担当する。
序盤、サイパン島西海岸に上陸を敢行してきた米海兵隊2個師団に対し、日本軍の砲兵射撃が炸裂する。砲撃の矢面に立たされたのは、レッドビーチに上陸した米第2海兵師団で、砲撃と歩兵の防御射撃により上陸した歩兵部隊が残らず撃破されてしまう。

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第2Turn、アムトラックを先頭に仕立てた米海兵隊は強引に上陸を敢行。海岸に橋頭保を確立するが、その間にも日本軍の砲撃によって次々と撃破されていく。

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午後に入ると第4海兵師団が橋頭保を確立。強襲戦闘で日本軍守備隊を撃破し、日本軍守備隊を撃破。さらに上陸部隊に対して猛威を振るっていたAgingan岬の日本海軍海岸砲を制圧した。

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結局、今回は上陸初日計6Turn分(09:00~17:00)プレイし、米軍は橋頭保を確立したものの、米軍の損害は司令部1個、歩兵22個中隊、迫撃砲5個中隊、アムトラック6個中隊が壊滅した。

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プレイ後の感想としては、日本軍の防御射撃が強すぎるのではないかという意見が出た。特に間接射撃が強力で、指揮ポイントさえ許せば全ユニットがほぼ全砲兵ユニットが間接射撃を実施できる。間接射撃自体の命中率は必ずしも高くない(20~40%ぐらい)が、それでも数を撃たれるといつかは当たる。しかも上陸直後の米軍部隊の場合、射撃結果で士気チェックを強要されて指揮チェックに失敗するとそのユニットは壊滅する。上陸戦の雰囲気としては悪くないのだが、やや過剰すぎる感がある。

その他の点では、ルールの量はやや多いが、基本的なシステムは意外とシンプルなので、サクサクと進む。中隊規模ということで、兵器の性能差と作戦級としての駒さばきの両方を楽しめるというのは良い。テーマとしてもサイパンの地上戦を扱った作品は必ずしも多くはないので、その点は貴重である。CSSシリーズの続編も用意されているとのこと。今後の展開が楽しみである。

今回の教訓
1.迫撃砲と歩兵をスタックさせるべからず。
2.間接射撃部隊を稜線ヘクスに配置するべからず(稜線に隣接するヘクスはLOSが通る)。
3.海軍歩兵部隊はDirect Commandが余るので、アスリート飛行場付近で塹壕を掘るべし。
4.湿地に布陣すべからず。

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