もりつちの徒然なるままに

ウォーゲームの話や旅の話、山登り、B級グルメなどの記事を書いていきます。 自作のウォーゲームも取り扱っています。

2020年10月

写真18


播州赤穂駅から1km弱。徒歩約10分の所に赤穂城があります。江戸時代に入ってから築城された平城で、当時は相応に規模が大きかったそうな。

写真19


まず最初に目につくのは大手門とその近くにある二層の隅櫓。前回来た時には 悪天候などもあってあまり良い印象は残っていませんが、今回晴天下で見てみると、青空と白亜の城壁や櫓とのコントラストが気持ち良いです。

写真20
写真21
写真22


中に入ると大石邸長屋門や赤穂大石神社など、赤穂浪士に纏わる施設があります。

写真23
写真24

さらに奥に入った所にあるのが本丸があります。本丸櫓門と呼ばれるしっかりとした門があり、その中が本丸跡になっています。

写真25
写真26


本丸跡は大きな庭園となっており、奥まった所に天守台があります。天守台は文字通り天守閣を載せるための台ですが、赤穂城の場合、最後まで天守が設けられることはなかったそうな。

写真27
写真28


赤穂城を訪れるのは今回で2度目になります。季節や天候が変わると、城郭の持つ雰囲気も全く変わってしまうということで、なかなか興味深い城巡りになりました。

5
200909_汝2つの祖国に巡ず

汝、ふたつの故国に殉ず

門田隆将 角川文庫

日本人の父と台湾出身の母を持ち、日本統治下の台湾台南で生まれた坂井徳章(さかいとくしょう、台湾名=湯徳章)の半生を描いたノンフィクションである。本書は40歳の若さでこの世を去った徳章の凄まじいまでの正義感と行動力が描かれている。彼は日本人との側面も持ちながら日本統治時代の日本人と台湾人の格差に疑問を持ち、台湾で人権を確立するために弁護士になる。しかし太平洋戦争後の1947年に起こった二二八事件で中国国民党から事件の首謀者に仕立てられ、苛烈な拷問の末、台南市で公開処刑に処された。しかし徳章の凄まじい生き方と正義感は伝説になり、事件から約50年後の1998年に、当時の台南市長は徳章が最期を遂げた台南市民生緑園を「湯徳章紀念公園」と命名した。さらに徳章の命日である3月13日を台南市では「正義と勇気の紀念日」に制定した。
本書は様々な意味で読みどころの多い作品だが、特に二二八事件が発生してからの徳章が最期を迎えるまでの描写、さらに事件後の描写は涙なしには読めない。これほど男らしい人がいただろうか。日本人・台湾人の枠を超えて徳章の生き様に圧倒される思いがする。
日本と台湾の歴史や現在の東アジア情勢について考える際には極めて有益なノンフィクションだろう。読み物としても優れた作品であり、万人にお勧めしたい。

お奨め度★★★★★


湯德章律師

(Photo by Wikipedia)

3
彦根城を見た あとで立ち寄ったのが、この長い名前のラーメン屋さんです。
彦根駅のすぐ目の前にあり、駅から1分とかかりません。

夕食には少し早い時間でしたが、ちゃんぽんと唐揚げ定食のセットメニュー。ちゃんぽんは具沢山で麺やスープともマッチしていて美味しかったです。
ちゃんぽんといえば長崎ちゃんぽんが有名ですが、こちらのちゃんぽんはややアッサリした感じで、それはそれで美味しいと思いました。

お奨め度★★★

写真15
写真16
写真17

写真16c


The Fulda Gap(以下、本作)は、Compass Games社が2020年に発表したシミュレーションゲームだ。テーマは20世紀後半に起こり得た西ドイツにおける東西両陣営の対決で場所はフルダ峡谷。かつて米ソ両軍による地上部隊同士の決戦場とみなされていた場所だ。

今回、その中からシナリオ2「The Thin Black Line」をVASSALでソロプレイしてみることにした。なお、今回はハウスルールの類は一切利用していない。全て(私が理解している範囲での)デザイナー公認ルールでプレイした。

前回まで-->こちら

1985年8月1日

1500

Sov_241G_3_3 状況が動いた。米軍の間隙を抜けてソ連軍2個師団が続々と突破を果たしていく。それを阻止すべく米第11機甲騎兵連隊だが、ソ連軍2個師団の砲兵部隊が間接射撃の猛烈な弾幕を騎兵たちに浴びせかける。砲火を浴びて身動きが取れなくなる。これまでNATO側の強い味方だった砲兵火力が、今やソ連軍の突破を助ける存在となっていたのだ。砲火にすくむ米兵の側面をすり抜けてソ連軍の戦車や歩兵戦闘車が殺到してくる。M1エイブラムス戦車の砲火が何両かのソ連歩兵戦闘車を撃破したが、ソ連軍は損害を無視して強引に突破してきた。

「ブラックホース達は地獄の真っただ中にいた」

写真11

写真12


写真13

1700

US_11_2_FSEソ連軍の一部が遂に盤端に到達した。米第11機甲騎兵連隊は今や散り散りになり、主要な交差点で散発的な抵抗を続けているに過ぎない。しかしソ連軍も西方へ向けた突破に難渋していた。前線を覆う砲煙や山を覆う火炎地獄、そして各地から西へ向けて群れを成して移動する避難民たち。これら西へ向かうソ連兵の進撃を阻んだ。一部ではソ連軍の戦車や歩兵戦闘車が避難民の群れに飛び込んで、これを強引にひき殺す場面も見られたが、そのような暴挙はソ連軍にとって利益になるものではなかった(避難民のヘクスにソ連軍が進入すると避難民は除去されるが、その時NATOは2VPを得る)。

「ブラックホース達は本当の地獄が何なのかを知った」

写真14


感想

Maker_OnFireダイス判定の結果、このTurnでシナリオは終了となった。ソ連軍はNATO側の戦線を食い破ったが、VP的にはNATOの46VPに対してソ連軍は16.5VPでNATOの圧勝となった。ソ連軍ユニットの損失によるVPが大きいため、ソ連軍はユニットを失わないような戦い方が求められるが、それがなかなか難しい。特に序盤に登場する機械化歩兵連隊は、その主力がBMPやBTRといった歩兵戦闘車/装甲兵員輸送車なので、NATO側戦車からの射撃に対して脆い。勢いソ連軍としてはへっぴり腰の前進にならざるを得ないが、そうなるとNATO戦線を突破するのが困難になる。困ったものである。

今回のプレイの目的は、本作のオリジナルルールで果たしてソ連側に突破の可能性があるかどうかを検証することであった。従って河川効果についてはオリジナルのまま(小河川渡河禁止、ATGMは水系越えで攻撃できない)としている。一部に評判の悪い西ドイツ軍国境守備隊ルールもオリジナル通り(シナリオ期間中ずっと有効)としている。
今回の結果を見る限り、オリジナルのままでもソ連軍がある程度突破することは可能だ。もちろんそのためには一定以上の幸運が必要であり、そのような幸運に恵まれなかった場合、ソ連軍が国境付近で進撃をストップさせられてしまう可能性はある。

改めて本作について考えてみると、砲撃や火災の効果が大きすぎて機動戦の醍醐味が損なわれていることは否定できない。また小河川や坂道の地形効果は過剰であり、機甲部隊の自由度を大きく阻害している。前作Montelimarをプレイした時にも少し感じたが、CSSのシステムは機甲戦闘を再現するにはやや不向きであり、どちらかと言えば歩兵と砲兵が主役の戦場を再現するのに向いているのではないかと思う。Montelimarの場合は、両軍ともまだ歩兵の割合がそれなりに多かったので顕著な問題にはならなかった。しかし本作のように登場部隊の全てが機械化した戦場を再現するには、CSSのシステムはミスマッチだという感を抱いてしまう。

なお、本作のプレイ中に小河川に関するルールで大幅な改定があったことを知った。物理的モデルの再現性という観点では、元々の小河川ルールは効果過剰であり、ルール改定は妥当にも思える。しかしこの改定がシナリオのバランスに大幅な影響を与えることは否めないだろう(ソ連軍の進撃がより容易になる)。

「ゲームバランスは大丈夫か?」
「今までのテストプレイの結果は何だったのか?」

と、様々な疑問が頭をよぎってしまう。

取り合えず本作については一旦封印し、安定版のルールが発表されるまで待った方がよさそうだ。

200816_空気の研究

「空気」の研究

山本七平 文春文庫

ここでいう「空気」とは、窒素、酸素等からなる我々が普段呼吸している「空気」、ではもちろんなく、「場の空気」のことである。筆者は戦艦大和の沖縄出撃や対米開戦決定等(他にイタイイタイ病や日中国交正常化のことも触れていた)でなぜ合理的な決定が採用されずに一見愚かに見える決定がなされていたのか。筆者はそれを「空気」の影響とし、この「空気」が日本社会に占める役割の大きさに言及している。
筆者はその後、空気の正体を分析し、それを歴史的な観点や宗教的な観点から論じているが、正直な所難解であり私にはあまり理解できなかった。機会を見て再読してみたいが、果たして理解できるかどうか・・・。
筆者の見解を正確に理解できる人物にとっては有益な内容と思われるが、私のような人物にとってはまさに「猫に小判」かもしれない。

お奨め度★★★

↑このページのトップヘ