
鬼と人と
堺屋太一 PHP文庫
織田信長と明智光秀が織田家の後半生を巡って思惑をぶつけ合う歴史小説。上下2巻構成になっており、スタートは織田勢が武田勝頼を追い詰めてその首実検をする場面から始まる。この後、本能寺の変から山崎の合戦に至る約3ヶ月間の流れを、織田信長、明智光秀双方の視点から描いている。扱っている時期は、「信長最後の3ヶ月」だが、信長、光秀それぞれの独白の中で、尾張平定戦、桶狭間の戦い、美濃攻略戦、浅井朝倉との死闘、延暦寺焼打ち、本願寺との戦い、そして武田との戦い等が出てきて、それぞれの場面における信長、光秀それぞれの考え方の違いを浮き彫りにしている。
歴史小説なのでどこまで史実に正確は不明だが、面白い捉え方だと思う。
お奨め度★★★
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