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自作空母戦ゲーム「海空戦!南太平洋1942」(以下、本作)の記事を紹介したい。
今回は練習シナリオのOp.2「空母対空母」をプレイしてみた。
前回 は、私が日本軍を担当したプレイの例を紹介した。時間がまだまだあったので、立場を変えてもう1戦プレイしてみることにした。以下はその記録である。

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「海空戦!南太平洋1942」は自作の空母戦ゲームです。
作品についての詳しくは-->こちらを参照して下さい。
また入手方法は-->こちらを参照して下さい。
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作戦計画

US_CL52a米軍の強みは、艦載機の数、艦爆の性能、艦隊の対空砲火である。一方で戦闘機の航続距離や雷撃機の性能で劣っている。従ってその強みを生かすためには空母の周囲を強力な対空直衛艦でガッチリ固め、可能な限り接近戦で戦う。そして日本軍をプレイした際に利用した囮戦法は米軍では使わない。あくまでも正攻法での勝利を目指す。

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そして艦隊配置も日本艦隊に近づくような位置に布陣する。無論、猪突猛進は危険なので、日本空母の予想海域を攻撃圏内に収めつつ、敵水上部隊との接触は回避できそうな場所を選択した。

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1Turn

US_PBY夜明けとともに索敵機が発進していく。そして早くも「敵発見」の報告が続々と飛び込んできた。敵の発見位置と味方空母との距離は4~7Hex(120~210海里)。結構幅のある数値だが、いずれにしても攻撃可能距離である。先手必勝。2隻の空母からはそれぞれF4Fワイルドキャット1ユニット(8機)、SBDドーントレス3ユニット(27機)からなる攻撃隊が発進していった。さらに第2波攻撃隊も各空母艦上で準備する。

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今回先手を取ったのは米軍であった。日本側の攻撃隊が米空母上空に飛来する前に、早くも第1波攻撃隊が日本空母上空に迫ってきたのである。最初に目標上空に到達したのは「エンタープライズ」の攻撃隊である戦爆連合35機である。上空援護の零戦36機が迎撃してきた。しかし護衛戦闘機の奮戦によって零戦の迎撃は排除され、艦爆隊は無傷のまま日本空母に迫る。

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SBD_CV627機のドーントレスが空母「翔鶴」に向けて急降下する。「翔鶴」は攻撃直前に飛行甲板上の攻撃隊を発進させた後だったので誘爆の危険はない。爆弾2発が「翔鶴」に命中。「翔鶴」は飛行甲板の一部が破壊され、火災を起こしたが、間もなく火災は消し止めらた。「翔鶴」の飛行甲板も応急修理が完了し、航空機運用能力の一部を回復した。米軍の損害は、ワイルドキャット3機、ドーントレス3機の計6機である。零戦は2機を失った。

続いて「ホーネット」隊が来襲した。「ホーネット」隊は日本側警戒網の隙を突いて奇襲に成功。空母「瑞鶴」に4発の1000ポンド爆弾を命中させた。「瑞鶴」の飛行甲板は大破し、航空機運用能力は完全に失われた。「ホーネット」隊の損害はゼロである。

JP_D3A日本側の攻撃隊もようやく米艦隊上空に到達した。零戦2ユニット、艦爆2ユニット、艦攻2ユニットの計6ユニット54機の攻撃隊である。上空援護中のワイルドキャット32機が迎撃に向かう。戦闘機の迎撃、さらには艦隊の猛烈な対空砲火によって艦攻隊は半数を失い、残りも有効な雷撃を実施できずに撤退した。

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一方艦爆隊は対空砲火によって6機を失いながらもほぼ全機が有効な急降下爆撃を「エンタープライズ」に対して実施した。250kg爆弾3発が「エンタープライズ」に命中し、「エンタープライズ」は前部リフトが吹き飛ばされた。

B5N_CV6日本軍の第2波攻撃隊は、戦闘機の護衛を伴わない艦爆4ユニット、艦攻2ユニットの計6ユニット54機である。艦攻隊は魚雷ではなく800kg爆弾を抱いた水平爆撃であった。その意図は、大編隊で攻撃によってグラマンの防衛ラインを飽和させようとしたものだったが、それならば雷爆同時攻撃の方が有効ではないかと思うのは筆者だけだろうか?。

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F4F_CV6何はともあれ、日本側攻撃隊に対してワイルドキャット32機が迎撃。艦爆隊の3/4を撃退した。米戦闘機の防衛ラインを突破した日本機は「エンタープライズ」に対して果敢な攻撃を実施した。艦爆の投じた250kg爆弾1発、艦攻の投じた800kg爆弾1発が命中。「エンタープライズ」の飛行甲板は大きく破壊され、航空機運用能力は完全に失われた。

一方日本艦隊上空には、米軍の第2次攻撃隊が迫ったきた。しかしこちらは航法ミスがあって「エンタープライズ」隊のみが日本艦隊を発見した。しかも攻撃隊は戦闘機の護衛を欠いたため零戦の好餌となって攻撃に失敗する。



2Turn

US_CV6b先のTurn、ほぼ攻撃兵力を全力投入したので、すぐに再攻撃を仕掛けるのは難しい状況となった。さらに「エンタープライズ」が航空機運用能力を失ったので、艦載機の全てを収容できず、仕方がないからSBDドーントレスを優先的に「ホーネット」に収容したが、それでも着艦出来ずに海に不時着する機体が続出した。
米艦隊も一旦南方へ後退し、態勢の立て直しを図る。索敵機の報告によれば、日本の水上部隊が強気に南下して来たが、その一方で空母部隊は北上して逃げを図る。「ホーネット」と日本空母との距離は10Hex(300海里)まで開き、ドーントレスの攻撃範囲外となってしまう。仕方がないので何とか準備したSBDドーントレス18機で前方の日本水上部隊を攻撃するも、ここで航法ミスをしてしまい攻撃に失敗。小癪な日本艦隊に打撃を与える機会を逸してしまう。

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3Turn

Jp_Cont例によって最終Turnである。小癪な日本艦隊が突っ込んできているが、速力が衰えない限り日本艦隊に捕捉される危険性はまずないだろう。こちらの動きを読み切って水上部隊を移動させて来ることがあれば、それはそれで脱帽である。

米艦隊は日本側の裏をかいて北上。日本空母を追う。これまでの攻撃で日本空母2隻に損傷を与えていたが、折角の機会なので敵空母撃沈の栄誉を得たい。空母戦ゲームをプレイする目的の1つが「敵空母撃沈」にあることは間違いない。

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SBD_CV8索敵機が北上する日本空母艦隊を発見した。距離は「ホーネット」の北北西8Hex(240海里)。護衛戦闘機の随伴は困難だが、このチャンスを逃す手はない。SBDドーントレス艦爆3ユニット27機が日本空母を求めて北の空へ向かって飛び立っていく。

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JP_D3Aしかし日本艦隊も黙ってやられるつもりはないらしい。恐らく「翔鶴」を発進したと思われる艦爆2ユニット計18機が、「ホーネット」機動部隊上空に姿を現した。護衛戦闘機の姿は見えない。F4Fワイルドキャット機がこれを迎撃し、半数を撃退した。

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残り半数、約9機の艦爆が「ホーネット」に対して急降下爆撃を敢行したが、投弾前にその殆どが対空砲火に食われて撃墜され、生き残った機体も被弾してヨロヨロと離脱するしかなかった。投下した爆弾はいずれも「ホーネット」に命中せず。至近弾すら与えられなかった。

しかし日本軍は諦めない。今度は艦爆、艦攻各1ユニットの攻撃隊が「ホーネット」隊上空に姿を現した。ワイルドキャット戦闘機がこれを迎撃。艦攻の全機を撃墜破。艦爆隊は被撃墜機こそ出さなかったものの、ワイルドキャットの防衛ラインを突破できなかった。こうして日本機による攻撃は終わった。

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JP_CV6aさあ米軍による攻撃である。SBDドーントレス27機が日本艦隊上空に姿を現した。日本側のCAP機による迎撃は失敗に終わり、ドーントレス隊は無傷のまま日本空母艦隊上空に到達する。対空砲火が激しく打ち上げられ、一部の機体は被弾して撃墜された。しかし殆どの機体が爆弾投下に成功。「瑞鶴」には1000ポンド爆弾4発以上が命中し、数時間後同艦は沈没する。さらにこれまで航空機運用能力を残していた「翔鶴」にも爆弾2発が命中。飛行甲板を完全に破壊されて航空機運用能力を失った。

さらに別の攻撃隊が日本側の水上部隊を攻撃。重巡「鈴谷」に爆弾2発を命中させて、これを中破に追い込んだ。

ゲームはこの時点で終了。プレイ時間はセットアップを含めて約3時間であった。



結果

日本軍の損害

・沈没=空母「瑞鶴」、駆逐艦1隻
・大中破=空母「翔鶴」、重巡「鈴谷」
・航空機損失:21ステップ(184機)

米軍の損害

・大破=空母「エンタープライズ」
・航空機損失=13ステップ(56機)

米軍の勝利

感想

勝敗は兎に角、VASSALモジュールでの対戦が無事実施できたのが成果だった。VASSALモジュールの中でいくつか改良した方が良い点も見つかったので、それについては別途報告させて頂きたい。また今回は1日で2回の対戦を行ったが、所要時間が1戦あたり約3時間というのも収穫だった。VASSALプレイの場合、ペーパーワークが不要になるので、リアル対戦よりも確実にプレイは楽になる。またリアル対戦でありがちな索敵報告の意図しないエラー(プレイヤー自身のエラー)もVASSALモジュールならかなり抑制できる。何故ならマップ上に直接TFマーカーが置かれているので、発見マーカーの置き間違えが起こり難くなる。

今回のプレイでVASSALモジュールを使った本作のプレイに目途がたったので、次回は本格的な対戦シナリオに挑戦してみたい。