191222_反日種族主義

反日種族主義-日韓危機の根源

 

李・栄薫(イ・ヨンフン)他 文藝春秋

今、韓国は危機に瀕している。北朝鮮による精神的侵略が着々と進行する中、同盟国アメリカ、隣国日本からは見放されようとしている。それは彼ら自身が招いた事態である。
本書は、韓国の危機の原因を日韓関係悪化とし、日韓関係悪化を招いた様々な事案、徴用工問題、慰安婦問題等を取り上げ、それらが歴史的に根拠のない捏造であることをデータを出して立証している。筆者らが取り上げるデータは実証的であり、説得力は高い。そして筆者らは「何でも日本が悪い」とする考え方を「反日種族主義」と呼び、近代的精神とは相反するものとして厳しく批判している。そして筆者らは、「反日種族主義」の根源を韓国民に巣くう「嘘に対して寛大な文化」にあるとし、そのような考え方が亡国の道につながることを恐れている。この筆者のいう「嘘にして寛大な文化」は、徴用工裁判やレーダー照射事件等で見せた韓国側の「子供だましのような言い訳」を見せつけられた我々にとって、妙に納得できるものである。
一方で筆者らは日本による韓国支配を全面的に支持しているわけではない。筆者の言葉を借りれば「日本は韓国政府の主権を強制的に奪い、植民地として支配した。この点において日帝は批判され、責任を免れることはできない」。
本書は韓国で空前のヒット作になっているという。このような本が本場韓国で出版され、評価されていることについて、私は韓国の将来に対して一条の光を見た気がする。筆者らも述べているが、韓国における精神文化が瀕死の状態にあることは最早否定できず(GSOMIAにおけるドタバタがその表れ)、遠からずこの国は亡びるだろう。しかしそのような国の中で危機感を覚えて、必死になって戦っている筆者らの姿勢に、隣国の1人として心から拍手を送りたい。
そしてこの本は日本人こそ改めて読んでみるべき本である。未だに東京裁判の自虐的史観から抜け出せず、隣国に対して毅然とした態度が取れない我々日本人。今こそ我々は先人たちの業績と誤りを正しく理解し、「正しい歴史認識」に立って未来を切り開いていかなければならない。ここで言う「正しい歴史認識」とは、中朝韓や左翼系の人々が主張するものではないことは言うまでもない。

お奨め度★★★★★