200216_大西洋地中海の戦い

大西洋地中海の戦い

木俣滋郎 光人社NF文庫

かつて朝日ソノラマから出版されていた「第2次大戦海戦小史」の後半部分が出版社を変えて出版されたものである。内容はWW2における連合国(英米)と枢軸国(独伊、一部ヴィシーフランス)の主な海戦を章立てにして紹介したものである。取り上げられているものは、ラプラタ河口海戦、マタパン岬沖海戦、タラント港空襲、ビスマルク追撃戦、PQ17の壊滅、バレンツ海海戦等であり、概ねWW2欧州戦線の主要な海戦は網羅されている(北岬沖海戦とか、カラブリア沖海戦とははどうなった?、まっ良いか)。この筆者の特徴は史実を淡々と書く所にあるのだが、本書では少し感情移入した所があり、例えば英空母グロリアスがドイツ戦艦の砲撃を受けて撃沈されようとしている場面では、「静かに目を瞑って見給え!突然、戦艦に砲撃されて慌てふためいて・・・が目に見えるようではないか!」という感じである。
「第2次大戦海戦小史」は初版が1986年出版なので今から34年も前になる。現在では戦史関係の資料の入手は当時よりも遥かに容易になった。とはいえ、欧州戦線における海戦史を扱った著作はまだまだ少なく、そういった点からは本書は価値のある著作と言える。

お奨め度★★★